2度目の東京五輪返上か?「フクイチで地底臨界進行中?」(週刊プレイボーイ)


橋本一夫 (著) 「幻の東京オリンピック 1940年大会 招致から返上まで 」(講談社学術文庫) という本があるそうです。ネットで検索していて引掛けました。内容紹介には:「関東大震災からの復興をアピールし、「皇紀二千六百年」を記念して構想された一九四〇年の東京オリンピックは、ヒトラーやムソリーニとの取引で招致に成功したものの、「満州国」参加の可否、天皇の開会宣言など問題は山積みだった。そして日中戦争が勃発、ついに返上を余儀なくされる。戦争と政治に翻弄された五輪の悲劇と、尽力した人々の苦悩を描く。」
ところで、先週の日曜日(21日)のサンデーモーニング。ゲストの「寺島実郎氏が2020年の東京オリンピックが開かれない可能性(開催権の自主返上)を言い出した」ことを知りました。「メインコメンテーターの岸井成格も、寺島実郎の予想を否定しないばかりか、逆に自分から『80年ぶり2度目の東京オリンピックの自主返上』との驚愕の寺島発言を補強」とのこと。それで、確か、第二次大戦前に日本は五輪を返上したことがあった筈とネット検索をしていて引掛けたのが上記の本でした。
寺島氏を取り上げていたのは、飯山一郎氏のブログ(http://grnba.com/iiyama/index.html#ii10251)の7月20日80年ぶり2度目の東京五輪の自主返上!」でした。読んでみると、これは、ヒョッとすると本当に2度目の幻の東京オリンピックになるかも知れません。なぜ?ということをフォローしてみたいと思います。

◎まず、村田光平という名前を憶えておられるでしょうか? 村田光平さんは元駐スイス大使福島原発の実態を何度も国際社会や日本の首相に訴えておられる方です。今回も、週刊プレイボーイに掲載された記事内容を調査するよう直接安倍首相や東京都知事に訴えておられます。では、順を追ってまず週刊プレイボーイの記事からです。(引用元:http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-7794.html

2015年05月04日 『週間プレイボーイ』


フクイチ”で新たな恐怖!

海外の研究者や政府関係者が不安視、 苛立つ最悪の
地底臨界危機進行中



4月3日から福島第一原発2号機の格納容器の温度が約20℃から70℃へ急上昇し、2日後には88℃に達した。


それと連動するように、原発周辺の「放射線モニタリングポスト」が軒並み高い線量を記録復旧したての常磐自動車道南相馬鹿島SA(サービスエリア)で通常の1000倍にあたる毎時55μSv(マイクロシーベルト)を最大に市街地各所で数十倍の上昇が見られた。(前編記事:http://wpb.shueisha.co.jp/2015/04/27/46919/


これは一体、何を意味するのか? 考えられるのは、原発内の核燃デブリ(ゴミ)が従来の注水冷却工程に対して異なった反応を示す状態に変化した可能性。例えば、デブリが格納容器下のコンクリートを突き抜けて地盤まで到達(メルトアウト)し、地下水と接触するなどだ。


福島第一原発1〜3号機では、巨大地震直後に圧力容器内の核燃料がメルトダウンし格納容器の下部へたまった


それは昨年4月から7月にかけて名古屋大学が2号機で実施した、宇宙線から生じる物質貫通力が強い「ミュー粒子」を利用した透視撮影で明らかになった。


さらに、同じく1号機格納容器内の底から約2m上の作業スペースで行なったロボット調査でも、数千℃の超高温デブリが圧力容器を溶かして落下した痕跡が撮影された。だが、デブリの正確な位置は特定されていないし、ミュー粒子画像に映った格納容器の底は平坦に見えた


となると、100t超といわれる大量のデブリ塊はどこへ行ったのか? 半球状の格納容器底部の内側は厚さ約3mのコンクリートを敷いて平らになっているが、そのうち深さ70cmほどが事故の初期段階で高熱デブリによって溶解した可能性があると、東電はこれまで発表してきた。


この推測について、元・東芝の研究員で原子炉格納容器の強度設計を手がけた後藤政志氏(工学博士)に意見を聞くと、「今回のミュー粒子による撮影でわかったのは、格納容器が間違いなく壊されたことで、これは2、3号機にも当てはまると思います。

しかし、ほぼ地面と同じ高さに感光板を置いた撮影なので、核燃料が実際今どこにあるのかの判断材料にはなりません。東電の言う70cmという数字の根拠はよくわからない。コンクリートや建材の金属と核燃料が混ざり合った状態のデブリは、もっと下まで潜り込んでいるとも考えられます


ただし、ほかの物質が混じって時間がたっているのでデブリの放熱量は減り、容器の底の鋼板(厚さ20cm厚)までは達していないはずです。仮に鋼板が溶けても、下には5、6mのコンクリート層があるため、その内部で冷却バランスを保って止まっていると思います


