再稼働反対の金曜デモ(「特別な1日」)とETV特集「中間貯蔵施設に消えるふるさと」

昨日は金曜日、いつものように「特別な1日」さんからデモの様子を。今回のタイトルは:
★デモのルポの前にNHKクローズアップ現代を取り上げておられます。私も「誰も知らない」を見て以来注目してきた是枝監督とケン・ローチ監督ということで見ました。是枝監督が敬愛する監督と真近で対話ということで、是枝さん最初の頃は目も合わせられない様子がちょっと微笑ましいぐらいでした。それほど、尊敬するケン・ローチ監督だったんですね。社会に対する取り組み方では是枝監督は答えを出すのは映画の役割じゃないような気がすると仰っていましたが、社会に向き合えば、批判も反発も浴びなければならないし、やはり大先輩の監督の言葉には説得力がありました。

ローチ監督

そうですね。メディアにとって国益とは、富裕層や権力者の利益を意味します。だからこそ、何か問題があると、それは移民のせいだとか、労働者が怠け者だからだとか、様々な理由を示すのです。

私は、映画を通してごく普通の人たちが持つ力を示すことに努めてきました。一方で、弱い立場にいる人を単なる被害者として描くことはしません。なぜなら、それこそ正に、特権階級が望むことだからです。彼らは貧しい人の物語が大好きで、チャリティーに寄付し、涙を流したがります。でも、最も嫌うのは、弱者が力を持つことです。だからこそ、あなたが映画で示してきたことは、重要なのです。私たちには、人々に力を与える物語を伝えていく使命があると思います。もし、自分たちに力があると信じられれば、社会を変えるかもしれないのです。

★もう一つ大事なことを取り上げておられます。これもテレビのニュースで見て喜んだ共産党とれいわ新選組との合意:「特別な1日」さんより引用

合意内容は以下の通り。
 1.野党連合政権をつくるために協力
 2.安倍晋三の9条改憲に反対
 3.消費税10%に最後まで反対し、将来の廃止を目標とすると同時に、財源・道筋については協議する
 4.消費税問題での野党共闘発展のために努力

その後、山本太郎氏が『他の野党との間で「消費税率5%」が共通政策とならなかった場合は、次期衆院選を、れいわ単独で戦う意向をあらためて表明。その場合は100人規模を擁立する計画で、可能性については「フィフティーフィフティーだ」』と発言したことに触れておられます。

ブログで紹介されている『志位委員長・山本代表の共同会見』

を読むと、志位さんは「嘘をついた」とは、まだ、思っておられないのではと思います。野党政権構想の可能性はまだあるし、れいわを含んだ野党共闘が出来てほしいと思っています。

ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議

爽やかな陽気の今日、午後6時の気温は24度。参加者は200人くらい?

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★★★是非今回も盛りだくさんな内容をコチラで:

https://spyboy.hatenablog.com/entry/2019/09/20/
◎記事の中でも、『NHK、頑張っているじゃないですか』と書いておられますが、私もニュースやバラエティ番組は民放と変わらなくなってしまいましたが、まだまだ局内で頑張っておられる方たちがいるということをクローズアップ現代や関西熱視線とかEテレの番組などを見ると思います。土曜の深夜だったので今週に入って録画で見たこの番組がとても良かったです。

遺体の上がらない娘の遺骨を探し続けているお父さん。「監察医  朝顔」で朝顔の父親が亡き妻の遺骨を探し続けていますが、実際にまだいらっしゃるのですね。掘り起こせば出てくるかもしれない土地を中間貯蔵施設の用地に売り渡せば可能性はゼロ。それでも計画は実行されて・・・自民党の市会議員だった方、原発誘致で恩恵を受けたのだから責任があると地権者を説得して回りますが、それでも、最終処分場になるのは受け入れられないと。ナシ農家の人と、三者三様の悩みは深い・・・原発事故の責任もあやふやにして二度と繰り返してはいけないという思いにも答えないこの国の政治や司法・・・ 

ETV特集”中間貯蔵施設”に消えるふるさと~福島 原発の町で何が~」
福島県内の「除染」作業で出た“原発事故のごみ”は、東京ドーム11杯分。その全てを住民の帰還が困難な原発のそばに集めて保管する「中間貯蔵施設」の建設が進む。福島県外で最終処分するまで30年、仮置きする計画だ。予定地の地権者は2360人、すでに7割が土地を提供する契約を国と結んだ。事故で故郷を追われ、人生をかけて築いた大切なものを失うという厳しい現実に、どう向き合ってきたのか。3人の地権者の証言で描く
出演者ほか
【語り】シバタユキコ
チャンネル
2019年9月14日(土) 午後11時00分(60分)

https://www.dailymotion.com/video/x7l9ul0

www.dailymotion.com

 

吾亦紅(ワレモコウ)にジンジャー

連休明けの火曜日は母の訪問委の先生の往診日。母は薬の量が多いので減らしてほしいと、先生は痛み止めをやめると痛みが出てくるはず、今、血糖値も血圧もいいので、このままでいきましょうと。母の処方箋をもってOクリニックへ。これで4回目。先生も長引くな~とパソコンの前で考え込んでおられるので、体力がなくて回復できないのでしょうか?と訊くと、関係ありませんと言われました。細菌を殺すお薬が増えて6日分をもらって薬局へ。来週には1か月になるので、そろそろ治ってほしい。

