ドラマの最終回と映画「余命10年」と日本アカデミー賞

◎3月も中旬になって本当に『三月去る』って感じです。冬の連ドラが相次いで最終回を迎えますが、早々と終わったドラマがなかなか面白かったので:

ABCテレビ愛しい嘘~優しい闇」金曜(0:24~1:24)

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★主演が波留と林遣都。最初はよくある同窓生が記念品を埋めて10年後か15年後に集まって掘り起こすという話でした。グループの一人の事故死に続き、また一人変死と事件が続き、その夫の警察官がとんでもないストーカー? 残された4人が謎解きに取り掛かるのですが、何ともだるい?感じに話が進んで、なんでこんな魅力のない人物を林遣都が演じてるんだろうと思いつつ見ていると途中からとんでもない話に。漫画が原作だそうですが、これは最後まで毎回謎が謎を呼ぶ、とてもドラマチックな展開でした。林遣都が、生い立ちから性格まで全く異なる人物、雨宮と中野の二役、明暗、正邪を演じ分けて巧いなぁ~と。整形までしたなりすましを見破る波留さんの演技もサスガ。最後の最後までドンデン返しの連続でしたが、最終シーン、中野の忘れ形見の子どもと歩く波留さんにやっと幸せがとホッとしました。

先週、夫が留守の間に私は映画。お天気もいいし、歩いて公園巡りをしながら。

写真は当対池公園。手前の白いのはサッカーボール? 今、気づきました。

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住宅街を抜ける。玄関わきの小さな花壇。小鳥のオブジェがかわいい。

f:id:cangael:20220308120445j:plain20分ほど歩くと映画館のある建物。この階段を上った右手が映画館。階段を上る足取りが健康のバロメーターに。難なく上れる時もあれば、途中で休憩?することも。

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★映画は藤井道人監督の「余命10年」。いわゆる「余命もの」に抗った作り方をしているというので見に行ってきました。とても詩的な映像美の映画でした。桜が命のたくましさや儚さや妖しい美しさを象徴していて、急に吹く強い風と共に印象に残ります。説明やセリフを極力省いて映像で物語る映画でした。若くて命の限りを告げられるのは本当に可哀そうですね。それでも茉莉(まつり)は命を見捨てようとした和人に出会い再生させて果てていきます。ドキュメンタリー映画のようでもあったと今頃。

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帰り、唐池公園東口近くの民家の紅梅が満開でした。

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さて、3・11から11年経ったこの日、テレビでは第45回日本アカデミー賞の授賞式がありました。録画して翌日見ました。世界では、ロシアのウクライナ侵攻から2週間以上が経過、キエフが包囲されるなか、何回目かの停戦協議が行われたり、難民や都市の爆撃の様子がテレビで報道される中でのことでした。優秀男優賞にノミネートされていた役所広司さんの胸元にウクライナの国旗の2色のポケットチーフが覗いていました。こんな風にアピールすることもできるのだと思いました。

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★優秀作品賞にノミネートされていた「ドライブ・マイ・カー」と「護られなかった者たちへ」は映画館で観ました。最優秀作品賞は「米アカデミー賞でも4部門で候補入りしている「ドライブ・マイ・カー」が受賞、他に最優秀監督、主演、脚本、編集、録音、撮影、照明も。最優秀主演男優賞の西島秀俊さんのコロナ禍の中での映画の役割に触れた受賞の言葉も良かったです。この映画、劇中劇を大胆に挟み込んだ脚本の妙が生きているユニークな映画でした。

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★最優秀助演女優賞清原伽耶さん、初アカデミー賞授賞式だったそうですが、今年未だ20歳になったばかり。お若いですが映画・ドラマ経験は豊富。私はNHK朝の連続テレビ小説あさが来た」の女中役でのデビューから「透明なゆりかご」そしてその年の朝ドラ「なつぞら」では17歳にして30代の母親役まで演じて、つい最近3度目の朝ドラ「おかえりモネ」では主演でした。19年にはNHKで時代劇初主演「螢草 菜々の剣」、町田啓太さん相手にしっかり主演を務め殺陣までありました。同じ19年、映画「愛唄ー約束のナクヒト」で命を限られた少女を演じ歌も。この時の相手役(横浜流星)も限られた命で実話だそうです。富田靖子財前直見がそれぞれの母親役で、時の流れを感じました。そしてデイアンドナイト」(藤井道人監督)でも施設の子のヒロインを演じています。その上、現在、民放の冬の連続ドラマ「ファイトソング」では主役…ということで、私にとっては清原伽耶さんはもう立派な演技派のベテラン大女優さんなので、「初」に驚いたくらいでした。受賞対象の「護られない者たちへ」では生活保護を担当するケースワーカーの役でしたが、本当に難しい役で大変だったと思います。「みんなが報われる世の中になってほしいと思いながら演じました」と受賞の言葉で述べていましたが、素晴らしい女優さんです。

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★功労賞には懐かしい名前が。野上照代さんは黒澤組全作品でスクリプターを務めた方ですね。戸田奈津子さんは洋画の字幕と言えばこの人しかいない時代からの字幕翻訳家。山崎努さんは確か黒澤明監督の映画がデビューかな。あの三船敏郎の丘の上の豪邸を見ながら誘拐を思いつく青年役でした。そう「天国と地獄」。

草笛光子さんは今回も助演女優賞を受賞されている現役スターですね。

外国映画は「007 /ノー・タイム・トゥ・ダイ」でした。

 
 
 
 
 
 
 
 
ぬえ
 
@yosinotennin
協会特別賞大林恭子氏の式でのコメント「昨日3月10日は東京大空襲があった日で、当時私は雨のように焼夷弾が降り注ぐなか逃げ惑う7歳の女の子でした。今日は東日本大震災があった日。私は映画から生きる力を受けました。人を生かす映画の力を信じています。映画の力を人々が受け継ぐことを願います」