もしも核燃デブリが格納容器を突き破れば、メルトダウンから先の「メルトアウト」に進んでいくわけだが、実は先日、調査途中で止まったロボット装置について記者会見に臨んだ東電の広報担当者は、意味深長な感想を述べた。


格納容器内では10Sv(1000万μSv)のすさまじい高線量が計測されたが、それでも予想していた10分の1ほどだったと言ったのだ。その意味するところは、デブリが金属格子の作業用足場から見えるような位置ではなく、ずっと深くまで沈んでいるということではないのか


また最近、東電の廃炉部門責任者がNHK海外向け番組で「2020年までに核燃デブリの取り出しに着手する」という作業目標について「困難」とコメントしたが、これも状況が非常に悪いことを示唆しているのかもしれない


「メルトアウト」または「チャイナ・シンドローム」とは核燃デブリ原発施設最下層のコンクリートすら蒸発させ、地中へ抜け落ちていく状態で、それが現実化するかどうかは後藤政志博士が語ったデブリ温度次第だ。1〜3号機内では4年後の今も各100tのデブリが4000〜5000℃の高温を発し、メルトアウトの危険性が高いと説く海外研究者もいる。


例えば、「IAEA国際原子力機関)」の“不測事態の管理技術会議”は、2012年時点でデブリが格納容器と下層コンクリートを溶かし、自然地層へ抜け出た可能性を指摘している。具体的にはデブリが施設地下6、7mまで沈み、直径10〜15mの大穴の底にたまっているというのだ。


この仮説でも地殻を突き抜けるようなメルトアウト現象は否定しているが、代わりにひとつ厄介な事態を予測している。それはデブリ核分裂反応が再び爆発的に加速化する可能性だ。


通常ならば、原子炉や実験施設内でコントロールされる「再臨界」は自然状態でも一定の条件が整えば起き得るその条件とは中性子と水、地質IAEA技術会議のシミュレーションでは、まず原発地下の水流と岩盤層が中性子の反射装置となり、デブリ内のウランやプルトニウムが連鎖的に核分裂していく。


そして膨大な崩壊熱で水蒸気爆発が繰り返され、新たに生まれた放射性物質が地上へまき散らされる…。


琉球大学理学部の古川雅英教授(環境放射線学)は、こう分析する


そうした自然界の臨界現象は、アフリカ中西部のウラン鉱山(ガボン共和国オクロ)で20億年前に起きており、当時の地層が海底にあったことが中性子による核分裂反応を少なくとも60万年間にわたり持続させたようです。その点では、大量の地下水が流れる福島第一原発の地質構造も共通した条件を備えているかもしれません」


飛距離パワーが強く、人体を含めて通過した物質の原子を「放射化」させる中性子そのものの威力はとてつもない。1999年に東海村の核燃加工場で起きた「JCO臨界事故」では、ウラン化合物約3kgの連鎖分裂で半径10km圏の住民約30万人が屋内退避した。


それに対して、質量がケタ外れに多い福島第一原発デブリが「地底臨界」すれば、東日本どころか地球規模の超巨大原子力災害に突き進む! だからこそ海外の研究者や政府関係者たちも福島第一原発事故処理の不透明な現状に対して不安と苛立ちを募らせているのだ


事実、この悪夢のような破局シナリオが決して絵空事でないことは、他の科学的事実からも裏づけられる


そのひとつ、CTBT(包括的核実験禁止条約)に基づき「日本原子力開発機構」が群馬県高崎市に設置した高感度の放射性核種監視観測システムには、昨年12月から福島第一原発再臨界を疑わせる放射性原子、ヨウ素131とテルル132が検出され続けている。【*編集部注】


【*当記事掲載号(18号)の4月20日(月)発売から8日後の4月28日(火)、「CTBT高崎放射性核種観測所」は、《昨年12月〜今年3月までの「放射性ヨウ素I−131」「同テルルTe−132」に関しては、ND(不検出)とすべきところをMDC(最低検出可能放射濃度)値を表示したので訂正する》との旨を発表した。つまり包括的核実験防止条約に基づく重要監視対象の2核種濃度について、3 カ月間もの表示ミスが続いていたという。】


また福島第一原発2号機横の観測井戸では、今年に入って新たな核分裂反応の再発を示すセシウム134とトリチウムの濃度が高まるばかりだ。昨年秋に開通した国道6号線の第一原発から第二原発までの12km区間でも高線量が続いている。


果たして、福島第一原発はメルトアウトで地底臨界という最悪の事態を迎えつつあるのか?