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昨日、虎の尾とアメジストセージがたくさん咲いているのでカメラをもって外へ。ついでに、母の庭の西側にある吾亦紅を見ることに。1か月近く草引きをしていないので蜘蛛の巣がかかったり雑草が生い茂る中、手で払いながら行くと、臙脂(えんじ)色の吾亦紅が咲いていました。いつになく茂って大量に咲いています。手で折って一束にして母に渡すことに。我が家にも花瓶に生けることに。

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ついでに、我が家の東側を覗いてみるとジンジャーが一輪、真っ白な花をつけていました。今朝、もう一度見てみると隣のツボミだったのが2輪咲いています。朝咲いて午後には萎れて、次のツボミがツンと立ち上がっています。

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表に回ると北側の玄関のノボタンは相変わらず1日花の花が次々と。

和製のベゴニアの秋海棠、今年は場所を変えて石垣の傍で咲いています。

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敬老のお祝いとお茶飲み話と還付金詐欺の電話

昨日の土曜日、チャイムが鳴って外に出てみると若い見慣れぬ女性が変わった手押し車に紙袋を積んで、その内の一つを手に提げて立っておられます。しばし考えて、あ~敬老の日のお祝いのお菓子~何年か前、自治会の区長が回ってきた時は配る側でしたが、私が今年後期高齢者の仲間入りを果たしたので我が家は2人分の大きなお菓子箱をいただきました。「ご苦労様、ありがとう。大変ですね」「はい、これから頑張ってきます」「頑張って」と言って中に入りました。私たちの頃から子ども会の子たちが書いたメッセージを入れていましたが、「中に入っていますから」と言われました。「ごはん作んの」がんばります!

午前中、ヨーガの先生からお見舞いの電話があり、午後から寄せていただきますとのこと、2時半ごろ車で来られて、父の一周忌のお供えを持ってこられました。母がヨーガのことを皆さんによく言っていただいていて・・・と言われましたので、「それは、今でもヨーガのおかげで大腿骨骨折の治りも早かったし、ケアマネさんにヨーガをすすめたりしています」と有難く頂戴することに。遠慮されたのですが「まぁ、入って」と家の中へ。

「お父さんのことやお母さんのことが続いて、それに一周忌と、疲れが出たのね」と言われましたが、「確かにそれもあるし、年のせいもありますね」と私。ヨーガ仲間の方たちは私が疲れていたといってると。死体のポーズで本当に寝てしまっている(意識不明?)ことが続いていたので私も自覚はしていたのですが、皆さん、そう思っておられたようです。

「50代でご主人亡くされて大変だったと思うけれど、人生は公平よ」と言ったら「そう思う。今だったら主人の看病はできていなかったと思う」「長く生きれば生きたで問題はあるし・・・」といろいろ話した後、政治の話になりました。

「最近のテレビはおかしい。韓国のことばっかりで。どうしてあんなに憎しみを煽って、どうするつもり」と日韓双方の反日反韓の応酬について、私も「戦前みたいよね」。「中国と香港、あれはイギリスが香港を返した時点で中国のもの、イギリスは何も言えないし・・・中国の本当の狙いは台湾。沖縄も取られたら日本もだめだし。自由のない中国は怖い」「沖縄の息子の話では実感として乗っ取られそうなくらい中国人は多いらしいですよ、それも観光客ではなくって。バランスとるためにアメリカ兵にいてほしいなんて言うのを聞いて驚いたことが」と私。

娘さんが離婚する前、中国人のお婿さんが「中国が2億人送りこめば日本は中国のものになる」と言うのを聞いて「何を馬鹿な」と思っていたけど、今は現実的に感じる。京都や水のきれいなところは中国人が土地を買っているし…中国から見た地図を思い出すと言われました。だから、韓国と日本とアメリカはしっかり同盟を組まないといけないのに、アメリカの言いなりや、嫌韓ではなくってと二人で。

どうして、日本の利益のために働く人がいないのか? ちゃんとした企業家や投資家は先の先まで見てるんだけど、政治家が馬鹿なのよ。そうか~と私。今度の組閣、なに、あれ、安部さんの仲間ばっかりで・・・と、選ぶほうも悪いよね。テレビは政府の言いなりだし、教育にお金をかけないし。曽野綾子夫婦が言ってた「日本に必要なのはごく少数のエリートと大多数の言いなりになる人間」という自民党の大目的が達成されてるよね。それも真のエリートじゃなくて経済エリートね。金儲けだけ。日本はダメになるね~と二人で。

マンデリンコーヒーも飲み干して、そろそろという頃、電話が。市役所の医療福祉課だという。壁の時計を見ながら土曜の4時ごろに市役所から電話?と思いながら聞いていると「二月ごろ緑色の封筒が来ませんでしたか?」「覚えがありません」「そうですよね~実は、平成26~30年の5年間で、厚生労働省が計算した医療費の減額が、2万3680円で、8月31日で手続きの期限が切れている」という。「それで?」「申請していただければ手に入る」「どうするんですか?」「三井とか三菱などの銀行の口座を知らせていただくと係りの者が手続きに行きます」「今、主人がいませんので、戻りましたら相談してお電話します、どこへかければいいですか?」「市役所の医療福祉課です」(名乗らない、おかしい)「わかりました」で電話を切りました。

