『堂本光一前人未到の1800回』と芥川賞受賞作『推し、燃ゆ』とドラマの話あれこれ

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サンデー毎日2月28日号の表紙のタイトルの上に「堂本光一前人未到の1800回」の金文字。これは大胆な表紙です! 新型コロナウィルスの蔓延がなければ昨年の3月30日に達成されていた数字だそうです。KinKi Kids堂本光一が主演するミュージカル『Endless SHOCK -Eternal-』が12日、東京・帝国劇場で上演され、1800回公演を迎えた。全公演に出演している堂本さんは自身の持つ国内ミュージカルの単独主演回数記録を更新した』のです。表紙の写真は満面の笑みの光一さんが大きなバラの花束を抱えています。共演の前田美波里さんから渡された180本のバラの花束。

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堂本光一さんは昨年はコロナ禍でも頭を切り替え、いかに今まで通り続けるか届けるかに工夫を巡らせ3月には無観客の舞台を丸ごと映画に納めました。その170分の映画版「Endless SHOCK」が今上映中

<「Endless SHOCK」20年の功績が認められ昨年は菊田一夫演劇大賞を受賞菊池寛賞受賞。作、構成、演出、主演を務める「Endless SHOCK-Eternal」は3月31日まで東京・帝国劇場で上演。3月28日にはインターネットで生配信する。>

SHOCKの舞台はチケットを譲ってもらって母と一緒に梅田の芸術劇場で一度だけ観劇体験しましたが、チケット争奪戦が厳しいと言われていますので、映画でそっくり体験できる機会はチャンス、地元の映画館でやっていれば行くところですが、残念。

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写真を見ながら、野球が好きだった芦屋の少年が・・・とついつい20数年前の姿を思い出して感慨深い思いです。当時の仕事仲間?で一緒に遊んでる女の子みたいだった篠原ともえさんも素敵な女性になりました。最近NHKEテレの「Switchインタビュー」でも取り上げられていましたが、今や衣装デザイナー、余り布を出さないための四角い布で作る服とか余り布を縫い付けた衣装など斬新でユニークな作品を発表しています。お二人とも40歳を超えたばかり、中堅の働き盛り、いい大人になりましたとオバサン目線が緩みます。

芥川賞受賞作の宇佐美りん「推し、燃ゆ」

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ファンであることを「推し」と呼ぶのを初めて知ったのは、2019年3月・NHKドラマ10の小芝風花さん主演「トウサツガガガ」でした。トクサツのオタクのことを「推し」と呼んでいて、最近では熱心なファンのことをこんな風に言うのかと思いました。

この「推し、燃ゆ」は並みのオタク(ファン)ではないところに凄みがあります。私もミーハーなのである程度のファン心理や生態?は経験もあるし理解も出来ると思っていましたが、生死にかかわる程の“推し”はさすがにちょっと。でも筆力も凄くてとても生々しく、小説では推しが引退して救われる?お話ですが、できるなら自分から自立(自律)する過程を読みたかったと思いました。選者の一人、奥泉光欠落を抱えた主人公がアイドルを徹底して「推す」ことで自己の発見に至る物語ー最後「推し」が芸能界を去ってしまい、アイドルとしては死んだ彼の「骨」を主人公が拾うまでの物語

著者の宇佐美さんは現役大学生、ご自身の言葉を:「生きづらさを何とか凌いで前に進む方法の一つとして、押しを推すことに人生を懸けることもあるんだよ、という現実を書きたい。推しなんてただの趣味で、自分を預けるべきでないという見方もあると思います。実際にそういう感想も目にしました。・・・・でも、そこに切実な現実がある、そうやって生きている人がいる、そのことをただそのままに描写したいと思いました。」

私もアンダーラインの箇所と同じ考えでしたが、それは自分が別の人生を幸運にも生きているからだと思いました。そうやって(推すことで)生きていた人を間接的に知っていましたし、今も若い人でそういう人がいることを知っていますが、お節介オバサンとしては依存するのではなく、早く抜け出してほしいと思ってしまいます。

NHK土曜ドラマ「六畳間のピアノマン

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これは不思議な物語です。死んだ誠が歌う「ピアノマン」が紡ぐ4つのお話なんですが、オムニバス形式なのかと思うと8年後の父親の2回、虐めていた上司の3回では、全てが微妙に絡んでそれぞれが自分の抱える問題を解きほぐし何とか新しいスタートをピアノマンをきっかけに歩み出すことになる・・・という。次回が最終回の第4回。

土曜ドラマ「六畳間のピアノマン」制作開始のお知らせ | お知らせ | NHKドラマ

4人の主人公、そして彼らをめぐる人々の人生が、「六畳間のピアノマン」に導かれるようにからみあう。ひとりじゃない、離れていてもつながっている、人生の不思議で素敵な化学反応。 ビリー・ジョエル「ピアノ・マン」の舞台は名もなき人々が集まるバー。客たちの唱和を思わせる「今夜はメロディが欲しい気分。ピアノ・マン、君が僕たちを元気づけてくれ」という歌詞。そんな「ピアノ・マン」を動画投稿サイトで歌う、「六畳間のピアノマン」と名乗る一人の青年がいた。 彼の歌声は、やがて周囲の人々の心に響き、それぞれの人生は気づかぬうちに交錯していく。再び歩みだす先に光がさす、4つの物語。 【放送予定】2月6日(土)スタート 総合 午後9時(全4回) 【原作】安藤祐介「六畳間のピアノマン」 【脚本】足立 紳 【音楽】伊賀拓郎      ビリー・ジョエル「ピアノ・マン」  【制作統括】内田ゆき 【演出】野田雄介(1・3回) 泉並敬眞(2・最終回)

