1月のお茶のお稽古(「外務省は引き止めたのに…」と「アイシル」)

◎今回の安倍首相の中東行、外務省は、時期が悪いと引き止めたのに…というニュースです。

「 安倍首相中東訪問 外務省は時期悪いと指摘も首相の反応は逆」
NEWS ポストセブン 1月26日(月)7時6分配信 (http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150126-00000007-pseven-soci
◎「イスラム国」という紛らわしい呼称についてのニュースです。

イスラム国」呼称「ISIL」に 自民申し合わせ」
msnニュース 産経新聞   15時間前


 自民党は26日の役員会で、イスラムスンニ派過激組織「イスラム国」の呼称について、原則として「ISIL(アイシル)(イラク・レバントのイスラム国)」か「いわゆるイスラム国」という表現を使うことを申し合わせた。

 党内から「日本がイスラム国を独立国家として承認しているかのような印象を与えかねない」などという懸念が挙がっていたためだ。「ISIL」は「the Islamic State in Iraq and the Levant」の略称。

Wikipediaによりますと、ISISとISILの二通りの省略形があります。「イスラム国」はイスラム教徒の方たちの反発がありますし、呼び方が難しいです。ISIS(アイシス)と呼べは、米英有志連合の考えに同調しているようですし、考え直して、蛙ブログでは「イスラム国(ISIS)」と呼ぶことに訂正です(1/28)。


英語圏では「Islamic State of Iraq and Syria」(「イラクとシリアのイスラーム国」という意味。省略形: ISIS)等の、英語に意訳した名称でも知られている。
「ISIS」という音がIsis(=イシス神)と同じで、英語圏の人にも聞き取りやすく記憶しやすいので、英語圏の人は好む、とも指摘されることがある。また英語圏では「Islamic State in Iraq and the Levant」(「イラクと“レバント”のイスラーム国」という意味。略称: ISIL)と訳されてしまうこともあるが、「シャーム」というアラビア語は、「レバント」と同様の意味も持つことは間違いないが、一方でトルコからシリア、エジプト、パレスチナやヨルダン、レバノンをも含む大シリアを指したり、ダマスカスを指すときに用いられることもあるなど、様々な概念を有する単語であるので、専門家からは「レバント」という訳語は不適切だろう、と指摘されている。(後略)

アイシスによる日本人二人の長期にわたる拘束と今回の卑劣な身代金要求と人質交換要求に断固反対。日本政府は本当に可能なあらゆる手段を尽くしてお二人の開放に全力を尽くしてください。湯川氏の生存と後藤氏の無事を祈りつつ・・・
◎1月も下旬になって今年初めてのお茶のお稽古でした。
お花は黄色い蝋梅と赤い椿。お軸は写真がぶれてお見せできないので字だけで「彩凰舞丹宵」(さいおう たんしょうに舞う)。青い染付の小さな香合が敷き紙の上に飾ってあります。
今年初めて会うお二人にも一寸間延びの”おめでとうございます」のご挨拶をかわしました。
お二人ともお正月早々災難に。お一人は宮司さんの奥さんですが、さい銭箱ごとの盗難にあい、何日かして近くの公園の池に捨ててあった賽銭箱が見つかったそうです。三が日のお賽銭は取り込んだ後だったので、賽銭より賽銭箱の修理が随分かかるとのこと。もうお一人は、長年親しくお付き合いをしていたご近所の年長のお独り暮らしの方が、少し認知症の兆候が出て、以前、預かった寄付金が実際は5万円だったのに10万円渡したはずだとアチコチに電話されて困っているというお話でした。寄付金を受け取った時の金額が書いてある封筒を会計さんが残していたので良かったものの、領収書の大切さを四人で確認したことでした。
さて、昨年は年末まで数か月、立礼式のお稽古が続きましたが、昨日は炭の香りがして炉が開けてありました。先生はお着物姿。暖かいからずっとこれ、と仰っています。

久しぶりに座って正式なお点前です。これは大変、忘れています。
水屋に入って、羽根つきに使う追羽根の形をした蓋置が置いてあったので、これを建水に入れて柄杓を。ツクバネという名前があるそうです。
厚手のサーモンピンクで深いお茶碗ともう一つは宝尽くしという能衣装の人物やおめでたい柄を散らした京焼のお茶碗を選んで、出ました。

