(カタルーニャ音楽堂に次いで2つ目です)
Kubota, Nozomi @nozomi1950 · 7月20日
アフガニスタンのペシャワルで活躍している医師、中村哲さんのことばは核心をついている。
◎手元にあるペシャワール会会報に中村哲氏の「2014年度現地事業報告」があります。
「戦や目先の利に依らずとも多くの恵みが約束されている」と題された記事を書き移してみます。
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戦(いくさ)や目先の利に依らずとも多くの恵みが約束されている
2014年度を振り返って 中村 哲
「緑の大地計画」が立案されたのが確か2002年でした。当時「アフガン復興支援」で世界中が沸いていましたが、私たちの訴え続ける干ばつと飢餓はあまり重視されなかったと覚えています。
2014年12月、破壊と大混乱を残して欧米軍が去っていきました。あの軍事介入が何だったのか、「対テロ戦争」とは何であったのか、心おだやかにはなれません。「テロとの戦い」と言いさえすれば何でも正当化されるような狂気が、この十数年の世界を支配してきました。実際アフガニスタンでは、異を唱える者がテロリストの烙印を押され、容赦なく抹殺されていきました。その多くが国際テロ組織とは無関係な、弱い立場の人々でした。無差別爆撃による膨大な犠牲は、「二次被害」と呼ばれました。
イスラム教徒に対する偏見が意図的にあおられ、人々の間に多くの敵対が作り出されました。病的な残虐行為や拷問は日常でした。だが、欧米軍兵士もまた犠牲者でした。その多くは貧しい階層の出身で、社会的事情で志願し、半ば駆り出された人々でした。少しでも良心を持つ者の一部は、自殺に追い込まれました。
これが現地で見た「テロとの戦い」でした。細々と保たれてきた人間の英知とモラルは、これによって一挙に後退しました。欧米では預言者を揶揄することが流行り、それが表現の自由であるとされました。世界全体が、露わな暴力主義と排外主義の毒に侵されていくように思われました。利権を主張して弱者を圧するのが当然のように言われ始めたのです。
このような世界をためらいつつ歩んできた日本もまた、良心の誇りを捨て、人間の気品を失い、同様に愚かな時流に乗ろうとしているように思えます。先は見えています。アフガニスタンを破壊した同盟者にならぬことを願うばかりです。
しかし、現地事業のおかげで垣間見える世界は、全く逆のものです。少し目を開けば、戦や目先の利に依らずとも、多くの恵みが約束されていることが解るからです。
今、次の段階への飛躍に当たり、立場を超えて実に多くの人々が協力しています。ここに希望と平和の基礎を見るからです。
先は長い道程ですが、このオアシスこそ、飢餓に苦しむ人々だけでなく、私たち自身をも励ます力であることを訴え、変わらぬ協力に感謝いたします。
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◎中村哲氏の講演会が来月箕面であります。
中村哲氏講演会「水と緑で平和を創る」来月8月22日(土)メイプルホール
「結いみのお」のHPから:(◎連絡先:072−722−9914「結(ゆい)みのお」)
このたび、「中村哲さん講演会inみのお実行委員会」がこのイベントを企画しました。この実行委員会は「ともに歩む『結みのお』」の団体会員である「みのおピースリボンの会」が中心となっています。
講演会の予約を「結みのお」で取りまとめていますので、どうぞこちらからご予約よろしくお願いします。
チケットはお取り置きさせていただきますので、当日、受付で精算してください。
その他、ご質問などがございましたら、「問い合わせる」からご連絡いただけましたら幸いです。チケットは 前売り 1,000円(当日1,300円) 高校生以下は前売り、当日とも500円
★直接前売りチケットをお買い求めいただく場合は、お電話でお問合わせいただくか、各チケット取扱所でご購入下さい。
≪取扱場所≫ ●結みのお事務所 ●メイプルホール ●グリーンホール ●エスペーロ