◎菅官房長官の「合憲という憲法学者はたくさんいる」発言で民主党の辻本議員に名前を挙げるように言われて3人の名前を。その3人は「日本会議」と関係が:(内田樹氏のTweets欄で見つけました)
山崎 雅弘 @mas__yamazaki · 17時間17時間前
毎日新聞の報道では、3人の「合憲だと言う憲法学者」が全員、現政権と密接な関係にある宗教的政治団体の「日本会議」に繋がる人脈に属している事実に一切触れていない。新聞が重要な事実を報じないのは読者への裏切りだが、いつまで裏切りを続けるのか。http://bit.ly/1B6XQEM
◎そういえば「日本会議」がテレビや新聞に出てくることはありません。で、これもTweets欄で:
Actu Japon @actujapon · 6月3日
翻訳を表示
Japon : la face cachée de Shinzo Abe - L'Obs http://jp.actu.jp/1HJuE3k
◎何かと思って覗いてみたら、フランスの週刊誌に掲載された「アベシンゾーの隠された顔」という記事の翻訳でした。その中に「日本会議」が取り上げられています。全文コピーさせていただきます:引用元(http://ameblo.jp/cm23671881/entry-12036692291.html)
LA FACE CACHÉE DE SHINZO ABE:アベシンゾーの隠された顔
2015-06-10 23:49:19
当ブログをご愛読の皆様(いないと思いますが)、ご無沙汰しておりました。
2015年初の更新となってしまいましたが、ようやく訳し終えた記事をご紹介します。週刊誌L'Obs (旧 Le Nouvel Observateur)の2015年5月21日(通巻2637)に掲載された、LA FACE CACHÉE DE SHINZO ABE (アベシンゾーの隠された顔)という記事です。
DE SHINZO ABE
Loin de son image de réformateur économique, le Premier ministre japonais est lié à une organisation d’extrême droite révisionniste qui prône un retour à l’empire
VINCENT JAUVERT
それは国際政治で、大幅に無視されているとはいえ、主要な事実だ。世界第三の経済大国である日本は、数か月前から、(総理大臣、安倍晋三も含めて)閣僚の4分の3が、歴史修正主義で権威主義の極右団体、「日本会議」と呼ばれる、目立たないが影響力のある団体に属していることだ。
2012年12月に政権に復帰したとき、安倍晋三が、新自由主義的であると同時に戦前に郷愁を抱く強硬な右翼出身の政治家であることを知らない者はなかった。プーチンやインドの国粋的指導者モーディを称賛していることも知られていた。安倍が近かった、祖父の岸信介が1932年に大日本帝国によって併合された満州のナンバー2であり、次に戦争中に東條内閣の一員であったこと、そして結局、1945年の敗戦の後、A級戦犯として投獄されていたことも、誰もが知っていた。しかし明らかに、反動的で反民主主義的なイデオロギーへの安倍晋三の政治的根強さは過小評価されていた。「数か月前まで、安倍の最終目的は有名なアベノミクス(編集部注:安倍の名を冠した経済再建計画)によって日本経済を立て直すことだと多くの人が考えていた」、上智大学‘国際教養学部)教授の中野晃一は分析する。「今日、安倍が本心を隠さないで行動しているのか、戦後に採択された平和的で自由で民主的な憲法の根本的な改変を日本人により容易に”売り込む“、という目的のためだけに経済的成功を追及しているのではないかと疑問視されている。そうして、彼が1997年の創設時から加入している団体、日本会議に特有の、帝国主義に憧れを持つ、古い秩序への回帰を押しつける目的でも。」
「逆説的だがこの非常に重要な団体は日本では未だに真価を認められていない」、日本版『リベラシオン』ともいえる『東京新聞』に昨年夏、日本会議に関する初めての長い記事を書いた佐藤圭は言う。「その出発から、日本会議はレーダーに現れないようにあらゆる注意を払ってきた。広告も出さないし、テレビにも出ない。戸別訪問的な活動をしながら、視線の及ばないところで前進していた。その集会はメディアに開かれていない。そして、会員たちには会談の間も、写真を撮る権利もない。」 この信じられない「ステルス性」にはもう一つの理由がある。「日本会議は、より反動的な、地方で発展してきた」と、日本の右翼運動の専門家である法政大学の政治学者、山口二郎は説明する。「大手メディアは、元々ローカルだったこの団体を見下していた。2012年12月の安倍内閣の指名と、さらに昨年秋の内閣改造後、日本会議所属の閣僚の数がさらに増えて、その強大さに面食らうまでは。それまでは田舎の、片隅のものと見なされていたこの極右団体が、日本の政治の中心にいたのだ。」