Oさんが、すぐ、「還付金詐欺の電話やん!」「おかしいよね、市役所がなんで今頃電話かけてくる?」「銀行の名前出してるから絶対、詐欺! 役所がお金を戻すなんてことはあり得ないし、金額も2万なんぼで一緒、友達も引っかかってるし~」と、目の前でやり取りを聞いて興奮気味。私も、そうか、これが、還付金詐欺の電話か。よっぽど名前を聞いてやろうかと思いましたが、これは、詐欺、失敗!でしょう。

夜、片付けものをしながら、警察に届けたほうがいいかなと8時ごろ110番。すぐ警察官の方が来られて電話の内容を聞かれました。「桜が丘でも今日一件あったそうで、また箕面が狙われているようです」。どう言えばよかったのか尋ねたら「ご主人に相談して…というのでもいいし、電話の途中で直接オカシイと言ってもよい」「相手が電話番号を知っているので怖い」というと「学校の名簿など固定電話のリストが出回って、それを見て掛けけているだけだから、その心配はない」と言われました。「何が狙いですか?」と聞いたら「銀行名を聞きだしたら、銀行の者だと言って訪ねてきて、この時間だからキャッシュカードを預かる」というのだそうです。「今度、息子さんの名前をかたって携帯電話の番号が変わったと言ってきたら気を付けてください。そのまま電話番号を聞いて、本当の息子さんの番号へ掛けて確かめて、その番号には電話をしないように。それから大阪府内の警察の電話は末尾が1234ですから、警察からの電話と言われたら、末尾の数字を確認するように。以後気を付けてください。届けてもらってよかったです」と言われましたが・・・いよいよ回ってきたか!でした。

4時も回ったので、お供えのお礼を言って、「母に会っていく?」「会いたい」。で、隣へ行くと母はちょうど新聞を取りに外へ出たところ。外から隣の玄関へ回って母に伝えると杖を突きながら「新聞取りに出たら車があったので誰か来てらっしゃるのかなと思ってたところ」「お母さん、お元気そうで」と二人で手を取り合いながら「はい、おかげさまで。あなたもよくわざわざ来てくださって・・・」挨拶を交わした母が私を指して「可哀そうに、一度も休まないのにヨーガを休んでね、疲れがでたんですよ」と言ってくれました。有難いことに幾つになっても母親であり娘です。

久しぶりに、二人でたっぷり話して、詐欺の電話まであって、愉快な時間を過ごしました。そうそう、入るなり「どう?」と言われ「微熱がなかなか収まらなくて・・・」「ゆっくり治してね」だったのでした。その後、Sさんから電話、「ブログ見たけど治ったの?」「う~ん、一緒」「なんでやろ~」「政治については書けない、健康でないと」「やめとき、それにしてもヒドイよね~マスコミもおかしいし」「NHKが変わったし、民放と一緒になってしまって・・・」みんな馬鹿になっていくよねと二人で。明日山を下る夫の立山からの電話でも「どうだ、熱は?」でした。何回も登ってる立山だけど最高だったとか。リウマチを克服して初めての本格的山行なのでおめでとうでした。朝は加賀市の夫の実家のお嫁さんからも電話があって「どうですか?」。熱さえ引いてくれれば普通にもどれるのですが・・・

 

金曜デモと「小泉純一郎氏講演『日本の歩むべき道』」

8月のお盆ごろの立山行きが台風でダメになった夫は、改めて13,14と加賀市の親友と立山へ、その前日、加賀市の実家で泊めてもらうため木曜日正午車で出発。山上ではすでに氷点下にもなると冬支度で出かけました。さて、内閣改造、目玉の小泉進次郎氏起用でテレビが騒いでいるようでしたが、「くろねこの短語」さんからいくつかの記事を引用です:

れいわ・山本太郎代表「でがらし内閣にコメントない」

朝日新聞デジタル 9/11(水) 18:15配信

山本太郎

■れいわ新選組山本太郎代表(発言録)

 マスコミから談話が出ていないのは「れいわ」だけだと言われましたので、コメントします。でがらしお友達内閣に関してのコメントは特にございません。そんなことより、千葉の復旧に政府として全力を注いでください。(マスコミに出した3行の談話で)

 

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)

@brahmslover 9月10日

やっぱり萩生田文部科学大臣ひどいことになるだろう彼の議員会館の事務職には、教育勅語の大きな掛軸が掛けてあった

 

