(10月16日のNHKスペシャル「マネー・ワールド」の再放送は今夜24:10分からです)
◎10月16日の日曜日のNHKスペシャル、「真田丸」が終わって、新潟の県知事選挙の結果が気になりながら、爆笑問題の二人が案内役の「マネー・ワールド 資本主義の未来 第1集 世界の成長は続くのか」を見ました。見ている内に、これは…と思っていると、阪大准教授の安田洋祐氏が登場。いよいよこれは、前に見た番組の姉妹編ではないかと思いました。経済番組でしたが、とても面白い、でも難しい、番組があって、気になって、残していました。NHKのその時の番組案内がありますので、張り付けてみます。番組のタイトルは「欲望の資本主義〜ルールが変わる時」でした。
欲望の資本主義〜ルールが変わる時〜(http://www4.nhk.or.jp/P4028/3/)
[総合]
2016年5月28日(土) 午後11:10〜午前0:00(50分)
経済学の父アダム・スミスは間違っていた?資本主義の根本をひっくり返すノーベル賞学者の真意は?人間の業=欲望を巡って、経済の本質に世界の知性が迫る異色教養番組。
あの日、あの時からルールは変わったのか?今、我々はどんな世界に生きている?富は一部に集中、今日も果てしない欲望が世界を覆い続ける。欲望が欲望を生み、市場の論理が全面的に世界を覆う中、隠されたルールとは? ノーベル賞の経済学者、異端のアナリスト、投資家、起業家…、世界の最前線を走る経済人たちは今何を考えるのか。人間の業=欲望をキーワードに、イメージ豊かに混迷する経済の現在を読み解いていく異色教養番組。
【出演】安田洋祐,ジョセフ・スティグリッツ,アルヴィン・ロス,トマス・セドラチェク,スコット・スタンフォード,ウィリアム・タヌウィジャヤ,【語り】やくしまるえつこ
◎このとき5人の人たちに次々と英語でインタビューした若手の日本人経済学者が、安田洋祐氏でした。若くてルックスもよくってスゴイ人が居るな〜と思いました。そして、この時、アダム・スミスの経済学や見えざる手の話が出ましたが、一番印象に残っていたのは他の人たちとは立場の違う発言に終始したチェコの経済学者セドラチェク氏の哲学的ともいえるお話でした。この番組の出演者を紹介し、インタビューした安田氏ご自身の感想が書かれているサイトを見つけました。それによりますと:
4) トーマス・セドラチェク(Tomas Sedlacek)
1977年生まれ。チェコ共和国の経済学者。同国が運営する最大の商業銀行の一つであるCSOBで、マクロ経済担当のチーフストラテジストを務める。チェコ共和国国家経済会議の前メンバー。「ドイツ語圏最古の大学」と言われるプラハ・カレル大学在学中の24歳のときに、初代大統領ヴァーツラフ・ハヴェルの経済アドバイザーとなる。
2006年には、イェール大学の「イェール・エコノミック・レビュー」で注目株の経済学者5人に選ばれた。本書はチェコでベストセラーとなり、刊行後すぐに15の言語に翻訳された。2012年にはドイツのベスト経済書賞(フランクフルト・ブックフェア)受賞
安田氏の感想は:「セドラチェク氏は、経済が成長すること自体が問題だとは言ってなくて(対談前にはそうかと思っていたので意外でした)、成長を目指さなければいけないという前提のもとに社会や人々が動かされていることを問題視していました。しかし、NHKはセドラチェク氏が大好きですね(笑) 確かに彼のキャラクターや主張はとても面白いし興味深い。対談も2時間以上話したような気がします」とあって、番組自体が、このセドラチェク氏に重点がおかれる編集だったことも窺えます。
●安田洋祐(やすだようすけ) プロフィール:
経済学者 | 大阪大学大学院経済学研究科 准教授
1980年東京都生まれ。2002年東京大学経済学部卒業。最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し、経済学部卒業生総代となる。2007年プリンストン大学よりPh.D.取得(経済学)。政策研究大学院大学助教授を経て、2014年4月から現職。
専門は戦略的な状pu況を分析するゲーム理論。主な研究テーマは、現実の市場や制度を設計するマーケットデザイン。学術研究の傍らマスメディアを通した一般向けの情報発信や、政府での委員活動にも積極的に取り組んでいる。フジテレビ「とくダネ!」にコメンテーター(隔週・火曜日)として出演中。財務省「理論研修」講師、金融庁「金融審議会」専門委員などを務める。
編著に『改訂版 経済学で出る数学 高校数学からきちんと攻める』(日本評論社、2013年)、『学校選択制のデザイン ゲーム理論アプローチ』(NTT出版、2010年)。共著に『身近な疑問が解ける経済学』(日本経済新聞社、2014年)、『日本の難題をかたづけよう 経済、政治、教育、社会保障、エネルギー』(光文社、2012年)など。
