冬の連続ドラマ/「罠の戦争」から「インフォーマ」まで

◎先週から沢木耕太郎の新刊「天路の旅人」を読み始めています。世界地図を横に置いて、北東アジアや南西アジア、中国要部の地図で地名と位置を確認しながら読み進んでいます。日本軍の密偵となって中国から西の地域を探るために旅に出た西川一三の旅の跡をたどります。

☆ところで、冬期の連続ドラマがほとんど出そろいました。先日のお茶飲み話で、Sさんと二人で品定め?をしたら、かなりの傾向の一致をみて、似てるね~でした。たくさんありますが良いと思った順に並べてみます。(関西テレビはフジ系列なんですが、カンテレ制作の「エルピス」以来、制作が「カンテレ」と解っている場合はカンテレ表記にしてみます)

カンテレ(月)10時 罠の戦争

草彅剛さん、ジャニーズ事務所退所後初の主演ドラマとか。鷲津亨(草彅剛)は、秘書として粉骨砕身仕えてきた犬飼議員(本田博太郎)から、何者かに突き落とされて意識不明の重体となった息子の事件を事故にしてほしいと言われ、妻(井川遥)と共に議員を引きずり下ろし、犯人を見つけることを心に誓う。犬飼を追っている週刊誌記者(宮澤エマ)とコンタクトを取り、罠を仕掛けていく・・・。

秘書見習いに議員に恨みを持つ杉野遥亮パワハラにあっている私設秘書に小野花梨の若手二人。総理大臣に高橋克典民政党幹事長に岸部一徳厚生労働大臣片平なぎさ民政党議員で通るの友人に小澤征悦。相手は国会議員で大臣で永田町ですので、痛快なお話になりそうです。

日テレ系(日)10時半 ブラッシュアップライフ

安藤サクラ夏帆、大南晴夏、バカリズム

仲良し三人寄れば延々続く何でもない会話の果てに外へ出てあっけなく事故で亡くなって、来世案内人(バカリズム)の前に立つ公務員近藤あさみ安藤サクラ)。来世はオオアリクイと言われますが、今世に戻ることもできる。2周目の生を生まれ直して徳を積む方を選んだあさみですが・・・。

大人のまま、赤ちゃんからやり直すという奇想天外なお話ですが、不思議に引き込まれて見てしまうのは、安藤サクラさんだから!? 松坂桃李染谷将太も登場ですが、これからどうなるのか? 3回目では、友人役の黒木華さん、付き合ってる相手が既婚者だとあさみに告げられて、その場でスマホで直接相手を罵倒、別れ際の捨て台詞の凄まじさ!!お見事でした。2周目の今世でも33歳で2度目の交通事故死。もはや予想不能のドラマです。

☆TBSの「日曜劇場」が、妻夫木聡藤原竜也が出演しているにもかかわらず、面白くない。初回は息子と一緒に観ながら、終わって、どう?と息子が訊くので「う~~ん、ちょとね~」と言ったら、息子も「ブラックジャック風だけど、ミスったかな、今回は」でした。日曜の楽しみは、遅い時間ですが、安藤サクラさんになりました。

NHK総合(火)10時 大奥

男女逆転劇になっていて、女吉宗を演じた冨永愛さんが美しくて、その熱演がまた見事。いつか大好きな時代劇をやりたいと思って乗馬もやっておられたとか。チャンスは待つのではなく、準備して掴むものという持論を実践されているのも素晴らしい(あさイチのインタビューで)。 

テレビ朝日(木)警視庁アウトサイダー

刑事のバディ物はあまり見ない私ですが、配役に惹かれて見てみました。さすが西島秀俊さんだし、濱田岳さんも最近は出ずっぱりぐらいの大活躍。お二人の訳アリの組み合わせもおもしろいのですが、上白石萌歌さんの最近のコメディエンヌぶりが楽しいです。こちらでも思いっきり頑張って暴れています。

フジテレビ系(月)9時 女神の教室~リーガル青春白書~

北川景子山田裕貴及川光博南沙良、高橋文哉、前田旺志郎

いわゆる「月9」枠ですが、裁判官でありながら、ロースクールの教師に派遣される柊木雫を北川景子さんが演じています。憲法と法律を分かり易く解説してくれるドラマ。模擬裁判やディベートで学生たちを鍛えます。昨夜は黙秘権を肯定するか否定するかチームに分かれてディベートさせ、実際に裁判を見せて検察側と弁護側のやり取りから学ばせていました。

TBS(金)10時 100万回言えばよかった

安達奈緒子脚本のオリジナルドラマ。安達脚本といえば「透明なゆりかご」「きのう何食べた?」「G線上のあなたと私」「おかえりモネ」など。3人の演技合戦、皆さん、巧い!突然消えなければならなかった者の思いは伝わるのか、事件なのか?