今回の格納容器温度の急上昇、一部地域での急激な線量アップは、原発事故が日本政府の大ウソ「アンダーコントロール」とは正反対の新たな危険領域へ入ったことを示しているのかもしれない。
(取材・文/有賀 訓)

◎そして、この内容を、安倍首相や、菅官房長官、舛添都知事に知らせて調査するように求めたのが、元スイス駐在大使の村田光平氏です。村田氏は同時にローマ法王ケネディ大使にも手紙を送っています。
☆「村田光平オフィシャルサイト」:http://kurionet.web.fc2.com/murata.html
★下記引用元(村田光平氏近況報告」):http://kurionet.web.fc2.com/murata.html#anchor-6


菅義偉内閣官房長官殿
平成27年6月29日


村田光平


拝啓
 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 再臨界に由来する中性子線量と溶解燃料棒と海水の接触から生じるトリチウムが全国に飛散し甚大な被害を生みつつあるという飯山一郎氏(名刺別添)の衝撃的情報をお届けいたします。


 同情報が正しければ、ご報告済みの「週刊プレイボーイ」(2015.5.4)の下記指摘が現実になっていることを意味することになります。


CTBT(包括的核実験禁止条約)に基づき「日本原子力開発機構」が群馬県高崎市に設置した高感度の放射性核種監視観測システムには、昨年12月から福 島第一原発再臨界を疑わせる放射性原子ヨウ素131とテルル132、が検出され続けている。また福島第一原発2号機横の観測井戸では、今年に入って新た な核分裂反応の再発を示すセシウム134とトリチウムの濃度が高まるばかりだ。」


質量がケタ外れに多い福島第一原発デブリが「地底臨界」すれば、東日本どころか地球規模の超巨大原子力災害に突き進む! だからこそ海外の研究者や政府関係者たちも、福島第一原発事故処理の不透明な現状に対して不安といら立ちを募らせているのだ。」


 この指摘を検証することは国民の間のパニックを回避するためにも重大な緊急課題と思われます。


 飯山氏は最近の日中財務責任者間の事故対応のやりとり、プーチン大統領の日本からの移住者受け入れの意向などに関する情報に通じております。無視することはできないと思われます。


 舛添都知事宛メッセージを添付いたします。
 本件検証につき、どうかよろしくご指導、ご支援をお願い申し上げます。  敬具


安倍晋三内閣総理大臣殿

平成年7月17日


 村田光平
(元駐スイス大使)


拝啓
 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。


 この度の新国立競技場建設計画見直しのご決断に心から声援をお送り申し上げます。

 今月末に予定された国際オリンピック委員会の総会ではThomas Bach 会長独立の専門家による東京の安全の再確認を行うようにとの要請に対してどのように対応するのかが注目されます。ご賢察の通り日本側も苦しい対応を迫られることもあり得ます。


 このような状況の下で昨16日、スイスの親友Andreas Nidecker 博士(核戦争防止国際会議のスイス支部共同創設者)より傾聴に値する下記の趣旨の提言が寄せられました。なお、同博士には先月発出した私からのBach会 長宛書簡の起草に協力頂き、同書簡の転達の労をもとって頂いております。


新国立競技場の計画見直しは日本政府に東京五輪からの名誉ある撤退を決断する好機である。この決定は福島事故への対応に日本が全力投球することを可能に するものであるこの決定は事故収束のめどが立つ8年後(2028年)もしくは12年後(2032年)の五輪開催 への立候補の意図表明を伴うものである ことが望まれるこれによりスポーツ関係者を始め国民のオリンピックへの高い期待をつなぎとめることに資することになろう世界はこの決定に安堵し、日本 政府が困難な状況のもとで責任感あふれる対応を行うことを賞賛するであろう。」


 このほど有力紙の編集委員から次のコメントが寄せられました。
新国立競技場のドタバタを見ても、すでに東京五輪は破綻していますね五輪にかける巨額の税金と、福島の自主避難者に対する冷たい扱いは同じ一枚のコインの裏表であると思えます心ある人々の声で一日も早い政策転換を望みます。」


 貴総理のご決断を心からお願い申し上げます。     敬具
   





舛添要一都知事殿

July 13, 2015


 福島事故の教訓を全く無視する日本の現状に言い尽くせない危機感を抱いております。
 福島は世界の問題です。
 ローマ法王宛((http://kurionet.web.fc2.com/Pope20150705.html)、ケネディ大使宛(http://kurionet.web.fc2.com/Kennedy20150713.html)に書簡をお届けいたします。


 最早東京の安全どころか日本の安全の検証が緊急となっております。
  IOC も今や自らも信じない under control 発言を放置することに対し当然批判が高まりつつあります
 日本による返上を一番望んでいるのはIOCではないかと思われます。


村田光平

◎公の調査で「再臨界を示す放射性原子ヨウ素131とテルル132が検出」されれば、2度目の返上もあり得ますね。「アンダーコントロール」のウソをついてまで原発事故後の日本が引き受けることはなかったのに…。フクイチの地下で一体何が起こっているのか・・・?
(写真はYさん宅の垣根の花:むくげ、アジサイ夾竹桃アジサイ