4000人を前に小沢一郎氏結党記念スピーチ

10月16日、石原都知事の辞任と新党結成の発表は、関西テレビでは生中継、号外は出る、テレビのニュース番組では取り上げられる、翌日の新聞は大きく取り上げる・・・と大事件になりました。同じ日、「国民の生活が第一」党の結成記念パーティが行われ4000人が全国から集まったという「事件」はニュースにならなかったようです。
日経26日の朝刊で記事になっていないか探してみましたが見つかりません。
そこで、小沢一郎代表の挨拶の書き起こしを見つけましたのでコピーしてみます。小沢さんを取り上げる時、常套句の「好き嫌いは別にして」という言葉がありますが、私自身は政治家に好き嫌いは元から問題にしていません・・・というのは遥か彼方の政治家の人間性など、一介の主婦が窺い知れるわけがなく、もし政策や政治的行為や発言以外に、「人間性」を感じるとすれば、それはメディアというフィルター越しに取り上げられる「人間」であって、かえってある種の意図をもって(良きイメージにしろ、悪しきイメージにしろ)歪められたものだと思いますので、端(はな)から「好き嫌い」は別問題が前提です。
最近の一方的に憲法を否定する人たちの政治的動きのみオーバーに取り上げられる風潮に対して、バランスを取る必要を感じています。脱原発、消費増税反対を掲げる政党の誕生を記念するパーティーの席上、代表が発信する政治的メッセージを私たち国民が知ることは、来る選挙で何処の誰を選ぶかの一助になると思いますので、「好き嫌いに関係なく」というより「嫌いな方」は特にあの小沢が何を言ってるんだ・・・と是非、読んで下さるようお願いします。

引用元:「日々坦々」10月26日<「国民の生活が第一」結党記念パーティーでの小沢一郎代表あいさつ書き起こし>:http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-1722.html
原発に関してドイツ視察のくだりは省こうかと思いましたが、このあたり、今回の3・12事故の反省から脱原発しかないだろうと思いつつ、経済界がその気で無い日本をどうしようか…と考えている政治家が、「脱原発は間違っていない、出来ると自信を持って帰ってきた」(この辺が一寸私にはよくわからないのですが・・・PS:<現地記者取材「小沢一郎氏のドイツ訪問」(29日蛙ブログ)>で良くわかりました)と4000人の前で発言するというのは知っていてもいいかなと思って残しておきました。今のところ、こんな発言をする政治家はこの人を除いていませんから・・・(蛙の勝手で<小見出しもどき>を入れたりしています)

小沢代表、冒頭あいさつ(於10月25日「国民の生活が第一」の結党記念パーティー




この広い会場に入りきれない本当に大勢の皆様、お忙しい中を、今日は私どもの結党記念のパーティーにご参加いただきまして、ほんとうに盛大に開催できますことを、一同、皆様に対し、まずもって心から御礼感謝申し上げます、ありがとうございました。

<なぜ民主党を出て新党を作ったか>
私どもは既に皆さんお分かりの通り、三年前のあの夏に「自民党政治ではダメだ」と、「今までの政治を変えなくちゃいけない」、そういう考え方のもとに国民みなさまに私達の政策を、私達の主張を訴えました。そして国民皆さまと、その実行を約束しました。それを国民皆さまは、よくご理解をいただきまして政権を我々に託してくれたわけであります。



しかしながら政権が進むに従いまして、私達が皆さんに約束したそのことは忘れ去られ、そして捨てさられてしまいました
私達はこんなつもりで、国民みなさんに政権交代を訴えたのではありません。そして、国会で消費税の大増税という、我々が主張した改革には手をつけず、そしてまた、この経済状況の悪い時に、国民のみなさんの生活を直撃する消費税の大増税。こんなことはあの3年前に約束してはおりません。



私どもは、とうとうこのままでは、本当に私達は国民のみなさんに、このまま民主党にいることは国民みなさんに対する背信行為、裏切り行為になると。これを我々は認めることができない。
ですから私達は、ほんとうに我々が約束した国民みなさんのための政治を、国民みなさんの政策を、ただ愚直に、ひたむきに一生懸命それを実現するために努力をする。そう思って新しい党を結成したわけであります。
どうか皆さん、このことだけは、我々も本当に原点に帰り、初心を忘れずに一所懸命頑張ってる、これからも頑張る、これだけはどうぞよろしくご理解の程をお願いしたいと思います。



そういう中で、私達「国民の生活が第一」は、新党としての、今、具体的な政策をみんなで論議いたしております
<当面のアピール>しかし、当面、とにかく我々が国民みなさんにアピールし、訴えなくてはならないこと、それは何だと。
その中でもちろん、我々が新党をつくったその原因でありました、この消費税の大増税。先ほど、山岡さんからも、また来賓の皆さんからもお話がありましたけれども、何としてもこれは凍結、廃止をしなくてはならない、ということがまず第一点であります。(1・消費増税の凍結・廃止)

それからもう一点は、やはり、これまた来賓の方からもお話がありました、国民の命を、そして将来の日本に対しまして大きなダメージを与える、この原発。これは「原発ゼロ」「脱原発」、これを実現しようということが、私たちのもう一つの大きな主張であります。(2・「原発ゼロ」「脱原発」の実現)
私どもはそういう考え方のもとで先般ドイツへ、既に政府として国として「10年後の脱原発」今年から言えば9年後ですが脱原発を決定しているドイツの事情を視察にまいりました。


