◎コロナ感染者数の都道府県別過去最多を示す日本地図が真っ赤に燃えるような勢いです。その対応が緊急事態宣言の対象拡大と延期だけとは。残念な政府の対応ですが、江川紹子さんのインタビュー記事は素晴らしい。コロナに関する痛快成功例。和歌山県に通じる墨田区保健所のお話。大阪の第四波の失敗からも学んで生かされていますし、保健所の働きがよくわかります:
◎読んでみると、本来持っている保健所の役割がよく分かりますし、ワクチン接種の優先順位も普通に考えて高齢者より医療従事者が先という常識を実行されています。一部を引用して見出しを並べてみます:
東京・墨田区のワクチン接種はなぜ速いのか
今月13日付日経新聞電子版によると、同紙が緊急事態宣言下にある6都道府県の主要都市の1回目接種率を調べたところ、墨田区は50歳代で71.9%、40歳代で60.6%とダントツに高かった。40代については、さいたま市(6.7%)、那覇市(16.4%)、大阪市(17.7%)、世田谷区や品川区(17.8%)などと接種率が伸び悩む自治体が少なくない中、墨田区の進捗状況は際立っている。その効果か、陽性者数の推移を示すグラフからは、陽性者が下降の兆しも見てとれる。
なぜそれができたのか。同区のコロナ対策の陣頭指揮をとる西塚至・同区保健所長に話を聞いた。
困難なスタートからの巻き返し
なぜ墨田区は、こんなに速いんでしょう?
「いえ、決して順調に行ったわけではありません。出足が遅れ、想定外のこともいろいろ起きました。大学病院があるわけでも、集団接種に向いた広い施設があるわけでもなく、大きい施設は五輪で抑えられて、条件は決して恵まれていません。それでもなんとか巻き返し、いろんなことを積み重ねて、結果的に今がある、というのが実情です」(西塚さん、以下囲み内は同様)
高齢者枠を使ってでも、まずは医療従事者に接種、という判断
”災害時の頭”で考える
接種券を早い時期に配ったわけ
対象者の5%が自衛隊のセンターへ
災害時の助け合い
区直営の集団接種をメインに
二転三転する国の方針にも柔軟に対応
「人は大事」
「昔は、検便も結核の検査も、水道の検査も、すべて保健所でやっていた。それが次々に民間委託となり、保健所から検査機能が失われ、保健所そのものも減らされてきた。そんな中、商売にはならない蚊の検査を続けてきた検査技師が1人いたおかげで、コロナにも対応できた。本当に、人は大事です。金にならないことをやって、危機に備える。これこそ公衆衛生です」
適切な情報の公開
「自分が必要な時に必要な情報が得られずに困っている人がいる。そういう人をとりこぼさないようにしたい。災害時は、区としては大きく構えて対策をしなければならないが、こういう細かい情報を補強するにはSNSは有益です」
保健所の役割とは
「いろんな資料を分析しながら、地域の弱みを常にウォッチして、必要な資源を作って供給していく。インテリジェンスとロジスティクスです。墨田区は一貫して、これが公衆衛生を担う保健所の役割と認識してやってきました。私たちは、尾身先生たち専門家が言うことを忠実にやってきただけです。その(提言を実現する)ために必要な資源は用意する。現場の医師たちが『検査をしたい』『患者を入院させたい』と言う時に、ちゃんとできるようにする。これが保健所の仕事です。
資源が足りなければ、作る。たとえば、東京都の検査能力が限られているからと、検査数を絞るのではなく、検査がより多くできるようにしてきました。国や都の対応を言い訳にせず、資源にニーズを合わせるのではなく、ニーズに資源を合わせるんです」
「だいぶ減らされたとはいえ、うちに検査技師がいたように、今もまだ保健所には様々なスキルが残っています。その力を、今発揮しないで、いつ発揮するのだ。そんな思いでやっています」
◎日本でも9割以上がデルタ株に置き替わったとか:
🔲そうなんですね、説得力が問題です:
🔲12日まで延長には政治的な思惑?が:
🔲確かに、この時は首相の感情と言葉が一致して鮮明に伝わります:
🔲健常者の五輪を済ませておき乍らパラリンピック中止は言い出しにくいけれど?: