真央さんギネス認定と吉田松陰

浅田真央さん、バングクーバー五輪のフィギュアスケート銀メダルの演技が、ギネス世界記録に認められ、東京都内で11日開かれたアイスショーの会場で認定証が渡されました。認定理由は「一つの演技内で計3回、女子で最も多いトリプルアクセルを決めた」ということでオリンピックのフィギュアでは初の認定。日本のフィギュア選手としては伊藤みどり安藤美姫に次いで3人目。キム・ヨナとの優勝争いに目が奪われていましたが、さすが技術の真央さん。努力の甲斐がありました! シーズン終えて、荒川静香さんがプロの視点から、フィギュアスケートの今シーズンを総括しています。日経13日のスポーツ欄の「スポートピア」というコラムから:<毎年の世界選手権ごとに、フィギュア界の変化を感じるが、五輪の4年サイクルは大きな変化を認識する時。バンクーバーは新採点方式に変わって6季目で2度目の五輪。そろそろ方向が見えてきた。以前の全体や流れを重視する採点に変わって、今は、ジャンプやスピンなどの技から表現力まで、要素ごとに細かくチェックされ、自分は何が悪かったのか? 選手は分かりやすくなった。>
しかし、やるべきことが増えたからか、<「誰が何をしたか」は覚えていても、プログラム全体の印象が薄くなった。訓練されていて、ポジションの綺麗な選手は多いけれど、1984,88年五輪女王のカタリーナ・ピット(旧東独)の「カルメン」、2002年五輪王者のアレクセイ・ヤグディン(ロシア)の「仮面の男」など、記憶に残る傑作は出にくくなったと感じる。>とも。
この4年で印象に残る作品として荒川さんは、高橋大輔の「オペラ座の怪人」と「道」、キム・ヨナの「死の舞踏」に「007」、それにステファン・ランビエル(フランス)の作品を挙げて、「芸術的感性が豊かでも、高い技術を持たないと、作品世界を表現する余裕まで生まれないのだろう。かつては順位は低くとも表現された作品はすてきという選手も少なくなかった。次の4年に期待したい。」と結んでいます。
プロスケーターから見た、現在の採点方式に影響される演技全体の問題点が指摘されていて、納得できます。昔から、難易度の高い技術を得意とする選手か、芸術的表現に長けた選手か、2つのタイプがあったように思います。その点、浅田真央さんはタイプ的には未だ未完。
4年後の真央さんには、芸術性と技術の両方を追求して作品世界で他を圧倒する高橋大輔型を期待したいです。

昨夜のNHK歴史秘話ヒストリア」は吉田松陰でした。

幕末から明治にかけて維新のスタートはこの人から。凄まじいまでの生き方は一体どこからと思っていて、ある時、朱子学に行き着いて、そうかもと。幼い時から「公私」の別を叩き込まれた、ということでした。松陰先生にとっての「公」が、当時の「長州藩」ではなくて、すでに「天下国家=日本」であったところがスゴイところです。
山口県へ引っ越されたWさんを訪ねて一緒に県内を旅行したとき、萩城下を二人で貸し自転車で走って、松下村塾高杉晋作の屋敷を訪ねたのを思い出しました。
今は松蔭神社となって、入り口には「明治維新胎動の地」と書かれた碑がありました。処刑されたのは30才、その晩年の28才からのわずか2年半の塾生活でしたが、その中から、沢山の優秀な人材が輩出されました。松蔭先生は自分のことを「ぼく」、塾生を「あなた」と呼び、身分のわけ隔てなく優しく指導したといいます。
番組の最後に紹介された秘話。旧家のご主人が取り出した萩焼の茶碗に筆書きの龍馬のサインと松林のイラスト。内側には線描で指月山のイラスト。先日、発見された久坂玄端が武市宛の手紙を龍馬に預けた、あの時期に龍馬が描いた萩焼の茶碗です! 松陰先生が処刑された数年後、弟子の久坂玄端から松陰先生のことも聞いていたに違いない…脱藩の意思決定に何らかの…

私のアルバムから]

と、こうやって想像をめぐらせることの出来る縁の物を見ると、歴史も身近で楽しいです!