松井計

@matsuikei 9月10日

◯は神道政治連盟、●は日本会議

高市早苗◯●

茂木敏充◯●

萩生田光一◯●

江藤拓◯●

赤羽一嘉

河野太郎

橋本聖子

河井克行

加藤勝信◯●

菅原一秀◯●

西村康稔◯●

衛藤晟一◯●

麻生太郎◯●

菅義偉◯●

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読売新聞オンライン

@Yomiuri_Online


総務・高市、文科・萩生田氏…衛藤・河井・菅原氏が初入閣
yomiuri.co.jp/politics/20190910-OYT1T50200/?r=1…
#政治 

★さて、毎週金曜日、首相官邸前で行われている再稼働反対の抗議デモの様子を「特別な1日」さんのブログを通して紹介していたのですが、体調不良で8月の後半からお休みしていました。いつも思うことですが、あの福島原発以後の日本で新しく生まれた市民運動で日本の勇気と誇りと思える運動がこの金曜デモです。9月の第2週、13日の金曜日のデモの様子をSPYBOYさんは次のようなタイトルで:

改造内閣で小泉元首相の息子の進次郎氏は環境相に。千葉が大変な時に真っ先に福島へ。汚染水問題が控えていますので、どうなることか。父親の純一郎氏は、原発事故以来一貫して「経産省に騙された、原子力は安くて安全は嘘だった」と反原発の主張を緩めていません。その小泉純一郎氏の『日本の歩むべき道』という演題の講演を載せておられますので是非ブログを訪ねて読んでみてください。

某ITベンチャーが自社の箔付けのために開催した?、従業員1000人以上の企業のみに絞ったと言う講演会です。招待状をもらったので行ってきました。せっかくなので皆さんとシェアしたいと思います。
 ちょっと長くなりますが、色々裏話もある話そのものが面白かったので、要約せずに文字起こし、極力 忠実に再現します(青字)。途中の黒太字はボクの感想です。 

◎小泉氏は新自由主義を導入、イラク人質事件では自己責任論で国家が個人を見捨てるという暴挙、これでは日本がダメになると私がブログを始めるきっかけにもなった首相です。恨み骨髄?ではありますが、ご本人が『過ちを改めるに憚ることなかれ』とも仰っていますので・・・それに、大臣になる前は反原発を唱えていながら大臣になってからは封印、外務大臣として嫌韓を煽ることに懸命だった河野新防衛大臣に比べれば、天と地ほどの違いです。

★SPYBOYさんも「派遣の規制緩和や緊縮財政など在任中の小泉のやったことには賛成しかねます。いや、許し難い。が、この内容はマトモでしょ?(笑)。まさか小泉が『戦争だけは起こしてはいけない』なんて言うとは思いませんでした。 
 当人は 『老いて学べば、死して朽ちず』とか言ってるぐらいだから、野心も気力も満々(笑)、『原発廃止』という花をもう一花咲かせるつもりでしょう」ということですので、後期高齢者の先輩として私も見習いたいと思います。

 ということで、今週も再稼働反対の官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
 週末になって、やっと少し涼しくなってきました。助かるなあ。午後6時の気温は23度。快適です😁。参加者はやっぱり200人くらいでしょうか。

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★ ここで取り上げられているのが、台風15号の被害にあった千葉県の停電。

日経の記事を紹介して:

今回の停電復旧が長引いている理由の一つとして、『原発事故で経営が厳しくなった東電が送電関連の設備投資を抑えたこと』が挙げられています.

東電は送電や配電設備に1991年には約9千億円を投じていたが、2015年には約2千億円にとどまっている耐久性があると判断した電柱への投資を先延ばししてやりくりした結果』だそうです。

 停電自体は天災ですが、復旧が遅れているのは人災じゃないですか!原発はこんなところにまで祟っているわけです。

★★★是非ブログを訪ねて小泉氏の講演をコチラで:

『小泉純一郎の講演:日本の歩むべき道』(笑)と『0913再稼働反対!首相官邸前抗議』 - 特別な1日

連ドラと「あなたの番です」最終回を見て

夏クールの連続ドラマが次々と最終章を迎えています。ブログをお休みしていた分、テレビでドラマを見る機会が増えました(録画で見たりリアルタイムだったり抜けたりですが)。ドラマやバラエティー番組だけを見ていると世の中何が起こっているのか全く分からないだろうとつくづく。だから余計に政治的関心は意識して持たなきゃと思ったりでした。平熱に戻ったらまた政治についてブログで取り上げたいと思っています。

◎月曜日の「監察医 朝顔」。東北大震災の津波で母を失った娘(上野樹里)と警察勤めの父(時任三郎)と夫(風間俊介)も同居することになり子供も生まれて。死体解剖の職場の様子、どうやってドラマになるのか…興味があります。

◎火曜日の「TWO WEEKS」、韓国ドラマのリメイクというだけあってすごい極限状態の設定がスリリングです。検事を演じている芳根京子さんがいいです。

◎金曜日はNHKのドラマ10「これは経費で落ちません」。多部未華子さんの珍しくコミカルな演技が楽しいし、石鹸会社の経理部が舞台という内容もユニーク。吹越さんの上司ぶり、営業部の重岡大毅さんの恋のアタックも楽しいです。

◎同じく金曜日の10時から「凪のお暇」。「空気は読むものではなくて吸うもの」と偽りの自分と仕事とマンション暮らしを捨てて一昔前の田舎の長屋のアパート暮らしを始めた凪を「日日是好日」で典子を演じた黒木華さんがチリチリパーマ頭で演じています。隣に住む癒しのゴンを中村倫也、元恋人で人格否定の言動の裏で実はありのままの凪を愛していた職場の上司を高橋一生。アパートの謎のお婆さんを三田佳子。凪は北海道に住む母が苦手。現代人のストレスといつの世も変わらぬ母娘の葛藤を描いていて一寸おしゃれで面白いドラマになっています。

