ヨーガ最終日と最終回の「エルピス」

◎昨日28日の水曜日はヨーガの最終日。それに長男が珍しく帰省する日になっていましたが、朝、メールで、仕事が早く終われそうにないので翌日にということでした。

最終日は毎年、皆さんと一緒に外で昼食を摂りますので夫には自分で…と言って出ることにしています。10時にサンプラ二階の畳の部屋に集まったのは2人。先生が来られて、今日はあとで来られる一人を加えて3人、後は、圧迫骨折の方や、顔が何かにかぶれて風船みたいになったという方、風邪とか、ヘルペスの病み上がりとか・・・で、11時頃もうお一人が来られるまで、3人でお喋りをしていました。

主に、岸田政権の無茶苦茶、杉田水脈議員の差別発言、自民党統一協会との癒着とか政治の話でしたが、自分の子どもたちのことも含めて、結婚しない4,50代や日本の人口減について。私が「昔は育て方が間違っていたのか…と思ったこともあったけど、どうも日本だけでなくて世界的な傾向だとしたら、それは地球環境問題などを無意識にも感じていて、人類が繁殖を控えるようになっているんじゃないかと…と言ってみましたが、意外にもお二人ともそうだと思うと。その前に資本主義が行き詰って働く者を幸せにできなくなっているのかも。

4人になってからは40分程しっかりヨーガ。そのあと駅西の喫茶店でハンバーグ定食とコーヒーのセットで1000円というお手頃でお得感のある昼食、そしてタップリお喋り。先生は中国通ですので、中国の野望、中国の脅威という話にもなりましたが、3流国に成り下がって、庶民は重税に苦しみ、民間の子ども食堂で親子が食事する姿に、政治は何も感じないのか、早く最低賃金をあげて、国民が豊かにならなければ…という話になってしまいました。1時半、お店の前でそれぞれ”良いお年を”でした。

月曜日はカンテレのドラマ「エルピスー希望、あるいは災いー」の最終回でした。毎回引き込まれて集中して見てしまい1時間があっという間の濃い時間でした。

浅川恵奈(長澤まさみ)は自分が首になってもという覚悟で岸本(真栄田郷敦)が取材したVTRを流すという決意なのを知った滝川ディレクター(三浦貴大)が説得に呼んだ斎藤(鈴木亮平=元報道局エリートで今はニュース解説者)の説得で、大門副総理のスキャンダルを暴いて娘婿の元秘書の死に報いることは出来なかったものの、それと引き換えに、岸本が追っていた冤罪事件の真犯人逮捕が叶いました。

最初は岸本(真栄田郷敦)と長澤まさみ鈴木亮平の三人が主役かと思っていましたが、後半からは郷敦くん、長澤まさみ岡部たかしの3人が、タイトルを担う主役に。このあたりの展開も、面白かったです。そういえば、中ほどでは長澤まさみさんより郷敦くんが主役みたいな回もありました。

今まで連ドラの主役でもコミカルな役が多かった真栄田郷敦さん、こんなシリアスな役!をとても素晴らしい演技でした。そして中年オジサンの正体不明?ながら蔭に日向に若い二人を気にかけていた岡部たかしさん、最後にキレて殴りこんでいきますが、とても良かったです。そしてもう一人、映画「流浪の月」でも出番は少なかったものの優しい店長を演じた三浦貴大さん、今回も二人の行動を理解はしていても、良くも悪くも『普通の組織人』の枠を越えないニュース担当ディレクターを好演していました。

さて、拒食症気味だった恵那も、『希望』見出してから牛丼の大盛りを岸本と二人で美味しそうに食べるシーンが。元気の素は美味しい食事ですが、まずは生きる元気という意欲・精神力がないとだめですね。

スタート時点から映像というか画面がクリアで、きめの細かさが飛び切りだったので、これは普通じゃないと思いましたが、やはりカメラが特別だったようです。高級感というか並みのドラマではないという、観る側にも緊張感というか高揚感がありました。意図されたものだと知って納得です。

渡辺あやさんと言えばNHKだと製作者側でも思っていたところをCMの入る民放でいかに・・・という挑戦に成功したと思います。そしてコロナ禍で見直されたドラマの面白さですが、視聴率という点ではバラエティ番組に押され気味。でも、リアルタイムでTVドラマを見る面白さというのは健在です。

