「あべこべの国」と「届いた励ましメッセージ」(望月衣塑子)


◎土曜日のお昼、滝道の上り口近くのお寿司屋さん「きぬがさ」の二階で、北小の同窓会がありました。昭和19,20年生まれの同窓生が17人、元担任の84歳の旧姓上坂琢子先生お一人。
い組の担任の池長弘先生が8月に96歳で亡くなられたので、最初に黙とう。先生が80歳のころだったか、前立腺がんの手術を受けられて、いつ死ぬかわからないから毎年やってほしいと言われてから、以前4,5年おきだった「い・ろ」合同の同窓会を毎年やることになっていました。
定年退職して小学校時代を急に思い出して参加される男性も多いですし、逆に、高齢の親の介護のために1日も自由な時間はないと欠席はがきに近況を書いてこられる方も。現役時代の肩書に関係なく出席すれば小学校時代の素のままの付き合いで話ができる関係というのは有り難いことです。
◎こうやって毎年会いたいと思えるのは私たちの小学校時代が本当に素晴らしい時間だったからだという話になりました。「よう歩いたね〜」「雪が降ったからと裏の山に行ったり、校庭で雪合戦したり」「体操の時間やから、図画工作の時間やからと滝まで行って落ち葉拾いをして絵をかいたり」「亡くなった先生のシベリア抑留時代の話を聞いたり」「テントで一泊したり」「今やったら、考えられないね〜」「今の子や孫はかわいそう〜」という話にもなりました。
◎久しぶりに「Various Topics2」さんのブログから「あべこべの国」という詩を引用させていただきます。(http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/75021a998ce3352b70e1f6f8d4851544)ブログ主さんの書き出しは:

日本は、「あべこべの国」になっているのではないか、と思います。


嘘を言う政治家が支持され、
真実を言う政治家は無視される。 


不正を働いてもとがめられず、
不正の証明をした人が警察に捕まる。 


レイプした人間は警察に捕まず大きな顔でテレビに出て、
レイプされた側は侮辱される。 


患者を侮辱する医者が重宝がられ、
患者を守ろうとする医者は変わり者扱いされる。


「平和」が悪になり、
「戦争」が善になる。 


「危険」があたりまえになり、
「安全」を求めるのは愚かとされるようになる。


「ギャンブル」に国はお金を注ぎ、
それがおかしいと言う声はかき消される。

◎そして、紹介される詩は:

「ねむりのもりのはなし」
作: 長田弘


いまはむかし あるところに 
あべこべの くにがあったんだ
はれたひは どしゃぶりで 
あめのひは からりとはれていた


そらには きのねっこ 
つちのなかに ほし
とおくは とってもちかくって 
ちかくが とってもとおかった


うつくしいものが みにくい 
みにくいものが うつくしい
わらうときには おこるんだ 
おこるときには わらうんだ


みるときには めをつぶる 
めをあけても なにもみえない
あたまは じめんにくっつけて 
あしで かんがえなくちゃいけない

 
きのない もりでは 
はねをなくした てんしを
てんしをなくした 
はねが さがしていた


はなが さけんでいた 
ひとは だまっていた
ことばに いみがなかった 
いみには ことばがなかった


つよいのは もろい 
もろいのが つよい
ただしいは まちがっていて 
まちがいが ただしかった


うそが ほんとのことで 
ほんとのことが うそだった


あべこべの くにがあったんだ 
いまはむかし あるところに


◎あべこべになった国を元に戻すために、きっとその一つの力になるような活動だと思うのが次にご紹介する「正義の味方じじばばの会」のお話です。
ブログ仲間の”よんばば”さんが関わっておられる、励ましのはがきを送ろうという活動です。私はこのお話をブログで読んだとき、どなたか忘れたのですが、高齢の著名な女性でしたが、毎日、誰か一人に褒める手紙かはがきを送っているというものでした。中には褒め殺しというような相手もあったそうですが、世間ではアベコベな評価をされても、あなたの行為は称賛に価すると私は思いますという発信。これは世直しの一つかもしれません。余談は置いといて、あの菅官房長官に的確で鋭い質問を投げかける東京新聞の望月記者のツィッターです:(引用元:「よんばばつれづれ」さんのブログ『肉筆の力 詩織さんと望月衣塑子さんから・・・』(http://yonnbaba.hatenablog.com/entry/2017/11/06/133406

望月衣塑子‏ 
@ISOKO_MOCHIZUKI
愛知県豊橋市の「正義の味方じじばばの会」の皆様はじめ、多くの市民の方々から沢山の応援ハガキ頂いております。有難うございます皆さんの温かい応援メッセージに励まされ、取材執筆に臨めております。心から感謝詩織さんも喜んでました

まず取り組むのは、リスクを承知の上で勇気をもって声を上げた3人の方の応援だ。
”言いだしっぺ”がフェイスブックで呼びかけた記事(写真も)
前川さん、東京新聞の望月記者、レイプ被害者の詩織さん、この3人の勇気ある行動をみんなで応援したらどうかと考えています。賛同者はきっと多いと思います。
愛知の豊橋で最近立ち上げた「正義の味方 じじばばの会」の企画として、各新聞社に取材、掲載をお願いする予定です。読者からのメッセージを募り、巨大ポストを街中に一時用意し、その場でもハガキを書けるようにとか。...
(全文こちら:http://yonnbaba.hatenablog.com/entry/2017/06/26/211640

◎通信機器が発達して肉声とか肉筆が意味をなさなくなった今だからこそ、あべこべに、肉筆や肉声こそが意味を持つ時代になったのかも…アベコベを逆手に取った知恵が功を奏した!!とも言えますね。