◎7回で最終話を迎えたNHKBS時代劇「蛍草 菜々の剣」。主役の菜々を演じた清原果耶さんを見たくて。原作は葉室麟。武士の娘の菜々が両親を亡くし身分を隠して女中奉公する風早家、当主風早市之進(町田啓太)は勘定方の仕事を通して突き止めた不正を暴こうとして父の敵と同じ轟(北村有起哉)の手で江戸送りの捕らわれの身。病気で亡くなった奥様(谷村美月)との約束通り二人の幼子を野菜の行商で育てている。江戸にいる風早が罪を認めたのは、菜々の命と引き換えの轟の罠だったと知り、菜々は代替わりの午前試合に決死の仇討ちを願い出る。真剣で轟と切り結ぶなか、すきを見て父が残した不正の証拠の証文を若殿に見てほしいと直訴。家老(イッセイ尾形)のとりなしもあって若殿に受け取ってもらい長年の不正が正されることに。疑い晴れて江戸から戻った風早は、出世を断り一勘定方として子どもたちと一緒に菜々を妻に迎えて暮らしたいと・・・いいお話でした。こんな正義のお役人さんが今でてきてほしい。

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◎日曜日に最終回を迎え、自己最高視聴率を得たという「あなたの番です」。これは、春と夏2クール、半年の連ドラ。春のスタートの時点で田中圭原田知世主演というので見始めました。田中圭さんは、何年か前のNHK土曜ドラマスペシャル「負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~」で、息子の健一を演じていました。難しい立場の息子がとても印象に残る演技でいい俳優さんだなと思っていました。最近はテレビの「おっさんずラブ」でブレイク。さもありなんと思っていましたので、楽しみにしていたのですが、内容がマンションでの交換殺人という連続殺人事件。悪趣味な内容…とすぐ見るのをやめてしまいました。

ところが、春クールの最終話でダブル主演の菜奈さん(原田知世)が殺されて、後半からはAIを駆使する大学院生二階堂忍(横浜流星)が手塚翔太(田中圭)の反撃の相棒(バディ)として投入されると聞いて俄然興味がわきました。横浜さんは、冬クールの「初めて恋をした日に読む話」、ピンク頭の不良高校生がアラサーの塾講師に「東大へ入れてくんない」と言って始まるドラマで、繊細な感情表現が的確にできる素敵な俳優さんだと思っていましたので期待大です。今、主演の青春映画「いなくなれ、群青」も公開されています。NHKあさイチのゲストで出演した時、19歳で戦隊芝居から抜け出せなくて落ち込み悩んで学んだワークショップの先生が取材に答えて「やっとみんなが流星をみつけてくれた」と。これからも良い作品に出会って多様な青年像を見せてもらえるのが楽しみです。

さて、その後半の最終回、一室での主役三人+(AI菜奈の声とスマホで写される菜奈の最期)の4人のお芝居は見ごたえがありました。それ以外の部分や『衝撃の』車いすのエンディングは消化不良を起こすような後味の悪さでしたが、あの手この手で視聴率稼ぎの工夫に精を出している番組のようなので、その辺は無視です。

AIに膨大な情報を打ち込んで得た結論では、一連の快楽殺人の犯人(黒幕)は大学生黒島沙和(西野七瀬)。どうしても信じられない二階堂は自分で直接本人に確かめに行く。このストレートさは意外。連続殺人が騒がれている怪しいマンションに家賃が安いからと引っ越してきた二階堂は人とのコミュニケーションはまるでダメ、栄養ゼリーを口にして人の作った料理は食べないという機械オタクでしたが、AIで犯人捜しを手伝ってほしいと手塚に相棒扱いされ、無理やり鍋料理をふるまわれたり、人と接すること、人を愛することや愛し方を教わって徐々に人間性を獲得。犯人捜しですぐ感情的になる手塚の暴走を止めるためAI菜奈を作って手塚に渡したり、黒島を愛し始めた二階堂の人間としての成長ぶりが表れています。すべてを受け入れると約束して話を聞いた結果、黒島には自首してほしいが追い詰めると自殺しかねないと考えて、手塚を殺すという黒島の罠に偽装協力? なんで?二階堂自身の言葉でその理由を「AIが人の感情や思い込みを排除して客観的に分析すればするほど、僕は僕の人としての感情を優先したくなって…すみません」。二階堂の本心はどちらにも殺させたくないし死なせたくない。というわけで、黒島の「私を殺してほしい」にも顔をゆがめて塩化カリウムの投与を「無理だよ」と拒否、怒り狂う手塚に「黒島さんは殺されたいから挑発してるんです!」と押し止めるも振り払われて、あとは呆然と。。。

