浜田宏一イェール大学名誉教授と小沢一郎問題

昨日はお彼岸の中日で祭日でしたが、ヨガは先生の都合で先週お休みだったのでお稽古日。お天気は曇りのち雨の予報。
ヨガを済ませたら早く帰らないとと思っていたのですが、夫がコーヒータイム前に卵を焼き始めたので??。まげわっぱのお弁当箱にご飯を詰めて冷蔵庫から色々取り出してフライパンであぶったり、作り置きのほうれん草の胡麻和えを詰め込んだり。山へ行ってくる!? お天気が悪いのに…と思ったら、手に入れたパイプ椅子とテーブルを使いたいようです。「じゃ、お昼、帰らなくていいね」「どうぞ、ごゆっくり」ということでした。
で、ヨガの後、6人で近くのランチ800円のお店に入って、その後、セルフサービスのお店でコーヒーを飲みながらお喋りすることに。嫁、婿、孫、息子、娘、夫、親の話は集まった人数分ありますので、毎回それぞれ直面していることを話したり、聞いたりで経験交流は毎度のことです。今回、私は、やっと読み終えた「日本人はなぜ日本のことを知らないのか」を返そうと持ってきたのですが、Hさんはお彼岸でお寺さんの御用でお休み。帰りに「又貸し」で別の方に渡すことに。それと、去年Oさんに貸していた孫崎さんの「戦後史の正体」を返してもらわなくっちゃと思っていたのですが、これは思いがけない結果をもたらしていてビックリしました。
お貸ししたOさんこそ、私が一番この本を読んでほしかった方でした。昨日はご本人が、「この本は私が知りたかったことが書かれていた。アメリカと日本の本当の関係がよ〜〜くわかった。いままで、ず〜〜と私は全く逆の立場の話をする人ばっかりの話を聞いてきたので」と。彼女はご主人が大会社の最前線で仕事をされていて、10年ほど前、還暦直前に、病に倒れて帰らぬ人に。その後も新聞は日経ですし、政治、経済にはめっぽう強く、ついていけないくらい。でも、時々、私とは考え方が違うな〜ということがあり、それもご主人が亡くなられたので、変わられるかも…と思っていましたが、今回、この本で大転換のキッカケを捉まれたようです。これで彼女の旺盛な知識欲と鋭い分析力はもっと活かされてくると思います。今、孫崎本はOさんが理解してほしいと思っている人の手元にあるんだとかで、コチラも役に立っているようで嬉しい! マスコミのいい加減さについは以前からOさんとは意見が同じで、小沢問題について今回も冷静でした。
私からは、今読んでいるイェール大学名誉教授浜田宏一の「アメリカは日本経済の復活を知っている」の小沢評を出してみました。新聞でも最近アベノミクスと同調してよく目立つ広告が載っています。日銀の白河方明氏に対する「日銀はやるべきことをやっていないという」批判や消費税増税前にデフレ退治をすべきだというリフレ政策を唱えたり、安倍政権のご指南役がこの人という経済学の先生の本です。
最近夫が読んだ後、息子が先に読んで、今私の手元にあります。日銀に対する批判はタブーという日本社会で、浜田氏の考えは当然?報道関係からは無視されたり歪められたりという経験をされたようです。本の内容はまだ前半部分、それもとっかかりあたりしか読んでいませんので何とも言えません。後ろ読みですが・・・
■「例えば、日米の記事のつくり方の違いだ。アメリカで特ダネを得ようとする記者は、多くの場合、独力で取材していく。そこから、ウォーターゲート事件のように、大統領の座さえ揺るがすような記事も生まれるのだ。 一方、日本の場合は、検察庁財務省、日銀といった『お上』のお墨付きのあるデータから記事をつくろうとする。そのことで、各組織にとって都合の良い解説付きの記事ばかりが紙面に掲載されることになる。」(240頁)
■小沢問題については:

小沢一郎報道のバイアスでわかること


私は、小沢氏の政治的姿勢については、全く中立の立場である。そもそも、はっきり判断するほどの情報を持ち合わせていない。ただ、小沢氏とそのグループは、私が主張する金融政策の重要性について、他の政治家グループよりは理解がある。デフレや円高、空洞化と地方切り捨てに関して、高い問題意識を持っている点にも好感が持てるというだけだ。 


私が疑問に感じたのは、検察官が用意した捜査報告書に証拠能力があるかどうかということ。実は私の友人にも、総会屋事件に関係した罪で逮捕された、「署名しなければ留置所から出さない」と脅されて、しゃべってもいない内容の供述書にサインさせられた人間がいる。


 日本が法治国家であるためには、正当な手続き以外では、何人も罪を負わされてはならない。陸山会事件の裁判でも、その基本原則がないがしろにされたのだ
 

 だが、多くの新聞・テレビの報道では、そんな基本原則が忘れられていた。「無罪にはなったが、小沢氏とその周囲には不明瞭なものが感じられる」といった調子だ。「限りなく黒に近いグレー」という、ある政治家の言葉を肯定的に伝えた番組もあった。裁判は白か黒かを争うもので、グレーの濃淡など関係ないにもかかわらず、である。
 

日本の報道では、しばしば、というよりほとんどの場合、「推定無罪」「疑わしきは罰せず」という裁判の基本が無視される。飽くまでイメージで語られ、逮捕、起訴された段階で罪人扱い。それも、メディアがあくまで、警察や検察の情報ばかりを頼りにしているからだろう。
 

