「年代別に見た”保守・リベラル”認識」に異変([讀賣・早大]共同世論調査)

◎菅野完氏のツィッターに読売新聞の記事を引用してイデオロギーが話題になっていました。


菅野完さんがリツイート
ミスターK‏ @arapanman 8月11日
読売と早稲田による共同世論調査(郵送方式)の結果リベラルと保守の定義をしっかりすることから始めた方がよさそう。


菅野完‏ @noiehoie 4 時間

くだらねーなぁイデオロギー選択なんかしてないのなんて、もう30年以上前からわかってる話やないの



菅野完‏ @noiehoie
菅野完さんがHammer Buildingをリツイートしました
そう。「イデオロギー対立が政党政治の空間にまだある」 と決め込んで考えてしまうのは、ノスタルジーです。

Hammer Building‏ 
@tuba_shikishima
返信先: @noiehoieさん
こうしたイデオロギー対立の思想をメディアが取り上げ続けるのも、日本社会の「冷戦体制」ノスタルジーの表出なんですかね?20:40 - 2017年8月10日


菅野完‏ @noiehoie 27 分
しかし地方の日本会議の人らがだしてるビラとかミニ新聞の類いは相変わらずおもろいな。


最近彼らの流行は「石破茂サヨク」論wなかには「石破茂日本共産党の細胞」とか言うとる奴もいる。


もうね、田舎の日本会議のひととか、ほんまにもう、アホなんやろうね


しかし大原康男大先生によると、「野中広務サヨク!」らしいから、まああの界隈の認識ってのは、「自分以外はみんなサヨク!」みたいなもんだろうしな。

◎で、新聞記事をアップにしてみました。「イデオロギー選択してないのは30年前から分かってる」と菅野氏は。30年前といえばソ連が崩壊して冷戦体制が終わるころですね。敗戦後、冷戦体制のスタート時にアメリカ側に占領された日本は、一度は軍隊を捨てたのに、中国封じ込め作戦の前線基地として組み込まれ、軍隊を持たされ、沖縄はとりあげられたまま、というた私たち世代の戦後経験。中学生のころ、そういえば、「日本は、アメリカか、ソ連か、どっちについた方がいい? スイスみたいな中立国がいいと思う」なんて話を友達同士でしていたことがあります。
そんな世代と、冷戦以後生まれの人たちとの間で同じ言葉を使っても意味が真逆?にはびっくりです。若い人たちには「維新」がリベラル? で、「公明」が保守。「自民」と「共産」では、「自民」がリベラルで、「共産」が保守??? 東大生の3割が「自民」支持で、東大生の保守化とか言われていましたが、あれは、自民党はリベラルだと思っているから?! 
最近では「右も左も(関係)ない」とよく言われますし、自分でもそう思っています。確かに極左、極右、左翼、右翼なんて言葉は、はやらなくなりました。ところが、若い人たちは、石破氏を「サヨク」と呼ぶ? 少しでも反安倍政権だと『サヨク』になる? わかりませんね〜

◎写真を見ると讀賣新聞の11日朝刊。隣へ行ってもらってきました。1面と、見開き2面(8&9)使って大々的に出ています。「読売新聞社早稲田大学現代政治経済研究所が、7月の東京都議選直後から共同で実施した全国世論調査(郵送方式)」だそうです。


早大教授(政治意識論)田中愛治という方が解説されていますので、そこから少し:

 日本の政治をとらえる旧来の視点に二つの点で大きなズレが生じていることがわかる。


1)永田町から見た政治の景色と、国民の目から見た政治の景色が大きく乖離している
安全保障におけるタカ派ハト派の違いは、安倍首相に対する「親安倍」「反安倍」の対立軸になっているが、…・有権者の中では、新しいか古いかの差異が最も大切だと感じている層が存在する。
2)40歳代以下と、50歳代以上の世代では、保守とリベラルの対立が異なって見えるという事実。
 政党観の年代別分析が示すように、高齢層では自民党が最も保守で、共産党が最もリベラルという永田町の常識と同じ視点が示されている。が、若い層にとっては、日本維新の会が最もリベラルであり、共産党自民党より保守に見えている。


 これを見て、「若者は日本の政治を理解していない」と考えるのは誤りだ。若い層は、日本を変えていくのは新しい価値観を持った政党やリーダーだとみており自民党共産党を変化に抗(あらが)う政党だと思っている
 この新しい価値観の視点を欠けば、若い層の支持はもはや得られない


◎↑縦軸の耳慣れない「感情温度」について新聞の説明を:

主な政治家や各政党に対する気持ちを、最も温かい場合が100度、最も冷たい場合が0度、中立の場合が50度の「感情温度」で答えてもらい、温度の高低で有権者をグループ化する分析を行った。このうち、安倍首相に対する温度分布は、51度以上の「親安倍」が35%、50度と答えた中立の人が17%、49度以下の「反安倍」が37%と分かれた。この「親安倍」と「反安倍」のグループ別でみると、安倍内閣の評価や政策に対する意識の違いが鮮明に表れた。