西野さんの抑揚のない人形のようなセリフ回しに、本当はサイコパスの殺人鬼ってこんなかもしれないと思ったり、手塚の愛と自分の殺人愛は『同じじゃん!』と主張する黒島に哀れを感じたり。まっすぐな手塚は「同じじゃない!  愛ってのはそんなもんじゃない。本当の愛は愛する人の命を奪ったりはしない!」と言い切ります。淡々と時には嬉々として過去の殺人を語る黒島に、おぞましさと絶望の涙を流し、怒りに狂う手塚の「こんなやつでも殺さないっでって言うの?」に「はい、初めて愛した人なんです」と涙ながらに答える二階堂。

AI菜奈ちゃんの「怒ってるの?」という問いかけに「怒っってるよっ!」と答えた手塚は縛られた両手で握ったダーツを振りかざし振り下ろす。恐る恐る目を開けた二階堂が見たのは・・・両腕の中に黒島を抱え、ダーツの代わりに握ったスマホのAI菜奈ちゃんの『怒っても抱きしめる手塚翔太』という囁きに「さすが菜奈ちゃん、ブル(当たり )だよ、ブル」と答える手塚でした。

「ごめんね、黒島ちゃんをハグしちゃった。このまま警察へ連れていくね」と出ていこうとする手塚。我に返った二階堂が思わず「黒島さん」と呼びかけると、黒島は「二人でひまわり畑にいるときは一瞬このまま普通になれるかと思った、ありがとう」。首を横に振りむせび泣いて見送る二階堂。

人間とAIの関係。冷静で感情抜きの判断を下すAIと、その結果、感情のやり場に戸惑う人間。激情にかられる凶行を思いとどまらせるAI菜奈ちゃん。「怒っても抱きしめる」という情報をAIに与えたのも人間。こんな人間とAIの関係が現実になる日がくるのかしら・・・。一人白いタキシードに身を包み教会で結婚式を挙げる手塚に、顕われた二階堂が「ご結婚おめでとうございます」と声をかける。それぞれ愛する人を失った翔太とどーやんの二人が鍋をつつくシーンで終わればよかったのですが・・・重い扉一枚閉じてしまえば隣で殺人事件があっても凶暴なワニを飼っていても分からないマンションライフの恐怖も描かれていました。

◎半年のドラマと言えばNHKの朝ドラ「なつぞら」。日本のアニメーションの歴史をたどるような内容ですが、重なるように京都アニメーションの火災事件が起こったのは不思議な偶然。戦後の「鐘の鳴る丘」のような戦災孤児のは三兄妹(岡田将生、清原果耶)の一人なつ(広瀬すず)が北海道で暮らすことから始まったドラマですが、なつの幼馴染で早世した画家であり農民でもある山田天陽(吉沢亮)には実在のモデルがいたと知りました。どんな絵だったのか見てみたいと思ったら詳しく紹介されていました:

◎お昼の連ドラ、「安らぎの刻~道」。倉本聰脚本の「安らぎの郷」の続きですが、菊村(石坂浩二)が遺作の脚本として書き綴る根来公平(風間俊介)一家としの(清野菜名)の挿入ドラマが戦争(戦前、戦中、戦後も?)を真正面に描いていて素晴らしい。こちらは1年間。

◎最後に、こちらも一年間の長丁場、連続ドラマの王様、NHK大河ドラマ「いだてん~オリムピック噺~」は、いよいよ佳境。前回の東京五輪招致運動の裏話(ムッソリーニへの直談判)や”おもてなし”など、見ていて私も黒島さんみたいに「今も同じじゃん!」と思いました。おそらくは来年の東京五輪を控えて国民みんなでオリンピックを寿ぐ意図で発注されたであろう脚本をこんなに見事に歴史と問題を暴いて見せてドラマに仕立て上げる宮藤官九郎、さすがです。面白いドラマを作り上げるテクニックと志はダントツ異次元。

ナショナリズムや政治とどうしても切り離せない日本のオリンピック。日系移民の問題をアメリカの人種問題や移民問題の一部として描いてしまう客観性。前回では日韓併合の時代を表すようにベルリンで金メダルを取ったマラソン孫基禎氏(柳美里さんの祖父の親友)の写真も出ていましたね。2・26事件を経て、これからいよいよ戦争へまっしぐらです。落語の部分はいらないよねなんて言っていましたが、こうなっては許せますというか必要だったんですね、この構造が。どうやって着地するのかワクワクして見届けたいと思っています。

9月の庭の花と映画「日日是好日」

 

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玄関先に置いている鉢植えのノボタンの花が毎日次々と咲き続けています。木立性ベゴニアの花も開いて黄色いしべが見えてきました。裏の庭へ出なくなってから3週間ぐらい。その間、雨も降ったりでしたので微熱で何をするのも億劫な私は庭は放ったらかし。一昨日、サンルームのガラス戸越しにトラの尾の花が咲いているのが見えたのでカメラをもって外へ。すグそばには紫紺のアメジストセージも咲いていました。

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東南のコーナーにある万両やその北側にあるサルスベリの木を蔦が覆っていたので取り除きました。梅雨入り前だったかアゲハの幼虫に丸坊主にされた山椒の木は新しい葉が出ています。椿の根方には薄紫のヤブランの花が見えています。ついでに鉢物に水やりをして、中に入ることに。ピンクの花はサルスベリの花。

