カナダからの電話と砂漠の緑化(ペシャワール会)と日本の若者たち

 土曜日の朝8時半、電話が鳴りました。ちょうど母と3人の朝食が終わって夫がコーヒーを淹れようとしているとき。聞き取りにくかったのでダイニングを出て受話器をしっかり耳元に。あ~ぁ、カナダのSさん!

日系人の高齢者住宅に入れることになったということで、次回手紙が来れば住所がわかるだろうと思っていたのですが、電話でした。2月の寒い中での引っ越しが大変で月末までかかったそうです。日系人の皆さん、100歳代とか、90代の方たちがとても元気で、毎朝ラジオ体操をして盆踊りをするそうです。

彼女は盆踊りなんか踊ったことがないので、輪の外で見るだけだったけど、やっと最近、身振り手振りが少しできるようになったとか。百数十世帯?が入っていて医師がいて、若いスタッフが40人ほどもいるそうです。終の棲家になりそう?と聞いたら、まぁね、という返事でした。

天気と気温の話になって、選挙前だと言うのを忘れてしまいました。久しぶりのカナダからの電話、実は前日にSさんとお茶を飲んでて、貴女の話になってどうしてるかな~なんて、それから弟さん、頑張り屋さんで仕事に一生懸命だということも話が出てたよと。弟、まだ働いているの? そう、公園事務所の企画とか責任者みたいよ。ほとんど毎日出勤でがんばっていると、一緒に働いているSさんのご主人の話よ。

電話を終わって、母が誰から? カナダのSさん。そう、元気にしてはるの? で、話の内容を伝えました。日本にいるよりカナダのほうが良かったのかな~と言う母に、彼女の場合は、カナダで年金が出るから、日本では勤務年数が足りないし、今はカナダのほうが老後は安心かも。カナダは時差13時間で夕飯時の7時半ごろらしい。カナダと日本がつながりました。

さて、手元にペシャワール会の会報が。

真ん中にカラー頁がはさんであって、緑化事業の進み具合がよくわかります。

写真を撮ってみました。用水路沿いの柳のグリーンベルトが見えます。

5年でこんなに緑が深くなります。

f:id:cangael:20190711143205j:plain

植樹100万本達成!2003年から16年。右は防砂林。樹高10m以上。

桃の実がたわわに実り、オレンジも。

f:id:cangael:20190711143234j:plain

何があっても ただ水やり       

褒められても くさされても↓   風がふいても 日照りでも↓

  ただ水やり           ただ水やり

誰が去っても 倒れても     邪魔されても 協力されても

  ただ水やり           ただ水やり

嬉しくても 疲れていても    誰が何と言おうと ただ水やり

  ただ水やり         魔法の薬はありません  (中村哲

f:id:cangael:20190711143259j:plain

育てるということは、こういうことだと思いました。

国が子ども達を育てるということもこれと同じじゃないかと思います。

ひたすら、よく育つように願って絶え間なく水やりをすること。

それなのに・・・・

日本の若い人たちの貧困問題は、水を断って炎天下に晒すがごとしです。

奨学金で考えてみてください。若い人たち、どうして若い人に借金までさせて学校で学ばせるの? 教育受けたい人たちに教育受けさせるようにするのが国の役目じゃないですか?

未来に対して投資する、先行投資ですよ。
でも、この国は、違う。サラ金に巻き込んでいる。

誰が儲けてる? 儲かってるのは金融機関ですよ。

どうして、年間340億円儲けさせるために、若い人たちに借金させるの?

大人が借金しようと思ったら、何しなきゃいけない? 自分が仕事ちゃんと決まってて年収これくらいあって、だから返済がこれくらい可能、だからお金借りられる。そういう手続きじゃないですか?

でも、将来、何者かになりうるかも分かってなくて、給料いくらもらえるのか分かってなくて、どうしてそんな人たちに300万も、400万も、500万も貸し出させるような状況に出来るんですか?

大学出たら1000万、奨学金、肩にのしかかって社会に出る。

初任給いくらよ? その薄い初任給の中から生活していくんでしょ?

そのうえ奨学金、返済まであんの? 自分で独り立ちできる?

実家から出ずらいんちゃう? 家賃まで払えんの? 

少子化加速するの決まってるやん。わかってて、やってるよ、もう!!

もうすでにみんな食われてんですよ。

この国に生きる皆さんのために政治やります、なんて、全然、茶番の国会のなかなんですよ。
 

 これは、今年5月に福岡小倉駅で行われた、山本太郎議員のスピーチの一部です。

 私はこれを聞いたとき、4年前(2015年7月)、安保法制反対の靭公園のデモに参加しようと地下鉄を出たところで男性と一緒になって靭公園まで歩いた時のことを思い出しました。戦争法案反対関西デモ、本町から難波まで。 - 四丁目でCan蛙~日々是好日~

休みの日の都心、人通りがなく、公園近くまでは二人だけでした。その50代の方は二人の大学生と一人の小学生のお父さん。二人とも奨学金で、大学出たら借金返すのが大変、軍隊に入ればチャラにするアメリカみたいに…という話をしたのでした。もう当たり前に奨学金という名のローンを借りて大学へやるのが普通になっていました。

学生たちばかりではありませんね、高卒で働く人たちは学歴による差別を受けてはいないでしょうか? 大学を出ても非正規で結婚もできない給料。若木を育てる水やりの役目を国はおろそかにしてはいないか・・・アフガニスタンの緑化の写真を見て、日本の子どもたちのことを思いました。税金で苗木が育つようにできませんか?