情報流出とWikiLeaks(ウィキリークス)

可愛い豆台風と父の入院騒ぎ?の後でバタバタしているうちに色んなニュースが駆け巡りました。(本日2つ目のアップ)
まずは、タコについて。(4日夕刊の写真より→)] 今年のサッカーワールドカップ南アフリカ大会でドイツ戦と決勝の計8試合の試合結果をすべて的中させ、先月10月に昇天したタコのパウル君、この度、後継タコがお披露目されたというニュース。ドイツ西部オーバーハウゼンのシーライフ水族館でのお話。名前は「パウル2世」でも、”予言の方法”については先代からの伝授叶わず。”予言”デビューは2012年の欧州選手権の予定だそうですが、的中できるか、その能力は海のものとも山のものとも・・・海のものですが・・・、二代目は辛いですよ〜

冗談はさておき、11月2日にはオバマ米大統領への事実上の信任投票となる米中間選挙の投票、即日開票。下院は野党・共和党が4年ぶりに過半数を奪回。与党・民主党が60議席以上を減らして与野党逆転。上院では民主党過半数を死守。10年ぶりの「ねじれ」が生じる事に。3日には、ホワイトハウスで記者会見したオバマ大統領が敗因について「国民が景気対策や雇用回復策の成果を実感できないでいるため」で「責任は大統領である私にある」と述べたそうです。あと2年で改選を迎えますが前途多難です。

さて、今日5日(金曜)の夕刊には「尖閣ビデオ」流出のニュースが。昼間のニュース番組でも見ましたが、故意か、衝突か、接触かという内容そのものについての問題もありますが(漁船なら逃げるところを…という風に見えるのもありましたね)、なぜインターネット上に流れたかも問題。国会で公開されたのは6分50秒。今回、動画投稿サイト「ユーチューブ」上に投稿された映像は計6本、合計約44分。
讀賣夕刊によりますと、<「sengoku38」の登録名(アカウント)をもつ投稿者が最初に問題の映像をアップロードしたとみられるのは、昨日4日午後4時過ぎ頃。投稿するための会員登録は、この日だったとみられる。この映像は徐々にインターネット上で話題となり、5日午前7時40分頃に削除されるまでに六つの映像には各3万回前後の閲覧が集中し、他サイトへの転載も相次いだ。ユーチューブを運営するグーグルによると、映像を削除したのは登録者本人で、同時に自身のアカウントも削除した。セキュリティーの専門家は、「映像が他のサイトに転載されるなど、十分に拡散した事を確認したので、これ以上自分の痕跡を残さないために削除したのではないか」と推測する。> 
お昼の番組では登録名の「sengoku38」は「仙石さん、パー」と読めるとも。

日経では、<機密情報の流出をめぐっては先月末、警視庁の捜査資料流出も発覚した。警視庁は「文書が内部資料かどうかを含めて調査中」としているが、国際テロリストの周辺者に関する海外の情報機関から提供された情報などが含まれており、本物の可能性が高い。捜査関係者によると、情報はルクセンブルクレンタルサーバーを経由し、ファイル共有ソフトウィニー」上に流出元は特定できていない。個人データなどが漏洩していないことから意図的な流出の疑いが強いとの指摘もある。>

そして、昨日4日(木曜)の夜7時半からのNHKクローズアップ現代」ではタイムリーにも「機密告発サイト・ウィキリークスの衝撃」が放送されました。

内容をNHKのサイトから引用して紹介しますと:

人々の知る権利に応える“正義のメディア”なのか。それとも国家の安全保障を脅かす“敵”なのか。インターネットの世界に突如、現れた内部告発サイト「ウィキリークス」が波紋を広げている。先月末、ウィキリークスは、内部告発者が流出した米軍の機密文書40万点を公表。イラク戦争で犠牲となった民間人の知られざる実態などが明らかになった。ウィキリークスは、この他にも既成のメディアが伝えていない政府や企業の機密を次々と暴露している。こうした動きに対しアメリカ政府は、ウィキリークスが「兵士たちを危険にさらしている」と批判し、協力者の摘発に乗り出した。ウィキリークスはどのようにして機密情報を入手し、影響力を高めているのか。ウェブサイトの創設者・ジュリアン・アサンジ氏を追い、謎に包まれたその実態に迫る。

スウェーデンストックホルムでインタビューに応じるこのアサンジ氏は39歳。少年時代はハッカーだったとか、なるほどです。米軍のイラクでの実態を暴く映像が発表されて大きな問題になりました。隠された情報を内部告発者のリークで世界に生情報として提供していますが、アメリカ政府はサイトの閉鎖を図っており、アサンジ氏自身はスパイ容疑で告発される怖れがあり、「追われているから大変なんだ」と語ります。
番組内で国谷さんが直接話を聞くゲストのレム・ライダーさん(米ジャーナリズム専門誌副代表)は、「WikiLeaks」の活動を評価しつつ問題点もあると。

ウィキリークスの機密告発。アメリカへの影響
公表された情報から、今までまったく知られていない事実が明らかになったわけではありません。しかし私たちが戦争がいかなるものかを知るうえで、非常に価値のあるものです。例えば、この戦争に政府はもちろんのこと、民間の軍事会社が深くかかわっていたことや、民間人の犠牲についての詳細も明らかにされたのです。同時多発テロの直後、アメリカのメディアは、イラクフセイン政権が大量破壊兵器保有していたとするブッシュ政権の主張に対して、あまり疑いを持たなかったという印象があります。ワシントンの記者たちの中には、ブッシュ政権の主張には、根拠がないと、疑問を投げかけた人もいました。しかし、主要な新聞で取り上げられなかったために、記事の価値に見合う注目は集めませんでした。


ウィキリークスの情報の信用性

十分に慎重になる必要があります。アメリカの報道機関は、機密情報を記事にする際、非常に注意深く精査していますが、ウィキリークスは公表する情報をどれくらい吟味しているのかわかりません。私がワシントンポスト編集委員だったときには、その記事が、国の安全保障を脅かさない、人の命を危険にさらさないということを、情報機関のトップと確認したうえで、発表しました。ウィキリークスは、政治的な意図を持った組織であり、このチェックとバランスが欠けているのではないかと人々は不安に感じているのです。実際、アフガニスタン関連の文書では、人名がそのまま発表され、懸念が強まっています。生のデータや情報が手に入るのは新しいデジタル時代の象徴です。しかしこの時代でも、情報を把握し、解釈するという、報道機関の伝統的な役割に変わりはありません。確かに、生の情報にアクセスできるのは、すばらしいことですが、イラク戦争に関する、40万点の資料を読みたいという人はそう多くないはずです。経験あるジャーナリストでなければ、これだけの情報を読み解くことはできません。ウィキリークスは、新しいタイプのジャーナリズムというより、情報を入手するための仲介役だと考えています。


ウィキリークスの今後は

確証はありませんが、ウィキリークス単独でこのままやっていけるのかというと、それは非常に難しいと思います。一時期の現象で終わるのか、長期的に存続するのか、まだ予測はつきません。

情報については本当に新しい時代に入っています。
隠そうとすれば、それを出そうとする人も現れます。
米軍情報(映像)が隠される理由はわかりますが、尖閣ビデオは隠されなければならなかったのか・・・という疑問も出てきます。