その中でですね、政府の担当閣僚とも会いましたし、商工会議所の人とも会いました。経済界の人とも会いました。また、実際に再生可能エネルギーを一所懸命地方でやっている小さな村のみなさんからも意見を聞きましたけれども、その意見交換の中でですね、ドイツはチェルノブイリのあの事故のときに、遠く離れたドイツまで放射能の影響があった。その中でこの脱原発の議論が始まったということでありました。

しかしながら、まあ今すぐというわけにはいかないという当時の議論でしたけれども、福島の、日本の福島の原発の事故を見てですね、これはもう、このままにしておけない、ということで、10年後の「脱原発」をドイツは国、政府をあげて決定したわけであります。

国会では、福島の原発を抱えている日本と違いまして、ドイツでは国会の全政党が「脱原発」で一致しております。



それから日本では経済界、財界が反対してますけれども、ドイツでは経済界も反対してない。いろいろな、もちろん会社経営上の問題はありますけれども、この脱原発原発に頼らないで新しいエネルギーを開発してやっていこうという方針については、財界も誰一人異論を唱える人はありません。

私どもはですね、その対話の中で、実は日本で期限を区切って、脱原発を政策として打ち出しているのは、実は「国民の生活」我々だけであります。
そう言いましたらね、向こうの大臣も経済界の人も全ての人、あるいは各政党の代表者とも会いましたが、そう我々が言いましたら、本当に不思議なね、怪訝な顔をして我々を見てるんです。

「あ、そうですか」と、

「しかし、あなたがたは脱原発を唱えている。我々も一所懸命、いろいろな問題はあるけれども一所懸命それに向かって頑張っている。あなたがたも是非、日本で頑張ってください。一緒にやりましょう。」と、こういうお話をいただいたわけであります。


私は、その意味におきまして、今度の視察は本当に良かったと思っておりますし、我々の主張が間違ってなかった、これは国民のみなさんのためだ、そういうことを確信するに至りました。

どうか、私どもですね・・・

(時計をみて)時間がありませんから長話はしませんけれども・・・



日本はですね、日本はドイツ以上にですよ、この脱原発は我々が努力さえすれば必ずできるんです。

実際ですね、実際たとえばここ東京ですけれども、今年の夏はほんとに歴史上もっとも暑い夏だといわれましたね。
ところがこの東京電力では原子力発電が一基も動いておりませんでした。それにもかかわらず、電力不足はありませんでしたし、停電はありませんでした。

やればできるんです。


ただ、私どもは安易に原発に頼り過ぎた結果、新しいエネルギー開発に、これは国も我々個人も含めまして、そこに力を注ぐことを、努力が欠けておったということを、私ども自身も反省しながら、今後、本当に将来の日本を安心して暮らせる、子々孫々のために、我々の子供たちのために孫たちのために、本当にこの政策を実行しなければならない。そのように考えている次第であります。


どうかみなさん、私たちほんとうに、きづなの同じ会派の皆さんも合わせましても衆参で60名でございます。


しかしながら、しかしながら、あと10ヶ月以内に総選挙があります。
まあ「そのうち」って言ってもいつかはわかりませんけれども、任期までにも10ヶ月しかありません。ですからほんとうに今度の総選挙がですね、私ども政党のどうのこうのという問題ではなくしてほんとうに日本が今後、国民の命を暮らしを守っていけるのか、この震災の復興ができるのか、デフレ経済を脱却し、そして国民の皆さんの生活を守っていけるのか。その本当に大きな大きな節目の総選挙だと思います。


私たちは、私たちの本当に考え方を率直に愚直に、ひたすら素直に一生懸命、国民みなさんに訴えていきたいと思います。


どうか我々の志を、気持ちをご理解を賜りまして、今後とも尚いっそうの皆様のお力添えを賜りますよう、この機会に重ねてお願いを申し上げましてご挨拶といたします。

(以上、書き起こし)

社民党共産党も勿論「脱原発」ですが、少数党で国政を変えるほどの力はありません。
そこで小沢さんが唱える”オリーブの木”構想を基にして野党を結集する「国民連合」です。
石原慎太郎さんは「たちあがれ」の人たちと自分を中心にして「日本維新の会」と合わせて第三極をつくると言っていますが、今朝のサンデーモーニングでは河野洋平氏が、「単なる内向きの憲法を変えたいという右寄りの保守勢力が一つできるということ」と解説。
第三極というなら、「脱原発基本法案」と「消費増税撤廃法案」の2点を次期衆院選の共通公約としている「国民連合」こそということですが、今どうなっているのか、日本のメディアでは取り上げるところはないようです。(準備会に参加したのは「生活が第一、社民党新党きづな新党大地・真民主地域政党減税日本の関係議員ら」)
(写真は上二枚は我が家の紅葉/ジューンベリーミョウガ。下のは、洗濯ものを干しに上がった二階から咲いているのを見て、ガーデンチェアーの上に乗ってやっと撮った秋咲きのバラ)