◎それぞれの方たちへのインタビューの安田氏の感想はコチラで読めます:
NHK「欲望の資本主義」でインタビューした5人のプロフィールと補足ツイート&番組感想まとめ。
☆http://matome.naver.jp/odai/2146444868675108901
◆さて、10月16日のNHKスペシャル、多分、5月の番組が難解?だったこともあって、姉妹編or続編で、とっつきやすくするための爆笑問題の起用かなと思ったりしたのですが、とても良い内容でした。番組ホームページです:(https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20161016)
シリーズ マネー・ワールド資本主義の未来
第一集 世界の成長は続くのか
豊かに幸せになるにはどうしたらいい? 格差ってどうして生まれるの? 商売を成功させる秘訣は? 人生につきまとうお金の悩み。その全てに関係するのが人類が生み出したシステム「資本主義」だ。その資本主義が今“500年に一度”とも言われる大きな岐路に立っている。無限に思われた成長の停滞、パナマ文書などで浮かび上がった富の偏在や巨大格差―。 社会に豊かさをもたらすと考えられてきたシステムが未知のひずみを引き起こし始めている。第1集のテーマは「経済成長」。
近年、世界の経済を牽引してきた先進国の成長が、急速に停滞し始めている。近代資本主義の発祥の地・イギリスでは、EUの離脱決定後にポンドが続落。先進各国もGDPの成長率を相次いで下方修正するなど未曾有の“超停滞経済”と向き合っている。なぜ成長は止まり始めたのか?今後も世界は成長を続けられるのか?フロンティアの消滅や、金融空間の限界など、その背景をひも解きながら、新時代での成長を模索する企業や経済学者の闘いを追う。
◎いつも金曜デモのルポでお世話になっている「特別な1日」さんのSPYBOYさんが、翌日のブログで内容を書いてくださっています。これ以上の内容紹介はないと思いますので引用させていただきます:(引用元:http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20161017/1476652815)
昨日放送されたNHKスペシャル『マネーワールド』NHKドキュメンタリー - NHKスペシャル マネー・ワールド 資本主義の未来(1)世界の成長は続くのか、ちょっと驚きでした。というのは、番組で取り上げられたジャック・アタリ先生やロバート・ライシュ先生、シュンペーター先生やAIの話にしろ、あまりにもボクのブログとネタが被っていたので(笑)。これから困ったなあ(笑)。弱肉強食を加速させるシェアリング・エコノミーへの見方など細かいところは別にして、番組の内容はボクの意見とほぼ一緒でした。目新しい話はなかったけど、TVの前で『もっと言え!』と拳を振り上げていました(嘘)。
1点だけ、番組の中でライシュ先生が言っていた『スーパー資本主義』というのは、彼は『縁故資本主義』(コーポラティズム)とも呼んでいるというところは補足しておきます。要するに金持ちが世の中のルールを自分たちに有利なように捻じ曲げているということをライシュ先生は指摘しているんです。
とにかく資本主義は限界を迎えつつある、今まで通りの成長が続くというのもムリだけど、終わると決めつけてしまうのも早計、というのは、もはや共通認識なんでしょう。資本主義は峠に差し掛かったと言っても先は見えない、というのが大事なところです。資本主義はもう終わりと言って、そこで思考停止してたらこれも只のバカ(笑)。時代が不安定になっていくわけですから、より一層自分の頭で考える、ということが問われてくるのだと思います。我々は100年先の事を考えながら半径1メートルの問題に取り組んでいかなければならない、のでしょう。
◎今回も出演されている安田洋祐氏のこの番組に関するつぶやきを読むことができます。
安田 洋祐 @yagena
昨晩出演した『NHKスペシャル』について、補足的なブログ記事を投稿しました。番組をご覧くださった方はチラ見してもらえると有難いです。
ちなみに、明日火曜日の深夜24:10から【再放送】もあります!...つぶやきで振り返る #nhkスペシャル (http://blog.livedoor.jp/yagena/archives/50951872.html)
日曜日の夜にも関わらず、『NHKスペシャル』をご覧くださった皆様どうもありがとうございました!
以下は、番組を見ながら(見終わった後も続けて)つぶやいた内容の一部です。ご参考頂ければ幸いです。