舛添都知事の怒りの丸山批判と「日本国憲法三原則が指導要領から消えている!」

◎昨日の日曜日は高校生たちのデモもありました:

 安全保障関連法に反対する高校生グループ「ティーンズソウル」のメンバーらが21日、東京(約5000人や仙台(20人)、大阪(400人)など全国約10カ所で、安保法の廃止と安倍晋三首相の退陣を求めて一斉デモを行った今年夏の参院選から「18歳選挙権」が実現するのを前に、政治への関心を社会にアピールした。(毎日新聞


◎丸山発言について、舛添東京都知事の怒りの声がおさまりません。丸山議員は不勉強でレベルが低いと。元参院議員で憲法審査会の先輩として正当な怒りです。記者の質問に答えて、自民党改憲についても、とても大切な部分を批判されています。改憲案では、「個人」が「人」に書き変えられていますが、国家に相対する言葉は「個人」であり、「」に相対する言葉は「動物」であると。(現憲法第3章第13条「すべての国民は、個人として尊重される」⇒自民改憲案「全て国民は、人として尊重される」)こういうことが議論されないことへの批判です。

内田樹さんがリツイート


位置@ファンタジー馬鹿 ‏@ichitawake · 12時間12時間前

今日はもう寝ますが、今日の都知事会見のリンクを貼っておきます→http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2016/160219.htm
憲法審査会における丸山発言に対しての発言は最後にあり。映像を見ると分かるが、舛添はこの発言中目が全く笑っていない。結構ガチ切れ。


記者】毎日新聞の武本です。都政と離れて恐縮ですが、自民党の丸山参議院議員が、アメリカのオバマ大統領に絡んで、黒人の血を引く奴隷ですよというふうな形で発言されて、参議院憲法審査会の委員を辞任されました。知事は常日頃、オリンピックの開催都市のトップとして、ヘイトスピーチとかに絡んで差別的なことについては厳しい発言を繰り返されていたかと思うのですけど、今回の丸山氏の発言についてどう受けとめていらっしゃるか、率直なところをお伺いしたいのですが。


【知事】本人がいろいろおしゃべりになっているし、私も皆さん方の報道で映像も含めて実際の審査会でお話になっているのを見ましたけれど、一つ残念に思いますのは、私は、皆さんもご承知のように、相当憲法問題に対して国会議員としても努力をしてきた。特に参議院憲法審査会の責任者でありましたから、非常にレベルの高い議論を目指したのです。そういう観点からすると、井戸端会議やっているわけではないのです。憲法審査会ですから、並みの憲法学者を超えるような高い議論をしてもらわないとだめだと。特に参議院はそうなのです。



だから、私は、都知事の立場ということよりも、参議院憲法審査会の先輩として言うと、「少し議論のレベルを上げたらどうですか」「その程度の議論をするために憲法審査会を開いてはだめです」「立憲主義というのは何なのですか」と。例えば、そういうことについて議論すると、「トーマス・ジェファーソンは何と言ったのですか」「マディソンはどうたったのですか」と。やはり、憲法審査会に出るような国会議員は、前の晩、徹夜してでもいいから、アメリカのことを言うのだったら、ファウンディング・ファーザーズ(アメリカ合衆国建国の父)の書いたものが全部日本語にも訳されていますから、それをきちんと読んで、こういう観点から見て、我が国の憲法との違いがどうだとか、そういう議論をきっちりやるべきであって、今回はそうではなかったかもしれないですけども、毎回、多才な学者の皆さん方をお呼びして、相当レベルの高い議論を皆さんがやってくださるわけです。それなのに、そこに出ている国会議員は答えられない。しかも丸山さんというのは弁護士でしょう、法律の専門家でしょう。やはり、少しそういうレベルの高い議論をリードしていく立場の方があの程度の話をするというのは。もちろん、アメリカがチャンスに満ちたすばらしい国ですよと言いたくて言ったというのは分かりますけれども、しかし、国会議員というのは言葉が勝負ですから。


 だから、例えば、私がいつも議論をしているように、立憲主義の問題とか、それから、人として尊重される、個人として尊重されるということをしっかり書くべきだというのが私の立場であって、「国」と対立するものは「個人」なのです>、「人」ではないのです。「人」と対立するのは「動物」なのですなぜ「個人」と書いてあって「」と書いていないかの議論が全くなくて、そういう憲法改正草案を作るというのがおかしいよということを私は常日頃、自分の著作の中でも申し上げてきているので、一番残念だったのは、先輩として言うとあまりにもレベルが低過ぎる。だから、やはり、国権の最高機関ですから、しかも参議院ですから、「なるほどな」と国民がうなるような議論をしていく。


 それで、憲法学者が全部正しいわけではありません。不勉強な憲法学者がいたら、「それ、おかしいじゃないか」「ちゃんと勉強したらどうだ」と言えるぐらいの人たちが「再考の府」で、再考というのは、再び考える、です。衆議院が暴走したときにストップをかける。それから、参議院衆議院の決意を変えることだってできるわけですから。そういう大事な役割をした二院の中の院で、あのレベルの発言を、しかも、法律の専門家がやるというのは、これは、私は、はっきり言って税金の無駄遣いだと思いますね。少し厳しい言い方をすると。