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水曜日はヨーガの日ですが、まだ喉の痛みや違和感、微熱が収まらないので休むことにして、この日は午後行く予定だった映画「日日是好日」を見に、すぐ近くのメープルホールへ行くことに。前売り券を買っていたこともありますし、1日家にいて安静にしていても変わらないので、いいかなと思ったり、母の買い物もあったりで、いつもなら歩く距離ですが暑いので自転車で。

ホール、ほぼ8,9割がた埋まっていました。前の方の真ん中の座席も埋まっているので左横の真ん中よりに座ることに。前日の夜、2時間番組で樹木希林さんが取り上げられていましたので、その影響もあったかも?「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きる」という、娘の也哉子さんが弔辞で紹介された希林さんの言葉、その通りを生きた素敵な女優さんです。去年の「万引き家族」も今年見た「あん」でも入れ歯を外した老いの姿をさらして映画の中の人物を生きておられました。

さて、この映画、今年の1月に見逃して、代わりに原作の文庫本を偶然手に入れることが出来て読んでいました。作品の人物のたたずまいに三人のキャストの方たちがピッタリです。原作通り、淡々とお茶のお稽古場面が続きます。映像でつづられますのでその分言葉は省かれます。

初心者の頃(今もそうですが)の戸惑いがリアルで、会場からも笑いが起こっていました。お茶の経験者が客席に多かったのかもしれません。武田先生(樹木希林)は表千家の先生ですので私の先生と同じ。武田先生の言葉はそのまま私がお稽古で注意されたことばかりでした。そして、ある日、考えなくても手が自然に動く時が来る。私の場合は月1回のお稽古ですので、5,6年がかりでしたが、そんな一瞬を体験できました。先生は、分かっておられるので辛抱強く、所作が身につくまで教えてくださいます。

24年の間に、典子(黒木華)は大学を卒業、就職に失敗、編集のバイト、婚約者の裏切り、父の死といろんな経験を積みます。一緒に習い始めた従姉妹(多部未華子)は商社に就職、退職してお見合い結婚して子どもを得て…と何事においても先を越されるような順調な人生。でも、”日日”の自然、雨、風、陽に感覚を委ねてお茶を点てる時間はいつも”好日”。ある日、武田先生から、お茶を教えてみたらどう・・・と言われた典子はここが出発点かもしれないと思えて・・・

終わってロビーに貼ってあるポスターの写真を撮って外に出て夫を待っているとき、一人の懐かしい人と目が合いました。40年近く前、PTAの役員でご一緒した大先輩のFさんです。次男がFさんの次男さんと同学年でした。民生委員をしているとき、Fさんは福祉会の方で頑張っておられたので、お顔を合わせることがあったのですが、それももう10年以上も前のこと。

最近、Fさんも同じ先生にお茶を習っておられて、こちらのグループに移りたいと言われるけどダメと先生が断っていると言われていました。お稽古仲間のNさんは敬老会でよく会っておられるので、先生やNさんからご主人を亡くされた後、長男さん一家と一緒に住んでおられることなどを聞いていました。

柵越しに声を掛けたらFさんも寄ってきて下さって少しお話ししました。「お茶を習ってるということは知ってたのよ」と言われたので、「はい、続けています。一緒でおかしかったですね」「思い出したでしょ。はじめはみんな一緒よね」と昔より少しやせられましたが、いつもお洒落で綺麗にしておられて、それは変わらず。「お会いできて良かった、嬉しいです」と私。「誰か待ってるの?」「はい、主人が…」「そう、じゃ、また」「また」とほんの数分でしたが本当にうれしい出会いでした。

 

9月9日と映画化される『風の電話』

9月9日といえば、昔なら重陽節句、今では何、それ?ですが、私たち家族にとっては102歳で亡くなった父の命日。この一年の短いようで長かったこと・・・父を亡くして母が気落ちしているのではないかと気遣ってくださる方たちもありますが、母は至って元気。無いものねだりをしない前向きな母に助かっています。

8月の一周忌の偲ぶ会でアルバムを見ながら思ったことですが、父は99歳の時、末娘の夫が脳溢血で入院した病院へ見舞に行くと言い出し、その数か月後の7月の誕生日に白寿の会。そしてその年の11月ごろには孫娘の新築の家をどうしても見たいからと2度目の新幹線で上京しています。百歳を迎える直前に圧迫骨折になって食事が出来なくなった頃に、生きて百寿の会を迎えられるか…という心配をしましたが、それも背中は横にくの字に曲がったものの痛みは治まり、数か月後には週一のリハビリデイサービスも開始。母が辛かったのは、それ以前、5年ほど前,、へルニアで入院して、その後、老健車いす+流動食生活になって、早く家へ帰したいと思った頃、その後、趣味のカメラを辞めて外出しなくなった父の傍で、こんなになって生きているのは可哀そうと母が思ったことです。よくわが家へ来て涙を浮かべていました。母が一番苦しかった時期がこの辺です。