日本会議は1997年、一つは満州侵略を率いた帝国軍元司令官によって、もう一つは主に神道の宗教団体によって設立された、二つの極右団体の合併により生まれた。「反動的で1930年代に郷愁を抱くこれら二つの集団は、日本が戦争中に行った残虐行為の過ちを告白することに耐えられなかった。彼らによれば、日本人は帝国に誇りを持たなければならなかった」と、山口二郎は説明する。「分裂したままではイデオロギー闘争に敗北しつつあったと理解したときに、合併した。」 彼らの自覚は1995年8月15日に起こった。村山首相が有名な謝罪宣言を述べたときである。その日、世界は第二次世界大戦終結の50周年を記念していた。この機会に、日本が1930年代と1940年代に、「植民地支配」を押し付けるためにアジア諸国を「攻撃した」ことを、日本の政府のトップが初めて、公に、そして公式に認めたのだ。この認識は、帝国軍が政敵奴隷に頼っていたと1993年に認めた、内閣のナンバー2、河野洋平の宣言の後に来たものだ。婉曲に「慰安婦」と呼ばれた女性たちは、朝鮮やフィリピンの村で誘拐され、強制的に軍の売春宿に住まわされた。反動主義者と超国粋主義者には、もう我慢できなかった。反論し、新しい運動、つまり日本会議を建設することが急を要した。新しい団体の事務総長職は、1970年代の極右学生のリーダーで、今も強大な力を持つ、椛島有三なる人物に委ねられた。そしてこの団体は今、3万5千の会員と200の支部を数える。
289 PARLEMENTAIRES MEMBRES
(289人の議員メンバー)
10年前に祖父が亡くなった安倍晋三は1997年に国会議員になる。お友だちと一緒に、直ちに「日本会議」に、次いで日本会議を支持する議員団体に加入する。「当時彼らは、保守のジミントーでも周辺的だった」と、中野晃一は言う。「20年近く経った今日、彼らはジミントーと内閣を席巻している。そして日本会議は、国会の40%に相当する、289人の議員を集めている…」
彼らのスローガンとは? 戦後の日本、「アメリカに押し付けられた」制度と生活様式から決別することだ。彼らは、「勝者の正義」、戦争犯罪人を裁いた東京裁判の正当性を認めない。彼らは歴史を自らの味付け、敗者の歴史を書き直したがっている。日本帝国はアジアの民衆を「解放した」と声高らかに断言したい。1938年の日本軍による南京大虐殺は作り事であり、最悪でも、民間人に変装した数百人の中国兵が死亡しただけだ(日本人も含めてまともな歴史家は少なくとも数万人の民間人が拷問された後に殺戮されたと考えているのに)。日本会議の歴史修正主義者らは、「慰安婦」は勇敢な日本兵を慰めて月末に手取りを増やして喜ぶ、単なる自発的な売春婦だったと断言する(この主題に関して帝国軍に反対する証言が圧倒的であるにもかかわらず)。
CHANGER LES LIVRES D'HISTOIRE
(歴史書を変えること)
日本会議の目的は、歴史書を書き換えることだ。有利な状況を作ることから始めた。間もなく、中学校の教科書は、歴史学者の視点と同じく論争中の問題に関して「政府の公式の立場」を言及しなければならなくなる。「別の言い方をすれば、歴史修正主義のぱっとしない教師が、南京で民間人の死者はなかったと断言すれば、それが我々の子どもたちの教科書に書き込まれることになる」、政治学者の中野晃一は説明する。教育に関して、日本会議は「愛国」教育への回帰を熱望する。彼らの夢は、1890年代の帝国時代の法にできるだけ早く近づくことだ。個人に対して天皇への全面的な服従を押し付け、将来の神風の複数の世代にわたって洗脳してきた法に。
これで全てではない。「アメリカの圧力下で」採択された、1947年の平和憲法を、日本会議は根本的に変えようとしている。その最初の標的は、第9条だ。この中で日本は「戦争を、永久に放棄」している。国粋主義者は世界のどこでも、そして「自衛力」だけではない軍隊を望んでいる。「安倍と日本会議にとって、第9条の廃止は決定的に重大だ。なぜならこの条文が軍国日本との決別を意味しているからだ」、『朝日新聞』論説委員の大野博人は説明する。運動は既に進行中だ。昨年7月、政府は初めて、「自衛隊」が日本の国土を離れて同盟国を助けることを憲法9条が認めていると断言して、同条の解釈を変更した。それが最初の突破口だ。日本会議は他の条文、最初に婚姻における男女の平等に関する第24条と決別するために、そこに殺到しようとしている。彼らにとってもちろん、夫は全ての領域で配偶者を支配しなければならない。彼らはまた、戦前の風習に戻ることを望んでいよう。学校では、まず男子、次いで女子の五十音順で点呼されること… とりわけ、戦後の裁判で裁かれた戦争犯罪人を含む、死亡した兵士が祀られる、靖国神社に国家が関わることを邪魔する、宗教と国家の分離に関する16条も廃止することを目指す(中国と韓国の気分を害して、安倍晋三は2013年12月、首相就任1周年に靖国神社を参拝した)。最後に、明らかに、日本会議は天皇が、一種の権威主義的民主制に変質した日本の政治の中心に戻ることを望んでいる。
