大阪市存続決定と「箕面の森 アートウォーク」

 ◎昨夜は祈る思いで開票速報を見ていましたが、ひょっとしてダメかもと思っていたこの時間に「反対多数が確実」の速報!? なんで?とにわかには信じられず、でしたが都構想は否決されました。三度目はないとのこと。それにしてもやらなくてもいい住民投票に多額の税金を投入して・・・これで維新の会や公明党が正当に評価される大阪になれればいいのにと思っています。とにかく、ホッとして嬉しい朝を迎えました。

 
 
 
考えたい
 
@maxta
 
反対多数が確定 NHK報道
 
 
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 ◎先週の金曜日のこと、Sさんからの電話があり要件が済んだ後、今滝道でアートウォークという現代美術の展示をやってるから見てくるといいよ、土日は混むから今日行ったらよいと思うとのこと。東の坊の島の稲刈りも済んだので11月になったら西の滝道にしよう、と思っていたところでした。紅葉にはまだ3週間ほどあるけど、長い間行ってないな~コロナ以前と言えばお正月以来かも。それで午後2時ごろ家を出ました。

ドライブウエイを横切って竹藪の手前が六甲まで見渡せる場所です。竹藪のところでドライブウエイから離れて坂道の住宅街の道を聖天(西江寺)さんへ向かいます。こちらは聖天産の境内の裏になります。イチョウの木の前の階段を上ると小さな彼岸花のような花が咲いています。直径5センチもないかも。なに?これ?よく見ると針金で土に突き刺してあります。秋口花が絶えて寂しいからお寺の人が・・・?

1)志村陽子さんの「アカイシムラ草」

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境内に入ると奥の方に丸く一面赤い花が浮いたようになっています。これが作品です。

あずまや風の建物に今風の絵が描かれた幟のようなものが掛けてあります。中に入ると一人の女性がパンフレットを持って説明してくれます。これか~?アートウォークが始まっていました。西江寺はその発表の場所の一つでした。昔の箕面山の絵図をコンピューターで再現した新しい表現の山地図がありました。パンフレットの表紙になっています。ところで西江寺箕面弁財天とも言い、聖天さんと呼ばれて親しまれています。

2)橋本修一さん「BENNZAITEN Project」

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聖天閣と呼ばれる広いお堂、ここは天狗祭りの時に縁先に太鼓が置かれドーンドーンと下の住宅街まで響きます。お酒を呑んだ天狗たちが低い姿勢でササラをこすりながら子どもたちを追いかけて中の坂の急坂を子どもたちを追っかけまわす起点の場所です。

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3)浜本隆司さんの「この都市は幸福の理想郷なのか」、左は「EXPO' 70」

床の舟形の作品は

4)嶋田ケンジさん「NOAH]

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◎聖天さんを後にして滝道へ、昆虫館前から竜安寺の境内を目指しました。

急階段を登ると濃い緑の木々が生い茂る静かな境内。神域という感じです。

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お正月に参拝する鳥居の方とは反対側の山際の地道を下ることにしました。左下は竜安寺の下の広い境内を見下ろせます。滝道を下ると昆虫館前の箕面川。ここで川は直角に曲がっていて上流側は大きな石の間を激しい水音を立てて流れる瀬、曲がり切った先は池のような静かな水面の淵となっています。

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ここを少し行くと滝道がヘアピンカーブ状になっています。ヘアピンの頭部分を通らないで手前の橋を渡り、躑躅原を左手にもう一つ橋を渡る近道を歩く。少し下ると梅屋敷があります。ここは何時も素通りする建物。入るのは初めてです。写真の入口正面に細長く光っているのは作品の鏡。もみじが少し色づいている。

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お客さんが2,3人。正面の鏡の前に立っているとマスク姿の男性が、この鏡どこかおかしいと思いませんか?と話しかけてきました。「細長いけど・・・」「じっとよく見てください」「あれ、前後に動いてる?」「じっと見てるとおかしくなりますから」「ほんと、船酔いみたい」。「こちらの四角いのも少し動いています」。確かにゆっくりと少し動いています。芭蕉の句「岩鼻やここにも一人月の客」にヒントを得て、見るものから見られるものへ。自分を客体化することを狙ったものとか。

5)山口良民さんの「鏡/月の客」

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すぐ隣にあるのはこれも現代俳句からヒントを得た作品。

6)芳野ヒロユキさんの句「花鋏チューとリップに切るなんて」

 X 長野久人さんの「断絶の形」

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俳句のおかしみになじみがあると思ったら、母の俳句の千里教室で伊丹三樹彦氏が西宮から出てこられなくなった後句会の先生を一時期されていた坪内捻典氏と関係があるようです。捻典流だとチューとリップにはキスと唇が隠れているはずです。それをハサミで切るなんて・・・と言うこと?! この句をうけて彫刻の方は正攻法?ミロのビーナス像を首のところで切断。灰色の死んだ花たちのケースの上で遠近法を利用して手前の顔と頭部には大きくチューリップの花の部分が描かれていて、遠くにある小さな胴体部分には花を切り取られたチューリップの茎と葉が描かれています。これは面白いと思いました。

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もう一つの作品の前、左が解説をしてくださった方、もうお一人はスマホでこの作品に描かれた木の名前を作者に聞いておられました。

7)田中博之さんの「水簾に役行者が見たる月」

取れもリアルに描かれた鉛筆画の葉を見ると、これは金木犀の枝です。みんな金木犀と言うので今問い合わせていると。本人は「椿」と言ってます。椿は横に走る葉脈がないのでこれは金木犀だと思いますと私。本人も知らんのと違うかな。言っとかなあかんな~みんな金木犀やと云うてる。役行者が滝を見たときの状況を想像して作品にされたものとか。

解説のお礼を言って梅屋敷を後にしました。一の橋に差し掛かると新しく再建された橋本邸が見えました。工事中だったのに完成したのを見たのは初めてです。 

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最近のポスターには必ず漫画が入っています。若い人たち向けですね。

スパーガーデンのエレベーター塔が見えてきました。いよいよ滝道も終わりに近づいています。途中で小さな横道伝いに北小方向へ向かって我が家に帰ることに。

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今年、お正月以来、初めての滝道散歩でした。未だ紅葉には早いのでこれから散歩は坂道の西江寺竜安寺、出来れば年内に滝まで行けるようになりたいと思っています。

8)橋本修一さん「箕面山古絵図」(部分)

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◎Sさんの電話のお陰で「箕面の森 アートウォーク」の作品の一部を見てきましたがとても楽しかったです。隔年開催のこの催しは本来なら2019年開催予定だったが台風の為1年延びた。ところが今年は新型コロナウイルス感染症で日本中が大変なことになり、あらゆる文化活動が自粛を余儀なくされる状況。しかし、このままでは「コロナ禍は人々を社会から隔離し社会活動や文化活動を、荒びれ廃れさせる。今こそ、地域社会や住民とともに活動することで、アートが力を発揮し人々に心の潤いを取り戻すときではないだろうか。」とプロデューサーの中谷徹氏がパンフレットの「後記」に書いておられます。
◎昨日、箕面の山絵図が500円で販売されているというので散歩がてら聖天さんを再訪。裏口から入って鳥居の方向を見ると木々に何やら絡んでいるものが。鳥居をくぐって正面から見ると布(テキスタイル)の作品でした。これは見落としていたと写真を撮りました。

9)中村えい子さん「共に ここに 在る」

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左の小さな急な階段を上ると右手に西江寺聖天宮)の社務所、左手に赤い花が浮いたように見えた境内と右手に東屋。(トップの写真)