16年ぶりTBS連続ドラマの主演に井上真央 運命だと思った相手を突然失い、その死を受け入れられない主人公・相馬悠依を熱演!

そして、きちんと想いを伝えてこなかった”思い残し”があるために、現世ををさまよう幽霊となった男、鳥野直木役に『恋つづ』以来3年ぶりの出演となる佐藤健

さらに、なぜかその男が見えてしまうために、2人の運命に寄り添わざるを得ない刑事・魚住譲役に松山ケンイチ

日テレ系(水)リバーサルオーケストラ

門脇麦が民放GP帯ドラマ初主演で“元”天才ヴァイオリニスト役に挑戦。ふだんは超地味な市役所職員のワケありヒロインと、ドイツ帰りの毒舌マエストロ(田中圭)が、ポンコツ市民オーケストラを一流オケに大改造!?

オーケストラといえば「のだめカンタービレ」を思い出しますし、指揮者と言えば玉木宏さんが演じた「千秋」を思い出しますが、こちらは学生オケじゃなくて、市民オケです。

☆深夜のドラマ2つ。勿論、録画で:

テレビ朝日(金)24時24分 リエゾンーこどものこころ診療所

第2外国語のフランス語で最初に覚えたフランス語は「リエゾン」でした。前の単語の最後の子音と次の単語の最初の母音は「リエゾン」して発音するという。「リエゾン」というのは「くっつく」とか「つながる」という意味。それがタイトルになったドラマ。原作はマンガだそうですが、映像がとても美しい。森の中の診療所の風景が美しいし、色がとてもきれいなドラマです。

郊外の児童精神科クリニックを舞台に、自らも発達障害を抱える院長と研修医の凸凹コンビが、発達障害をはじめ、様々な生きづらさを抱える子どもとその家族に真っすぐに向き合い、寄り添っていく姿を描きます。
 そんな本作で主演を務めるのは、ミュージカル界のプリンスと称される一方で、数々のドラマや映画でスマートな役からミステリアスな役まで変幻自在に演じ活躍する山崎育三郎! ヒロインにはテレビ朝日のドラマ初出演となる松本穂香が決定!

カンテレ(木)24時25分 INFORMA

深夜のカンテレ・ローカルドラマ枠”EDGE”の30分ドラマ、同時にNetflixでも配信。

裏社会・政治・芸能などあらゆる情報に精通する”インフォーマ”木原慶次郎(桐谷健太)と週刊誌「タイムズ」記者・三島(佐野玲於)が警察・ヤクザ・裏社会の住人達を巻き込み謎の連続殺人事件を追うクライムサスペンス。

三島をポンコツと呼ぶ情報屋の木原との出会いや、三島の職場の編集長(MEGUMI)や先輩(山口貴)がテンポよく紹介される。木原に運転させて行った東京では、国土交通省副大臣が火だるまに、そこに謎の人物(森田剛)と、まだまだドラマのイントロ部分ですが、暴力シーンが真に迫って怖い。が、暴力の先に何が描かれるのか見てみたい。監督は「新聞記者」「ヤクザと家族」の藤井道人

因みに、原作者の沖田臥竜さんは元ヤクザの小説家(沖田臥竜の現在!本名や身長・嫁と子供など家族・刺青や伝説など総まとめ (newsmatomedia.com)

テレビ朝日の火曜9時「星降る夜に」(吉高由里子、北村拓海、ディーン・フジオカ)(脚本・大石静香)とTBS系の火曜10時「夕暮れに、手をつなぐ」(広瀬すず、永瀬廉(脚本・北川悦吏子)も第1回は見ましたが、どちらかと言えば「夕暮れ」の方をもう一度見て、続くかどうか・・・