 [村沢憲治役・加藤シゲアキさん コメント]
台本を読んで、人の弱さと強さを同時に感じました。本作を見てくれた方が、ほんの少しでも前に進む力を受け取ってもらえるよう、村沢という男を演じたいと思います。

[夏野泰造役・段田安則さん コメント]

人の結びつきが、それぞれを思いがけず支える物語です。亡き息子に励まされ、前に進もうとする父を丁寧に演じたいと思います。久しぶりの大阪での撮影を楽しみにしております。 

 上河内秀人(原田泰造

誠の元上司。パワハラが問題になり、会社を追われた。頼るところのない彼が出会ったのは、こども食堂をきりまわす芳江(麻生祐未)と二人の幼い兄弟。そして誠が残した「六畳間のピアノマン」は、なんと上河内の行く末をも照らしはじめるのだった。(↓記憶を失った秀人は工事現場で働きながら子ども食堂で食事をしている)

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子ども食堂をやっている芳江さんは自宅に訪問販売にやってくる憲治たちとも第一回から関わっている)

宮藤官九郎脚本長瀬智也主演の「俺の家の話」(TBS/MBS夜10時)

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父親(西田敏行)、長男(長瀬智也)、次男(永山絢斗)、長女(江口のりこ)、介護ヘルパーさくら(戸田恵梨香)、芸養子実は腹違いの弟(桐谷健太

桐谷さんと言えば、型破りでヤンチャな役が多いと思っていたのですが、今回は能の宗家の真面目な養子で、芸熱心で師匠に忠実という役を背筋を伸ばして演じているのがナントも巧くて異質?な感じで、何やらクドカンさんの企みがあるのではないかと勘繰っていたら・・・このツィートで納得でした。『カラマーゾフの兄弟』のスメルジャコフだというのです。師匠が父だと分かってからは拗ねて遅めの反抗期というのが前回でした。これからどうなるか楽しみです:

内田樹さんがリツイート

 
 
 
Aoki Kohei/青木耕平
 
@AokiTheEarthman
 
「俺の家の話」第一話を観たあとカラマーゾフの兄弟』と家族構成が一緒だと軽い気持ちでツイートしたが、第2,3話で戸田恵梨香の過去がグルーシェニカと酷似、第4話でついに桐谷健太=スメルジャコフ設定が明らかとなった。クドカン、あんたマジだったのかよ... #俺の家の話
引用ツイート
Aoki Kohei/青木耕平
 
@AokiTheEarthman
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「俺の家の話」第一話を観た。母を亡くした三兄弟と血の繋がらない芸養子。若き絶世の美女との再婚をもくろむ権力ある老いた父と、放蕩息子で借金まみれの野蛮な長男。パロディネタは間違いなくドストエフスキーカラマーゾフの兄弟さすがは宮藤官九郎、全話観させてもらいます!#俺の家の話

カンテレ(フジ)月9ドラマ(月曜日9時)「監察医 朝顔

f:id:cangael:20210223121325p:plain(ネットで見つけて借用)

「俺の家の話」は介護の問題を扱っていますが、コチラは認知症です。先週見た第14回は解剖シーンのない回で、朝顔上野樹里)の父親(時任三郎)の認知症が進み、朝顔は仕事を休んで母親の実家の近くに住む父を迎えに行きます。食堂の女主(大竹しのぶ)が面倒を見るから一緒に住もうと言いますが、「そこまで迷惑はかけられないから」と。そうなんですね、親が年を取ると身内というか親族の責任を強く感じます。老いては他人(ヒト)任せに出来ないということをつくづく思います。もし身内がいなければ、この二人が暮らしていくことも有り得ると思いましたが。朝顔に二人目の子作りを言い出す夫(風間俊介)が、聞こえていなくてガッカリなんてシーンも。一人娘のつぐみ(加藤柚凪)ちゃん、演じているのかひょっとしてそのまま!みたいな演技が可愛いです。ホームドラマと異質の職場との取り合わせがナントも・・・

読売テレビ(日テレ)水曜10時「うちの娘は、彼氏が出来ない!!」

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そろそろ見るのをやめようかと思っていたら、水無瀬空(浜辺美波)と入野光(岡田健史)のこの二人はいいカップルになりそう。碧(菅野美穂)と血縁関係がないことを知ってしまった空への思いやりとか、入野くんを演じてる岡田健史さんがとてもいいです。オタク同士で好きだけど言えないで見守ってる真摯で紳士な彼をとても上手く演じています。

カンテレ(フジ)土曜日11時40分「その女、ジルバ」

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薦めてもらったドラマ、何回かミスして先週やっと録画して見ましたが、すでに7回でした。池脇千鶴さん、しばらくお目にかかっていなくて、こんな顔の人だったっけ?と見違えました。女性陣の熟女(中尾ミエ草村礼子草笛光子久本雅美中田喜子)が並ぶと圧巻です。池脇さんの親友役に江口のりこさん、「俺の家の話」と掛け持ちですね。