春の花と小保方氏会見その後


小保方さん(ユニットリーダーという肩書で呼ぶべき?)の問題が、こんなに注目されるのは、というか素人の私でも関心を持たざるを得ないのは、やはり理研のやり方にあると思います。
一見お固いお仕事なのにお嬢様ファッションの”リケジョ”で、普通なら白い実験着なのに今どき割烹着、ということを、理研は最初は大いに意識してマスコミに売り出したはず。過剰な演出があったかどうかは知りませんが、きっと小保方さん自身が世間一般の常識的な女性研究者ではなかったところを利用したはず、と想像します。

ところが、一転、日本の研究者としては『あり得ないような』ミスが見つかると、今度は、本人の口封じをしたままあっという間に小保方さん一人に責任をなすりつけて、理研組織は逃げようとする。そのやり方が一般の人間にもとても分かり易かった?ので、これだけ大騒ぎになったのではないでしょうか。少なくとも科学に素人の私が関心を持ったのもそのあたりのことでした。

9日(水)の小保方氏の記者会見は、会見の中でご本人も言っていたように、STAP細胞の存在の有無についてではなくて、論文に「捏造」や「改竄」と言われる悪意の不正行為があったかなかったかが問題でした。
ところが、翌日、翌々日のどこかの番組の「検証」では、STAP細胞のあるナシ問題にすり替わっているような、あるいはすり替えるようなコメンテーターやキャスターの発言が多く、とても気になりました。理研STAP細胞の存在を否定していません。
この点は、10日の日経新聞の「科学の『真理』置き去り」というタイトルの記事の中でも指摘されていました。後半を書き移してみます:(A,Bは蛙が付けました)


A)小保方氏が9日に開いた会見は、理研の規定で懲罰対象となる不正行為があったかが焦点。論文で新しい発見を世に問う科学者としての姿勢、STAP細胞が本当に存在するかの確認などとは別次元の問題だ。
 小保方氏にとって、解雇などを避けるには不正を断固否定するしかないのだろう。しかし、仮に調査委の結論が覆っても、論文の信ぴょう性が増し科学者としての信頼を回復できることにはつながらない。
 


B)別の研究グループがSTAP細胞の再現実験に成功すれば論文は説得力を持つ。ところが、小保方氏は「論文に(STAP細胞を作る)最適条件は記していない」と説明。確実な作製法は「新たな研究論文として発表したい」という。これでは科学界の支持は得にくい。第三者が正しいと解る実験データ、記録の公表が不可欠だ。
 STAP細胞が世界的に注目されたのは、再生医療や様々な病気の治療研究が前進するという期待の大きさの表れだ。対立が決着しても科学成果が何も残らないのでは落胆も大きい。(編集委員 安藤淳


◎会見の中で小保方さんは、「今回の論文は現象論を記述したもので、最適条件を証明したものではない。コツとレシピは次の論文で、早く取り組みたい」という意味のことを言っています。
私は、特許の関係があって、大っぴらには出来ないのか、あるいは理研に不利になるようなことを避けたのか〜とか、あるいは、研究員としての身分を確保するためには、そう簡単にあんな席で言えることではないんじゃない…とか思って聞いていました。
Aの問題だけで良かったはずの会見がBにも及んだのが、「STAP細胞は本当にあるのか?」という質問に対する小保方さんの答え、「あります」「作製に200回以上成功している」「第3者による成功例もある」という発言でした。これは、ビックリするような発言でしたが、本来ならあの場では…と思える内容です。

いずれにしても、会見で彼女自身が言っていた『不勉強、不注意、未熟』な小保方さんをチームリーダーに実験を続け論文提出に至る共同研究者や理研の責任もあるわけですから、小保方さん一人を切って片付けようというのだけは止めるべきです。幸い? 焦る原因となった?特定国立研究開発法人の指定も先送りになりました(?)。ここは仕切り直して、調査をやり直し、ジックリ小保方氏の言い分も聞いてあげてください。と、科学オンチの主婦が出る幕ではありませんが、理研の不公正な対応は許せません!と言ってみたくもなります。
(去年、地面の上に球根を置いて上から土をばらまくようないい加減な植え方をしたチューリップが花をつけてくれました。色も淡い色です。濃い赤は前からある球根です。大きな植木鉢の影になっていたバイモユリも咲いています。買い物の途中の曲がり角のお宅の玄関先、アネモネの揃い咲き、最後は我が家の黄色い糸水仙です。)