経済に関しても同じだ。メディアで経済を報じる人間が日銀や財務省からの情報ばかりをあてにしている以上、記事や番組が、日銀あるいは財務省寄りになるのも当然なのである。権力とメディアの癒着は強く、深い。」(241〜242頁)

この部分を読んだだけでも、この方は信用できる??と思ってしまいます。
小沢さんの問題のついでに、取り上げたいのは、先週、小沢氏の秘書3名に対する高裁判決が出ましたが、これに対して記者生命を掛けて「石川議員は5千万円を受け取っていない」と断言する記事を紹介する「日本がアブナイ!」さんの記事です。

小沢秘書の控訴審〜記者生命を賭けて、石川議員は5千万円を受け取っていない 
 ・・・・
 小沢一郎氏の秘書3名に対する陸山会事件の高裁判決が出てから1週間立ったのだが。
 相変わらず、判決に納得行かないという思いが続いている。


 そんな中、WEB RONZAに、「石川議員は5千万円を受け取っていない」という記事が載っていた。(この文は途中で終わっている。続きは有料。)


 この件に関しては、実際のところ、「事実と異なる記載(虚偽記載)は存在した」&本人もそれは認めているので、いわゆる「えん罪」とは言い難い部分もあるのだが。
 ただ石川氏本人は、犯罪成立の要件である「虚偽記載の故意」を否定しているし。何より、この犯罪の動機とされている&実質的にはこの事件の中核である水谷建設のウラ献金受領を強く否定しているのである。(**)

 mewは、東京地検が、水谷建設からのウラ献金受領を、起訴された犯罪そのものとしてではなく、動機として入れ込んだところに、改めて巧妙さを感じたりもしているのだけど。
 でも、検察が犯罪の動機だと指摘した事実が存在しないとなれば、犯罪自体も否定することが可能になるという点で重要なことだし。ウラ金の授受の事実があったかどうかは、小沢氏にとっても石川氏らの政治家&ヒトとしての名誉という見地から見ても本当に重要なものになると思うのだ。(-"-)
 
* * * * *

 これを書いたジャーナリストの魚住昭氏は、石川氏から詳しい話をきいた上で、記者生命を賭けて「石川議員は5千万円を受け取っていない」と断言している。

 魚住氏も書いているのだが。mewも以前、ブログに書いたように、本人もそれは東京地検の捜査中も含めて、最初から断言し続けている(石川議員が特捜部の再聴取を受けた際「隠し録音」した田代政弘検事(当時)とのやりとりの中でも発言している)上、前田恒彦元検事も法廷でウラ献金の受領はなかったであろうことを示唆する証言を行なっている。 


そして、この控訴審では、石川氏側が提出した証拠の大部分が、高裁で採用を却下されたと書いたのだが。魚住氏によれば、弁護側の申請した証拠は、何と87通のうち86通が却下されたとのこと。
 その中には、水谷建設からのウラ献金受領がなかったことを立証するための同社の元社長と元会長の陳述書もあったという。(・・)

 でも、控訴審は、事実関係の審理もせずに、簡単に水谷建設からの金銭受領の事実を認め、それを虚偽記載の動機として認定してしまったのだ。(-"-)* * * * * 


『石川議員は5千万円を受け取っていない


魚住昭  WEB RONZA 3月15日  (つづく魚住氏の本文はコチラで:http://mewrun7.exblog.jp/19975928/

日本人の7割がマスコミの言いなりだという世界でもまれな「先進国」に暮らしていますので、それを自覚していないと、「原発安全神話」と同じようにでっち上げ事件であろうが、マスコミが「クロ」といえば真っ黒に見えてしまうという世の中です。個人個人が、私は、これだからこう判断したと言えるように、自分の目で見て耳で聞いて頭で確かめてから・・・・。
私も苦い経験があります。国会で「ムネオハウス」の追求があり、マスコミが徹底的に鈴木宗雄氏を悪党呼ばわりしたときに、すっかりそう思い込んで、それで、鈴木氏を見るととんでもない悪党顔に見えたことが。あのことがあったので、小沢さんの時は慎重になることが出来ました。
すると、マスコミが煽ってそれが感情的な世論を生み出す過程がすっかり見えてきました。検察はその火付け役と仕上げ部分を担っています。石川氏の5000万は受け取っていなかったと報道した民放がありました。紙袋に入れて…という報道そのものがウソだったのに、なぜ大きく取り上げられないの…と不思議に思ったことも覚えています。
検察のメンツのために真実が歪められる・・・のは、許せません。
写真左上から2番目はバイモユリ(貝母ゆり)の花のツボミ、もう少しで開きます。
PS:ついでに小沢氏と嘉田氏の今を日経朝刊より:

生活・小沢代表/野党結集に意欲」:生活の党の小沢一郎代表は20日、広島市で街頭演説し、次期衆院選での政権交代を目指して参院選で野党結集を図りたいとの意欲を示した。「参院選を第一のステップに、来るべき衆院選でもう一度、政権を担える政党をつくらなければならない。それが最後の役目だ」と訴えた。公共事業費増や金融緩和を柱とする安倍政権の経済政策を「かつての自民党と同じ」と指摘した上で「夏の参院選自民党が圧勝すれば、日本の前途は非常に暗い」と強調した。 

みどり・未来が合併検討/脱原発・反TPPで結集」:みどりの風政治団体日本未来の党」が合併を検討している。夏の参院選をにらみ脱原発やTPP反対を掲げる勢力を結集し、支持拡大につなげるのが狙いだ。みどりが未来に打診した。みどりは早期に、未来は主要政策のすり合わせが優先と主張。合併の判断は5月の連休明けまでずれ込む可能性もある。