安倍とそのお友だちの反動主義者は、どこまで行くことができるだろうか? 日本の誰もが、第二次世界大戦終結70周年記念の8月15日に首相が発するに違いない声明を待っている。前任者たちの宥和的な宣言と、どの位まで距離を置くことになるだろうか? 「ホワイトハウスは、地域の他の同盟国を失う恐れがあるため、余りにも反動主義の臭いがすることは受け入れられない。」 そして、国民がいる。安倍の目的は、2016年7月の参院選を利用して、国会で憲法を変えるために必要な圧倒的多数を得ることだ。それができるだろうか? 「日本会議はエリートの運動だ」、中野晃一は言う。「大多数の国民は、その思想の大部分に反対している。しかしその受動性のために、特にアベノミクスが上手く行っていれば、国民はされるがままになりかねない。」 少なくとも今のところ思いがけない人物が抵抗勢力になり得る。81歳の天皇、明仁だ。日本会議が政治問題に戻るのを待っている、その人である。さる1月、新年の祝辞に際して、天皇は行間で、歴史の反動的な解釈に反対であることを示した。2月、長男である皇太子、55歳の徳仁殿下はさらに雄弁だった。極めて稀な記者会見の席で、皇太子殿下は、戦争の歴史が「正しく伝えられる」ことを望んだ。逆説的に、皇室は今や、日本の自由民主主義の最も優れた盾となっている。
L’OBS/No2637-21/05/2015
あくまでも、フランスの週刊誌の記事を紹介しただけですのであしからず。
それにしても、ここに書いてあることを知らない日本人がいるのかどうか知りませんが、知っていてあれだけの支持率だとしたら恐ろしいですね。国民の権利を含む、日本国家に対する最大の脅威はアベシンゾーとジミントーだと思っていましたが、実は一部を除く日本国民そのものが脅威だったりして・・・(以下略)
◎ついでに、昨年の安倍改造内閣閣僚の大半が「日本会議」メンバーで危険!という日刊ゲンダイの昨年の記事をコピーしておきます:
19閣僚中15人がメンバー 最大右翼組織「日本会議」の危険度
2014年9月6日
改造内閣の発足でガ然、注目を集めている団体がある。日本最大の右翼組織「日本会議」だ。
日本会議のHPを見ると、「私たちは、美しい日本の再建と誇りある国づくりのために、政策提言と国民運動を推進する」と書かれている。どこかで聞いたような言葉だが、憲法改正、愛国心教育、“自虐的”な歴史教育の是正、戦後レジームからの脱却──これらはすべて日本会議が提言してきたものだ。安倍政権の政策と見事に重なっている。
それもそのはずで、政界には日本会議を支持する「日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)」があるが、そこには安倍政権の主要メンバーがズラリなのだ。
特別顧問は安倍首相と麻生財務相で、会長は次世代の党の平沼代表。石破地方創生相が相談役を務め、副会長には菅官房長官、下村文科相、高市総務相が並ぶ。幹事長は衛藤首相補佐官、副幹事長は加藤官房副長官、萩生田総裁特別補佐は政策審議副会長だ。
留任した甘利経済再生相と岸田外相も日本会議議連のメンバー。新入閣組の江渡防衛・安保相も竹下復興相、望月環境相、山口沖縄・北方担当相もそうだし、女性閣僚の山谷拉致担当相は政策審議会長、有村女性活躍相もこの議連の会員である。改造内閣では、安倍首相を含めて19人の閣僚のうち、実に15人が日本会議議連に名を連ねているのだ。
党役員の顔ぶれを見ても、谷垣幹事長は日本会議議連の顧問で、稲田政調会長は政策審議副会長。茂木選対委員長も会員だ。
改造内閣で日本会議議連に所属していないのは太田国交相、小渕経産相、松島法相、西川農相の4人。もっとも、西川農相と二階総務会長は「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」には名を連ねている。どちらにも所属していないのは、公明党の太田国交相はまぁ当然として、小渕経産相と松島法相だけということになる。
「そういうウルトラ右翼の内閣が誕生したわけです。大メディアは『安定感のある内閣』だとか『重厚布陣』だとか報じていますが、とんでもない。こんなアブない内閣はありません」(政治評論家・森田実氏)
■海外メディアも「ナショナリスト組織」と報道
日本会議は、国際社会でも危険視されていて、海外メディアでは「ナショナリスト組織」(米ニューヨーク・タイムズ)や「ナショナリスト・シンクタンク」(英エコノミスト)などと報じられている。米議会調査局が今年2月にまとめた議会報告書にも、日本会議の名前が出てくる。昨年12月に安倍首相が靖国参拝を強行した背景には、日本会議の後押しがあったと分析しているのだ。
「日本会議が安倍政権を裏で操るというより、もはや一体化しているとみるべきです。内閣に15人も入ったのは、自民党が右翼政党に変質したことの証左でもある。安倍首相をはじめとする日本会議系の右翼議員に党が乗っ取られ、内閣も官邸も占拠された。このままでは国が乗っ取られてしまいます」(元法大教授・五十嵐仁氏)
集団的自衛権の行使を容認し、自衛隊法の改正など有事法制を整備して、軍備強化で世界平和に貢献するという方針も、日本会議が目指す「誇りある国づくり」の一環だ。
それを着実に進めてきたのが安倍政権であり、改造によって、ますます日本会議が掲げる政策を「実行実現」する内閣になったのである。
(引用元:http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153143/1)