やっぱり、テレビの、特に民放連ドラの面白さっていうのは、それはそれで、やっぱりあるよなあっていうのは、今回改めて実感したことでもあるので。数百万単位の人が同時に同じものを観ているっていうのは、映画にも配信ドラマにもないことだし、その共時性ってやっぱりめちゃくちゃスリリングだし、テンションが上がるんですよ。次の週への引っ張りとかも含めて。

★★演出の大根仁監督へのロングインタビューです:

『エルピス』大根仁監督ロングインタビュー 画期的な撮影から長澤まさみとの再タッグまで|Real Sound|リアルサウンド 映画部

プロデューサー佐野亜裕美の実体験をベースにした要素も盛り込まれた渡辺あやによる脚本や、挑戦的な作品のテーマが視聴者に熱を与え続けてきた本作には、もう1人重要なキーパーソンがいる。チーフ演出を務める大根仁だ。SNSでは現場の様子や放送内容について随時言及してきた大根監督だが、これまで本作について深く語ることはほとんどなかった。そして今回、最終回放送前のタイミングでロングインタビューが実現。作品に携わることになった背景から、現場目線でのドラマ全体の総括や画期的な撮影について、そして2011年の映画『モテキ』以来の再タッグとなった長澤まさみへの思いまで、たっぷりと語ってもらった。(編集部)

この記事読んでビックリしたのは、真栄田郷敦さんの起用が、実は鶴瓶さんが司会を務めている「Aスタジオ∔」をたまたま見ていて、『この目力!』という感じで脚本家と二人で一致して決まったという件。へぇ~私もあの番組見てた! と思いました。こんなことでキャスティングがきまることもあるんですね!

★★こちらの記事では、テレビ局内の対立をそのままドラマにしたような内容なのに何故放送できたのかと佐野プロデューサーに訊ねています:

『エルピス』はテレビ局の“恥部”をなぜここまで描けたのか、佐野プロデューサーに聞く (msn.com)

◆テレビ局の恥部を描く『エルピス』は、なぜ通ったのか

佐野:私は怒りが原動力になっている部分があって。ただ、過去はともかく、今は特定の個人に対しての怒りより、社会の不平等や無能な政治家とかに対する怒りのほうが大きいですね。毎日ニュースを見て「本当にこの法案このまま通っちゃうの!?」と思ったり。

今は個人に対してではなく、社会に気持ちを向けていられることが、ありがたい状態だと思うんですよ。だからこそ、そうした社会を少しでも改善できるようなドラマを作りたいと思います

――それにしても、この企画、よく通りましたね例えば、報道番組が「スクープはリスキーだからやれない。後追いならやる」とか言って、週刊誌にネタをあげちゃうとか、テレビ局の裏側を明かしまくりで。

佐野:脚本を先に作っていたことが大きかったと思うんですよね。なんでこの企画が通ったのか、実は私もよくわかってないです(笑)。会社も、あまり深く考えずにうっかり通しちゃってから「こんな話だったのか」と思っている人もいるかもしれない(笑)

――「長澤まさみOKしてるの? いいじゃん! やろうよ!」みたいな?(笑)

◆カンテレは最後のユートピア

佐野:(笑)カンテレの制作現場はいい意味でユルさがあるというか、現場の自由にさせてくれる最後のユートピアだと思います。

――恵那が、賛否のあった東京オリンピックについて「安倍首相は『福島について状況はコントロールされている』と述べました」「開催が決まって被災地の人たちも喜んでいます!」と盛り上げていた過去の自分を、自己嫌悪とともに思い出す場面。ヒリヒリしましたし、放送後は大きな反響がありましたよね。あそこもお咎(とが)めはナシで?

佐野:そうなんですよ。もしかしたら、私のところまで止める声が届くことはなくても、上の部長とかが守ってくれている可能性はありますが。

 
 
 
本日の #エルピス EDは大友良英さんに演奏参加してもらい、劇伴もサンプリングさせてもらったverでした。 ご一緒させて貰えて光栄でした。 12/21発売のアルバムに「Mirage Op.6 (feat. 長澤まさみ, 眞栄田郷敦、大友良英) 」として大友さんの演奏が入ったverも収録されます。 miragecollective.lnk.to/Mirage