「15才の志願兵」

昨夜は「龍馬伝」がずい分内容が濃く盛りだくさんになってきていますので、見終わった後はテレビをそのままにしてニュース。その後、終戦記念日のドラマだったのでしょう、愛知一中の実話に基づくドラマという「15才の志願兵]を見るともなく見ていました。見ているうちに引き込まれてしまいました。
このドラマは、当時の中学生の立場、学校当局の先生方の立場、親の立場とそれぞれにごく一般の人間の問題として、身につまされる戦争を描いていて、良かったと思いました。人生の入り口に立って、夢も希望もこれからという少年から青年の時期に、戦争という国難にあって、若い純粋な気持ちが大きく揺れる。瑞々しい15才を演じた特に二人の主役の演技がとても良かったです。 (NHKのサイトから)

「ワイルド・スワン」を読んだ頃の、紅衛兵のつるし上げが吹き荒れる文化大革命についての同い年の方の感想を思い出しました。「僕らは英雄にはなれない。一旦社会が右や左へ動き出してしまったら、それに抵抗できるのはごく少数の英雄だと思う。時代がこんな風になる前、モノが言える時代に一人ひとりモノを言う事が大切だと思った。」
英語教師の父親の立場が本当に難しいと思いました。配属将校のいる前で反対すれば、息子の言うように「非国民」と言われるでしょう。また、息子を戦争にやりたくない為の発言とも取られるでしょう。だからと言って、こんなことで息子を戦場にやるわけにはいかない。それを息子に伝えれば、卑怯者と言われる。物言えず、こんな思いをした日本人が沢山いたに違いありません。
こんな事になってしまわないようにする事が大切だと本当にそう思います。先生方の中で学校の役割について意見を述べていましたが、将校の精神論にかき消されてしまいました。こういうムード、煽られて物言わせないムードに私たちは弱いですね。冷静になって別の意見にも耳を傾けてみる。本当にそうだろうか?と疑ってみる、口に出してみる事が大切だと思いました。
 芙蓉の花が咲きました。ハイビスカスの花にそっくり!