 だから、国民の代表なのだから、やはり、きちんと勉強してもらわないと困る。そして、思いつきで言うのではなくて、私は必ず何を言うか自分でメモを作って、ちゃんと六法全書をそばに置いて憲法何条がどういう構成になっているか、下位の法律とどうなっているかと。海外の例で、例えば憲法裁判所の話などがあります。こういう憲法裁判所を設置するときに、諸外国はどういう制度でやっているのか、入れたときのプラスとマイナスはどうなのかと、こういうことをやるために、憲法審査会を作ったのであって、相当頑張って私は自分の在任中は議論をリードしてきたつもりなのに、「何だ、この体たらくは」と、厳しく言っておきたいと思います。そんなことなら憲法審査会は要りません。各会派、ちゃんとやるのですから。私は、だから、先輩として、元国会議員、元参議院議員、元参議院憲法審査会に深く関わった人間として、そういう苦言を呈しておきたいと思いますので、今の国会議員の皆さん方がさらなる努力と勉強をやってもらわないと、「国民の税金で、あなたは給料をもらってやっているのだから、ちゃんと仕事をしてもらわないと困ります」と、そういう苦言を、普通はあまり言わないので、「国会のことは国会に」と言っていたのですけれど、これはやはり良くないと思いますから、今日は明確に申し上げたいと思います。
 すみません。あんまり愉快でない話で終わりますけど、時間が来ましたので。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


◎リテラ(21日)の<黒人差別の丸山議員が「民主主義は戦勝国の論理」とトンデモ発言自民党に蔓延する「国民主権廃止」思想>によると、丸山議員は、ツィッターでこんな発言をしています:

参議院予算委で、一年間民主主義とは何かを長谷川三千子先生を講師に勉強したことを述べたが、いわゆる民主主義は第一次世界大戦戦勝国を正当化するために作り出された用語であることを学問的にしった17条の憲法や五カ条のご誓文の優れて真に民主的なことについても。〉(丸山氏のツイッターより、2013年5月16日

元弁護士が右翼思想に洗脳された様子で、今の自民党の中では、人権とか民主主義というのは目の敵とされている様子が窺えます。
☆全文はコチラ:http://lite-ra.com/2016/02/post-1995_2.html
◎そういえば、すでに教育現場(5年前)ではこんなことになっているようです:(先日の、2月17日か18日のリツィート)

内田樹さんがリツイート


北原みのり ‏@minorikitahara · 2011年9月19日


教師になる人を指導するための教科書を、読ませてもらいました。
今年から高等学校公民の指導要領から、日本国憲法の三原則が消えています平和主義、が消え、三原則という言葉自体なくなっていました
憲法改正にむけて、こういう所から手をつけるのかと、唖然としてます。


◎「晴耕雨読」さんのブログ「「全文」とか「真意」の方が100倍やばいんですけども 丸山議員の発言:cdb氏」では、丸山氏の発言を"全文読めは真意が分かる”と言って、丸山発言を擁護する人たちへの批判です。
「日本をアメリカの51番目の州に」という発言に対する批判の一部を:
(引用元:http://sun.ap.teacup.com/souun/19509.html)

これが全文( https://t.co/ZsBnRpv6AK)ですけど、日本国民が自治しなければ「国の借金問題についてでも、こういう行政監視の効かないような、ズタズタな状態には絶対なっていない」からアメリカに管理してほしいってハッキリ言ってるわけですよ。 国民に選ばれた国会議員がですよ.


よくネット青年将校の皆様が「野党は日本を中国に売り渡そうとしている!」って怒りますけど、野党の議員が「中国経済は日の出の勢いなのだから、日本も香港の ように中国領日本自治区になればいい」って言ったら大騒ぎでしょ


それの完全なアメリカ版ですよこれ。アメリカになら売ってもいいんすか


丸山議員の言うとおりに日本がアメリカの51番目の州になるっていうことは日の丸も君が代靖国神社もその本質的な意味を失って、天皇陛下ハワイ州カメハメハ大王的な存在になるっていうことなんですけどネット愛国者の皆様それでいいんですかね。ちょっと本気でびっくりしてるんですけど。


オバマ大統領が丸山議員の発言に怒るとしたら、「奴隷(の子孫)が大統領になった」という発言以上に、「日本人がアメリカ国民になって日系のアメリカ大統領を出せば日本民族が世界の中心で活動できる」っていう発言に対してではないかと思うなぜならそれは民族主義であって民主主義ではないから



オバマ大統領が大統領選挙を戦うとき、あるいは大統領として政治を行うとき、常に警戒していたのは「オバマは黒人の利権代表者だ」と見られることだった。 最初の黒人大統領であるからこそ、彼は「誰が大統領になっても、大統領はすべての国民のために活動する」ということを証明しなくてはならなかった。


その象徴がすべての国民を保険で守る「オバマケア」のコンセプトだったし(現状はまだ問題が多い)、警官による黒人少年射殺事件ではオバマ大統領の対応は手ぬるいとして黒人支持者から激しい批判も浴びた。それでも彼は「すべてのアメリカ人」の代表でなくてはならなかった。それが米国大統領だから


日本民族アメリカ国籍を得たら世界一のアメリカを乗っ取って自分たちの好き放題できるぞ!」っていう誇大妄想と、「難民を日本に受け入れて国籍を与えたら日本の政治が乗っ取られてあいつらの好き放題されるぞ!」っていう被害妄想は表裏一体のものだと思うの民主主義はそういうものではないです.