高麗卓(こうらいじょく)という棚には、松の見事な絵が金で描かれた黒塗りの棗(なつめ)と、下の段には、青海波の模様で埋め尽くされた水差し。機械的な模様に茶色の濃淡がかかって、真ん中あたりに色が差してあります。長崎三彩という焼き物だそうです。上の蓋の取っ手は松ぼっくりの形をしています。蓋を開けると中は若草色に塗ってあります。初めて見るものでした。

 長崎三彩は1950年代に長崎市で生まれた。造ったのは、第二次世界大戦に命をかけた特攻隊の生き残りである。  江口 洋(えぐち ひろし)当時30代。戦後の混乱期の中で生き方を模索していた江口は、父親の茶碗屋を手伝いな がら海外で出合ったペルシャ三彩の大胆な色彩を忘れることができなかった。
 そして、ふる里の歴史に残る幻の「長与三彩」に着目し、復興に成功。 「長崎三彩」と命名した。  その後、江口は社会復帰を目指す身体障害者授産施設「三彩の里」を建設。 江口没後もその技術は、長男・司に継承され、多くの作品が生まれ続けている。

◎私は、先週、梅田の地下街を早足で歩いたせいで右足の古傷が痛み出し、正座は無理かなと思ったのですが、やるっきゃないです。案の定、お点前が終わって引き下がるときに、ふらつきました。何とかごまかしながら二服点てました。

主菓子はお正月のお菓子、花びら餅を先生がご用意されていました。食べる方に夢中で写真を撮り忘れたのでネットでお借りしました。お干菓子はピンクの梅の花の形、グリーンはお抹茶を使った松の形で落雁です。松の絵柄の棗。水差しのふたの取っ手の松ぼっくり。松が続きます。

「花びら餅(葩餅)」

はなびら餅とは、京都でお正月にだけいただく伝統の御菓子の一つで、柔らかいお餅に京都のお雑煮に見立てた白味噌のあんをごぼうと共に求肥で包んであるお菓子です

二人が炉でお茶を点てて、最後に扇型のテーブルを使った立礼式(りゅうれいしき)に移ります。先生が炭櫃と消し壺を持って出て来られて炭を片付け、代わりにテーブルに埋め込まれた電熱に電気を通します。これもニクロム線でかたどった炭の形が、表千家裏千家で違うのよとのこと。

Nさんが水屋で準備している間に、”香合が染付の可愛いモノですね〜”と私。先生が、「外側の絵だけじゃなくて、中の絵が可愛いの」と蓋を取って見せてくださいました。蓋の裏側にも、身の底にも絵が描いてあります。中の絵は子羊で、蓋は仰向けになっている顎の裏が描かれています、こんな絵は見たことが無くて(影になって見にくいですが写真の右側)、先生も「珍しいでしょ」と。亡きご主人が単身赴任で金沢勤務の時に買い求めた九谷焼だそうです。表には、そういえば羊は今年の干支でした、子羊や羊毛が刈り取れるほど毛がふさふさした羊など三匹も描かれています。

最初のお茶碗の絵は「ゆずりは」。外側の絵には赤い実が描かれていて、万両か琵琶の葉のように見えましたが、先生がユズリハですと。葉の部分に金彩が施されているし、世代交代という事でお正月に使われるそうです。「ユズリハ」というだけあって、新しい葉がどんどん上へ上へと延びて困ると先生が。お庭に植えてあるんだ〜と思いました。赤い厚手の深いお茶碗は楽茶碗だと思います。深さがかなりあって、形も一定ではないし、白や黒の部分もあって透明の釉薬が艶々ととても美しいお茶碗です。

上左の写真。描かれているのは、サギじゃなくて、ツル。”立鶴”というそうです。小ぶりの萩風ですが、萩焼ではないとのこと。最後のお茶碗は雪松。棗の金の松の絵、水差しの蓋のつまみの松ぼっくり、そして干菓子に茶碗と松づくしになります。

上から二枚目の右の写真は、「入り飾り」と言い、私が二服点てた後、高麗卓の上に飾りました。漢字の入りの字形に飾ります。まず、ひしゃくを、卓の向こうの左端から4分の1、柄杓の棒の端が卓の手前右端から3分の1の場所に来るように斜め線を作ります。これが「入」の字の長い方に当たります。今度は蓋置を左手に置いて右手で上をつかんで持ち、短い方が長い字に接する辺りに置きます。