🔲真鍋氏のノーベル賞受賞は日本に色んなことを考えるきっかけに、と言っても、もう何年も前から言われ続けていることですが、一向に直らず、ますます悪い方へ:
★NHKの4日(月)の放送予定のお知らせツィッターです。チェックマークの4つ目にあるのは昨日私が観てきたきた映画「DIVOC-12」についてです。NHKでも取り上げていたのですね。
★コロナで大打撃を受けたのは社会全般、エンタメ業界も大打撃。映画の上映は中止になるし、制作中や計画段階の作品も中止になったそうです。そこで、ソニーピクチャーズが12人の監督に10分間の時間を与えて1本の映画を作ることに。コロナウイルス(COVID)をひっくり返す勢いで映画の名前もひっくり返して逆読みで「DIVOC-12(ディヴォク・トェルブ)」とした。3人の監督がそれぞれのテーマで3人の仲間と4つの10分間の作品を制作、計12作品を一挙に見ます。
◎先週から腰痛でじっとしていれば治ると思っていましたが10日ほど経っても良くならないので、かかりつけの整形外科で診てもらうことに。診察の結果、腰に電気を当て、その後牽引のリハビリを。歩いてみると調子が良いので、早めに昼食を摂って夫の車で駅まで送ってもらうことに。夫を誘ってみましたが、土日あたり「MINAMATA」という予定なので、今回は私一人で。コロナ以来初めて阪急電車に乗って大阪へ出ました。観覧車の真下の地上から写真を。Hepのこの建物の端に映画館があります。8階でチケットを買って6番シアターへ。観客10人足らず。短編映画を映画館で観るのは初めてかな。
★映画の順番通りに、「共有」をテーマに三島由紀子監督チーム、「感触」の上田慎一郎チーム、「成長への気づき」を選んだ藤井道人チーム。
上田慎一郎監督作品はテレビで何年か前に「カメラを止めるな!」を見ました。藤井道人作品は「青の帰り道」と「新聞記者」、今年の「ヤクザと家族」を観ています。今回の映画、乱暴な印象で言うと、明るい上田チーム、暗い藤井チーム、中間の三島チーム。動きでいくと、ドタバタの上田、静の藤井、中間の三島と3チームのカラーがかなりクッキリと分れます。映画の見本市みたいとも。
それぞれのチームのやはりリーダーの作品がインパクトが強い。三島監督の富司純子X藤原季節の「よろこびのうた Ode to Joy」(↓)。東北出身の青年とお婆さんが犯罪行為を共有するお話(写真は公式サイトから)。他に仲良し女子高生があることから関係が壊れていく「YEN」やトップに上映されたセリフを極力無くした「睡眠倶楽部のすすめ」など。どの作品も観客に委ねられる部分と余韻が大きい。
上田監督のコロナと映画を真正面からストレートに描いた松本穂香&古関雄太「ユメミの半生」(↑)は山田洋二監督の「キネマの神様」とよく似た往年の日本映画が描かれますが、加えて懐かしのアメリカ映画まで、西部劇から「スターウォーズ」が出てきたのはコチラだったか、ファンタジックでもあり、最後はコロナ禍の映画館がそのまま出てきます。このお話がたった10分だったのかと思わせるほどドラマチックで内容豊富、映画の魅力を松本穂香さんが熱演でした。ドタバタ度最高というのが中本雄監督の、清野菜名X高橋文哉「死霊軍団 怒りのDIY」(↓)、これはケッサク、ゾンビ映画で空手やカンフー、目玉は飛び出す腕はちぎれる、何でもあり。清野さんが戦う武器は働いている店のDIYグッズで調達、バッタバッタと倒して痛快!上田監督の妻、ふくだみゆき監督のミュージカル「魔女のニーナ」も可愛くてよかったです。
大トリは藤井監督「名もなき一篇・アンナ」(↑)。藤井チームの3本、「流民」「タイクーン」「ココ」は外国やアジアとの関連で描かれる物語。最後の藤井監督作品は名もなき男(横浜流星)が今は亡きアンナに導かれて明日を生きる微かな希望を取り戻せるかというお話。京都、沖縄、函館の美しい風景を二人が旅する様子とその写真とともに、アンナを失って生きる意欲なく喪失感に浸る男がつぶやくように話す日本語と男に語り掛けるアンナ(ロン・モンロウ)の中国語(日本語字幕付き)が同じ優しいトーンで音楽のように流れる不思議な一篇。「この世界は思ったほど悪くないよ」と明日という未来を持たないアンナは男に最後の言葉『・・・・・・』を残して消える。これがこの短編映画全体の締めくくりになる。12篇の並べ方も良かったと思います。
他の出演者:石橋静河、小野翔平、窪塚洋介、安藤ニコ、おーちゃん、蒔田彩珠、中村守里、中村ゆり、髙田万作、笠松将、小川紗良、横田真悠、前田敦子。
【追記】ツィッターを覗いていると9日(土)の朝日夕刊にこの映画が取り上げられていました。3人の監督さんたちの言葉も。写真をコピーしました:(我が家の夕刊を早速見ましたが、やはりなかった。関東版だけかな)