カーター国防長官と「辺野古移設が唯一の解決策」で結束する日本政府

昨日8日は、天皇皇后両陛下がパラオ慰霊の旅に出発され、夜には最大都市コロールでの晩餐会に出席。今日9日には、ペリリュー島へ渡って日米の戦没者慰霊碑を訪問されます。出発に当たって読み上げられたお言葉や、晩餐会でのお言葉の全文が新聞にも載っていました。戦争で亡くなった全ての人々の追悼のお気持ちでの慰霊の旅です。パラオを発たれる際に「太平洋に浮かぶ美しい島々で、悲しい歴史があったことを決して忘れてはならないと思います」と述べられたと夕刊(日経)に。

同じ8日、アメリカのカーター国防長官は、安倍首相、中谷防衛大臣、岸田外務大臣らと相次いで会談。先日の菅官房長官と翁長知事との会談はこの日に備えて一応話し合いは済ませたという実績造りの一環だったようです。
”貧すれば鈍す”のアメリカも、リベラル派は影を潜め、軍事優先の現役ジャパンハンドラーたちには、喜んで手先となってアメリカの利益のために動いてくれる現政権は頼みになるのでしょう。また、手先になって動いている限りは長期政権も安泰、アメリカのお望み通り、念願の憲法改悪も可能と、日米安保マフィアたちの利益は一致します。
◎今朝の日経4面に普天間基地の撤去について「辺野古移設が唯一の解決策」で日米結束という記事が。

8日の参院予算委員会では、「すでにある法令にのっとって粛々と進める」と発言した安倍首相は、今日になって、「粛々」と言う言葉は「使う必要がない」と答弁したということです。しかし、翁長氏が批判したのは言葉使いを通しての民主主義に反する進め方そのものだったはずです。
ところが、安倍首相は、今度は「粛々と」より一段と強い言葉を使って「今後とも確固たる決意の下で進めていく」のだそうです。
歴史問題で矛を収めるご褒美が結束表明?かな…これは私の邪推か妄想です。
◎外務省の「報道発表」に「岸田外務大臣とカーター米国防長官とのワーキング・ランチ」というタイトルで箇条書きで発表されています。その中から:


2 また,岸田大臣から,アジア太平洋地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中,日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直し等を通じ,同盟の強化に取り組んでいきたい旨述べました。カーター長官からは,日米同盟の重要性につき賛意が示され,双方は,新ガイドラインの策定の完了に向けて,引き続き精力的に作業を進めていくことで一致しました。さらに,双方は,尖閣諸島への日米安保条約の適用を含む米国の我が国に対する防衛コミットメントを再確認し,また,今月末の日米首脳会談の機会も活用し,日米同盟を一層強化していくことで一致しました。

3 また,岸田大臣から,普天間飛行場の移設や在沖縄海兵隊のグアム移転を始めとする在日米軍再編について,現行の日米合意に従って強い決意で進めていく旨述べるとともに,沖縄の負担軽減が引き続き日本政府の優先課題であることを説明した上で,沖縄の負担軽減について,米側の協力を要請しました。これに対し,カーター長官から,在日米軍再編の着実な実施や沖縄の負担軽減について,引き続き協力していく旨の発言がありました。また,双方は,日米地位協定の環境補足協定の早期署名に向けて協力していくことで一致しました。(引用元:http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_002020.html

◎「日本がアブナイ!」さんの今日の記事「安倍が米国に、確固たる意思で辺野古移設進めると+元防相、メディア操作を証言か」から一部を:(引用元:http://mewrun7.exblog.jp/22943209/


 辺野古のある名護市の稲嶺市長も、政府が形だけ「粛々と」いう言葉を使用しないことについて、このように批判をしていたです。

沖縄県名護市の稲嶺進市長は8日の定例会見で、米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古移設に関し、菅義偉官房長官が沖縄の反発に配慮して移設推進方針を説明する際の「粛々」との表現を使わない考えを示したことについて、「言葉を変えたから県民が納得するというわけではない」と述べ、政府の姿勢を重ねて批判した。 
 稲嶺氏は会見で、「表現を変えても政府の(辺野古移設推進の)やり方はまったく変わらない」と指摘。「有無を言わせず進める手法は、民主主義の世の中でまかり通らない」と強調した。(時事通信15年4月8日)』

◎写真は今日午後から出かけたクリーンセンタ―の桜の花。この辺より気温が低い山の中、桜がちょうど満開でした。白い花は、我が家の利休梅。桜が終わるころ満開です。