一方、父は、私が誕生した一週間後に召集令状が来て、翌年28歳から敗戦を挟んで3年ほど肋膜を病んで療養生活を経験しています。その間、乳飲み子の私を連れて見舞に行った母を「こんなところへ子どもを連れてくるんじゃない」と叱ったそうです。母は白い箱に入って帰る人もたくさん見たので覚悟したとも言っていました。

父は療養生活中、好きなも写生をしたり俳句を学んだりしていたようです。そのころ日記代わりに書いていたルーズリーフが見つかり、悪筆だと思っていた父が若いころはきれいな字を書いていたのにびっくり。母の近況を知らせるハガキ(姪っ子がラブレターと呼んでいました)や、私が書いた平仮名の字の紙片(これも姪っ子が見つけておばさんの字じゃない?と)も挟んでありました。この若いころの死と隣り合わせの数年の療養生活の経験があったからか、父は、晩年のベッドとソファと食卓椅子だけの生活にも一度も不平を漏らさず、かえってヘルパーさんが仕事がしやすいように体や足の角度を変えたりの気遣いを怠らず、帰り際にはハイタッチでお別れしたりしていたのかな・・・と思っています。

8月26日に入院して、リハビリの若い女性にサラリーマン時代の話をしたというのを聞いて無口な父が…と3人で驚きました。9日の夕方、急変して電話をもらって駆け付けた母が「いい人生だった、楽しかった、ありがとう」と言うのを聞いて旅立ちました。母が良い亡くなり方だったと満足しているのもわかります。長生きの賜物です。

その母、処方される大量の薬に90歳過ぎて薬で生かすことないのに…と不服気味ですが、かと言ってお医者さんに断ることもできず、それでも痛み止めを少なくしてもらうことになって喜んでいます。薬で生かされている・・・ということをどう捉えたらよいのか私たち夫婦も考えてしまいますが、これが現実です。句会へは行かなくなった母ですが同人誌への投句は続けています。

  夫の忌 集うはらから 雲は秋

  日日草 わたし小さく なるばかり

 

ところで、父の思い出話をするつもりではなかったのですが、ついつい。実は、最近、ノートパソコンを開けないでスマホでブログをチェックしたりブログ友さんのブログを覗いたりしているのですが、記事の下に”関連記事”がならび、次いで”注目記事”に自分の過去のブログが並んでいます。先日、「風の電話」を久しぶりに読んでみました。

「風の電話」は勿論2011年の東北大震災の津波の犠牲者とその遺族に関係するお話なのですが、私は家長役を自ら担う健気な15歳の少年を通して、逆に、自死する子どもたちや、虐待で生命のツボミのうちに果てる子どもたちに思いを馳せてこう書いていました:

13歳の少年も、家族の一員として、芽生えた自我を通して、両親や祖母、兄弟への思いやりをはぐくみ、降りかかる理不尽な難題と精一杯戦った戦死者ですね。日本は、この頃からずっと未だに、これから伸び行く若い芽を摘み取ってしまう社会であり続けているわけです。これ以上、幼い戦死者を出すような社会であってはならない。今苦しんでいる少年や少女たちも、八戸の少年のように、どこかに「風の電話」の代わりを見つけて、一歩踏み出す勇気を持ってほしい……否、「風の電話」を設置する気持ち、誰かの「風の電話」になる優しさこそ求められているのかも……虐待やいじめ、小さくて弱くて清らかなものほど犠牲になる、荒(すさ)んだ暴力的な世の中を大人たちが作ってしまっているのですね …可哀想でなりません。

ちょうど今、目黒区で昨年3月両親の虐待で死亡した船戸結愛ちゃんの裁判が開かれているときと重なりました。幼い子どもたちが犠牲になるような社会というのは自滅する社会ですよね。今日本の危機的な状況というのは、経済でも政治でも文化的な面でも顕わになって来ていますが、それが一番弱い部分に顕われているのが子供のいじめと虐待です。それが一向に無くならないというのが日本のどうしようもないところです。と思っていたら、「風の電話」が映画になるというニュースが朝日新聞に載っていました。
ところで私の微熱、一向に治らず、土曜日は耳鼻咽喉科で喉の奥を調べてもらいましたが大したことはないとのこと。今朝はクリニックで7日分のお薬をもらってきました。年を取ると治りが遅いと言いますが、一月覚悟。今回はやっと7日分のお薬が出ましたので来週あたりで治るかな。微熱も7度台に入るとボーとして何もしないでいるのですが、この間、一冊だけ文庫本を読みました。スーパーマーケットの書籍コーナーで見つけた冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」(文春文庫)です。映画化もされたそうですが、冲方丁(うぶかたとう)さん、ブログでとりあげたはずと先ほど検索したら日経の記事で「ドレミファソラシド」が気になって音楽嫌いになったけど、大人になって謎が解けたという…あの記事の主でした。

小説の内容は廃病院にSNSで自殺志願した12人が集まってくるが、並んだベッドに一人先に寝ている(寝かされている)13番目の人間がいることから、殺したり殺されたりはしたくないと謎解きの話し合いが始まるというサスペンス仕立て。孤立していれば死にたくなっても、人と話しているうちに死にたい理由がなくなってくるというお話ですが、とにかく未来ある若者が大人になる過程でくじけないで何とか生きながらえてほしいと年長者である私は願ってやみません。