5月のお茶のお稽古と福井地裁判決


昨日はお茶のお稽古日。午前のヨーガの日と重なったのは初めてです
前日は嵐のような大雨でしたが、お天気になりました。
雨のせいか、少し涼しくなったので、着る物に用心して出かけました。
車庫には車が止まっていなかったので、先生のお庭の草花を見ながら。
赤白ピンクのサツキが咲いて、檜扇が庭のアチコチに顔を出しています。カキツバタ青い花も。
お部屋に入ると掛け軸が「薫風自南来」(さわやかな五月の風が南から吹いてくる)。
お花は籠に薄紫の都忘れ、えんじ色のウツギ、そして青いカキツバタ
香合は陶器から木彫りに変わって、五月だから「鯉のぼり」ではなくて「上り鯉」です。


桑の木の小卓(こじょく)に丹波焼の水差しが置いてあります。


私が最初にお茶を点てることになり、水屋で仕組み茶碗を。
最初に鮎のお菓子が入った陶器の蓋つきの菓子鉢を出しました。
茶杓を何気なしに選んだら、節のない竹を選んだらしく注意されました。
これは格が高いので、木の茶杓か、竹でも節のある茶杓を選ぶように言われました。お茶の道具で竹は要注意です。利休の竹の茶杓ともなれば1000万だそうです。今はもう出ないらしいですが。

塗りの軽いお茶碗を選んだら九州の焼き物(小石原焼)だそうです。釉薬が綺麗に掛かっていて、正面にはグリーン系の三色が美しいグラデーションになっているお茶碗です(写真左)。
替え茶碗は兜と菖蒲の絵柄の京焼を選びました。写真右は立礼式の時に使われた京焼です。棗(なつめ)には藤の花が描かれていました。
先生のお話で、小学校の自由選択のクラブ活動でお茶を教えに行かれた時のお話がありました。『どうして大きなお茶碗なのに、少ししかお茶を淹れないの?』という質問があったそうです。お茶の作法以外の質問があって先生は楽しかった御様子です。
なかには、『生活に役立つことを学びたくて』お茶を選んだと言った女の子がいて、こんな立派なことを言う子供さんは初めてだったとのこと。後で先生に聞くと、この子は家で母親代わりをしないといけない事情のある子だということで感心したとも。
さて、お干菓子を戴きながら私もお二人の点ててくださるお薄茶を戴きました。すると先生が可愛い陶器の小さい壺を持って来られました。この時期だけのサクランボの金平糖があるので食べて見てと出されました。
オッと、これは注意!です。上に出たところを摘まんで開けて注意されたことを思い出しました。
金平糖の作法がありました。小さな蓋の両横を持って蓋を取り、壺を斜めにして左手で金平糖が懐紙の外に飛び出さないよう覆いをしながら金平糖を振り出すのでした。
蓋をあけるとプゥ〜ンとかなり強い香りがします。これがサクランボの香りかな〜。京都の手作りの金平糖だそうで、一粒でもかなりしっかりした甘さと香りがあります。
壺は周りに唐子の絵が描いてあり、掌に収まるほどの小ささで可愛くて趣があります。先生が嫁いできた時からすでにこのお家にあったものだそうです。

立礼式のテーブルに置いてある鮮やかなブルーの水差しは見立て使いのヨーロッパのもの。先生のお話ではイタリアはフィレンツェのヴェッキオ橋を渡った所の陶器屋さんで買ったものだということです。
私がフィレンツェを訪れたのは2年前、1泊でした。先生は日本人の知り合いがフィレンツェに住んでおられて何日間が滞在され、その時に買い求められたようです。
”そうか〜この鮮やかなコバルトブルーはイタリアンカラーなんですね〜”。(写真がぼやけて残念!ですが)
風炉で使うときは、蓋を塗りの黒い蓋にして少し地味にすれば使えなくはないけれど、立礼式の黒いテーブルでは地味すぎるので蓋もこのままで、と仰っていました。鮮やかなこの色は日本の五月にも似合います。
◎昨日夕方6時のMBS(毎日放送)、「ちちんぷいぷい」の後のニュースで、「大飯原発再稼動認めず」の判決のニュースが。


画期的な立派な判決です。毎日放送のまとめ方も判決の意義を解り易く解説していました。


◎樋口英明裁判長(61)は、「原発再稼動がコスト低下につながるという関電の主張」に対して「多数の人の生存にかかわる権利と、電気代の高い低いの問題とを並べて論じる議論は許されないと一蹴した」(今朝の日経より)そうです。